Paris7日目(9月22日)

7日目:朝から晩までパンづくし〜18区のパン屋巡りコース+14区パン巡り〜

LE GUIDEパン巡りコース実演…その(1)ルヴァン・ド・マレとサクレクールへ!


今朝は朝6時に起床。残り1日、思い残すことなくパン巡りがしたい!  食べきれなくて残しても、持ち帰れるのだからがんがん心置きなく行ってみよう!  Parisに来て買ったLE GUIDE。今回本当に役に立ってくれた。 最後に、このGUIDEに載っていた「パン屋さん巡りモデルコース」とやらを真似してみようか。 もちろん、全部回るつもりはないのだが(笑)。


7時前に家を出てまずはサクレクール近くのLAMARCKで下車。 モデルコースの途中にあたる。そう、実は私は今回Parisでもうひとつやり残していたことがあった。 前回、夕焼けと夜景を眺められたサクレクールの、今度は朝焼けを眺めたいのだ。 そのために、サクレクール近くのパン屋からモデルコースをスタートさせることにした。





まずはルヴァン・ド・マレ。去年はマレ地区の本店の方に 5日目に来店した。 途中、へんなおやじが私の後をつけてきて、全然逆方向へ向かっていたはずなのに、 一緒に店の中までついて来た。ちゃんとパンを買ってはいたけど、いやだなぁ…。 まだ開店とほぼ同時に入ったせいか、まだハード系はほとんどなく、 ヴィエノワズリー系ばかりだった。そこで、適当にこんがり焼けたセレアルを買ってみた。 まだ焼き立てでほかほかしている。 やはりさっきの変なおやじが着いてくるので走ってまいた。 早く、サクレクールからの夜明けを見るのだ! 小走りにサクレクール寺院まで登り詰める。 ふぅぅ…空腹にはきつい坂道だ!





あまりにしっかり焼きこんでいるので外はガリガリの厚さ。 最初は粗熱のせいで塩気がとてもきつかったが、冷めると同時にじわじわ甘みが湧いて来て美味しくなっていった♪  こっちのセレアルはどこで食べても旨いらしい!  去年食べて感動したサクレクール近くのTOROさん(のちほど登場)のセレアルバゲットに比べると…やや不利かな。


Au Levain du Marais-Caulaincourt

48,rue Caulaincourt,18e

M: Lamarck-Caulaincourt

7h30-20h30

月火休み


 


夕暮れも美しかったが、サクレクールから見る夜明けはまた格別!! やはりこれを見に来ただけでも今日は満足だ。





パンきりナイフでセレアルをカットしながら食べていると、 その端からパン屑がこぼれおちる。それを狙ってか、私の周りには鳥だらけ。 カラスが私のパンを狙ってる? 


 



夜明けとともに、パンとともに。しばらく活動を始めるParisの風景を眺めていた。 今回の旅の前半は何をするでもなく半ばだれていた感じもあったけれど… 残り1日となると、急に寂しさ、心残りがたくさん思い浮かんでくる。 でも、それはたぶん今日が最後の夜になるからだ。 やはり今日にならなければ、こういう焦りは生まれなかっただろうと思う。 さぁ、がぜんわくわくしてきた。 テンションが、モチベーションがあがってきたぞ!  今日は存分にパンを巡ろう! Parisを歩こう!!



モデルコースその(2) TOROさんのお店に再訪!


次はサクレクール寺院の麓、パン屋がずらりと続くABBESSES通りへ。 そうそう、ここは去年11日目 に発見した、あの絶品セレアルバゲットのあるTOROさんのお店があるのだ。 店に近づくに連れてあの店のバゲットを持った人とすれ違う! 胸が高まって来た…! 





LE GUIDEによるとオススメはLe baggatte des presとあり、 フルートガナ直伝の、ともある。なーるほど。 お店のドアにもしっかり書かれているフルートガナの文字。


 


そのLe baggatte des presはまさしくあのセレアルバゲットのことだった! 納得!!  絶対あれは一番旨いもん! あれしか食べてないけど(笑)、あれが一番旨いもん!!  しかし今日は後のことも考えフルートガナのパヴェと、洋梨とチョコのブリオッシュに。 (後々になって、やっぱりLe baggatte des presもちゃんと買ってこればよかったー!)


フルートガナって面白いな、作る人によってこんなに違う。 ここのフルートガナは、塩気が物足りないほどに薄味。 クラストはあるんだかないんだかわからぬほど薄い膜のようであるのは共通している。 サンドイッチなどにして具やバターでもり立てるとすごく美味しくなるタイプかも! 

洋梨とチョコのブリオッシュは絶品〜!!  下に敷いたクリームと粉糖とチョコの甘〜い組み合わせに痺れる。 延々と食べ続けたい…。はぁ〜、洋梨とチョコって合うのなぁ!!

Parisに行く人には絶対お薦めしたいこのお店。 あのLe baggatte des presは是非是非食べてもらいたい。 サクレクールのあるモンマルトルはきっと、誰もが観光に訪れるはずだから。 アメリごっこなどもできるだろう(笑)。


BOULANGERIE TORO

59, rue d'orsel,18e

M: Abbesses ou Pigalle

月休み




モデルコースその(3) 可愛い日本人向けブーランジェリーカフェ


 


次のCoquelicotは、モンマルトル観光する人ならだれしも目に入るような目立つ場所にある。 カフェメニューも充実、焼いているのは女性ばかりなのか、スタッフ全員女性。 小ぶりのかわいらしいパンはなにか日本的である。…というか、日本でも馴染みがありそうな雰囲気なのだ。 練り込み系のオレンジ入りのプチパンをひとつ、カフェとともにテラス席でいただく。 もう寒い季節なので、外ではストーブが焚かれるようになっていた。





しかし、オレンジパンはクラストがノンシュガーのスコーンのような、 ぽりぽりとした感じで、生地自体が全く甘くなくて味気ないのにびっくり。 試食のパンオレっぽいパンは美味しかったんだけどなぁ…。


Coquelicot

24,rue des Abbesses,18e

M: Abbesses

月休み


Abbesses通りにはこのほか、 前回3日目に入ったAu Levain d'antinや、 グルニエアパン(前回4日目に別店鋪を来訪) などがある。一応18区のモデルコースはこれでおしまい。 …本当は全部で10軒もはしごするコースなのだが(笑)、そりゃ無茶だ。 というか、このモデルコース通りに回るパリジェンヌはいるんだろうか?!(いたら会ってみたい…(笑))



モデルコースその(4) 商店街MARTYRS通りの絶品パン屋 ARNAUD DELMONTEL


  


モデルコースには応用編があって(笑)、さらにさらに南下して9区に入って行くコースもある。 9区のMARTYRS通りというのは、商店街で実にパン屋さんが多い。 どこも美味しそうでついつい足を止めてしまう。 うわっ、なにこの動物パン(笑)。日本ではせいぜい亀どまりだろうが…(笑)。





そして到着したお目当てのパン屋さん、ARNAUD DELMONTEL。 このLE GUIDEを買った時から、行ってみようと思っていたパン屋さんだ。 ちなみに星数は★★。ヴィエノワズリーの評価の高いお店である。 全然ノーマークのお店だったので、「新規開拓!」と浮き浮き。 へへ、これでこそマニアックなParisパン巡り?! (*…と思ったら、帰国後なんとCafeSweetsに載っていた…なんかちょっと残念(笑))


 



パティスリーとしても、実に繊細そうな美しいケーキが並ぶ! 食事系は今回はあえて手を出さず、3点買ってみた。


・ポピーシードのパウンドケーキ

てっきりバナナケーキかと思ったら食べてみて違った。 ポピー以外の、ものすごい甘さがする。でも、レモンのような爽やかな風味がして非常に美味。 切り売りをしてくれる。ごくごく少量からOK!)


・ミルフィーユのようなパイ

見事なさくさくな層! ミラヴェル…と名札にはあった気がしたけど、 これはフランボワーズっぽいなぁ。 表面のフロランタンのようなキャラメリゼされたアーモンド、さくさくのパイ層、 そしてベリーのソースが緻密なバランス感覚でめっちゃくちゃに旨い!!!  激しく美味しかった〜!! これは本当に選んで良かった〜!


・フリュイのバトン

セレアル生地(?)にレーズンやフィグなど3種くらいのドライフルーツが入ったもの?  シナモン系の風味がするバトン。これもすっごく旨い…。 絶対日本人好み。日本のパン好きさん好みのお味。


どのパン、お菓子も凄く凄く良くて、これは絶対人にお薦めできる!! 行くべし!!(笑)


ARNAUD DELMONTEL

39,rue des Martyrs,9e

M: Saint-Geoges ou Nortre-Dame-de-Lorette

火休み





ラファイエットの近くのカフェで、カプチーノアマレット(5ユーロ)を飲みながらパンの写真をこっそり撮影。 うーん、DELMONTELのお菓子やパン…美味しいぃ〜。 約1時間かけてここまでの日記を書く。テラス席だったので体がすっかり冷えきってしまった。 さぁ、買い物でもして動こう!







ラファイエットグルメには、ものすごい種類のフェルベールのジャムが売っている。 あれだけ苦労して、アルザスまで行って手に入れたのだもの、 悔しいからあまりじっくり見ないでおこう(笑)。 ラファイエットでは6.8ユーロ。 ほんのちょっとだけ現地の方が安い!(ほんのちょっとだが…) へへーんだ、もう十分あるもんねーっだ(←?)。


この後、移動してパン屋さんをまた巡るのでお惣菜を買っておこう。 あとでバゲットを買う予定なので…。 エスニック料理のブースで、オレンジの皮とかなんかの葉っぱとかぐちょぐちょ入った、 インド料理っぽいような味付けの煮込み料理を買う。 そして、パン売り場の横には、去年はなかったのだが、 知らない人はいないサダハルアオキのブースが出来ていた! へー。 というわけで、ここでもケーキを買ってしまった。 お店に行く時間がないのでちょうど良かった(泊まっているところに近いのにな)。



14区パン巡りその(1)  2004年バゲコン優勝の若きブーランジェのバゲット





14区のPernety駅付近にはビッグ2パン屋あり。 ひとつが弱冠21歳で2004年のバゲットコンクールで優勝したLa Fournee D'augustine。 (*料理王国にガタイのいいお兄さんが載っている、あの店) その優勝作品であるバゲットトラディションと、マドレーヌがスペシャリテだとか。 で、もちろんお目当てはその2つ♪


駅付近は正直、あまり治安のよさそうなところではなく、よさげな公園も見つからない。 道幅の狭い商店街の中に、一つの行列店があった。 店内にはトロフィーが飾られている。間違いない、この店だ!



 



うまそーなタルトたち!! うーん、タルトも旨いという情報も入っているしなぁ…。 持ち帰りできそうもないものほど旨そうに見えるものなんだよね(笑)。 ちょうどランチ時だし、バゲットにジャンボンとグリュイエルチーズをサンドしたものにした。 2.85ユーロ…。涙がでるほど安い。こういうのをこっちで経験しちゃうと、 帰国後にVでサンドイッチが買えなくなるね(笑)。 さらに、縁が真っ黒焦げたマドレーヌを1個。





(*次のお店のパンと一緒に、適当な児童公園でお昼ご飯に!  次のお店はのちほど登場)

このサンドで感じる限りは、 VIRON@渋谷のレトロドールの食感に酷似していた。 しかしこちらのは味わいは少し淡白かな…。 強烈な甘みとか、塩気とかがあるわけではなく、その辺があまりフランスっぽくないという印象。 もしかしたらジャンボンとバターで合わせた方がより美味しさがわかったかも。





しかし開くと一目瞭然、気泡の美しさとカリカリカリッと小気味よい歯ごたえの良さ!  そういうのがやはりコンクールで優勝する秘けつなのか…。 って、サンドイッチでしか食べてないので何ともえらそうなことは語れないが、 食べれば食べるほど美味しさが増してくる(もうそろそろ満腹なんですけど、という頃に(笑))。

それにしてもこのマドレーヌは本当に美味しかった〜!!  タマゴとミルクの懐かし〜い味。ママの味…というか、なんちゃらおばさんのマドレーヌ、みたいな。 本当に20歳そこそこの青年が作るマドレーヌとは思えん。もっと買ってこればよかった…また食べたい!


La Fournee D'augustine

96,rue Raymond Losserand,14e

(実際は105番辺りにあったので注意!)

M: Pernety ou Plaisance

7h30-20h 日休み



14区パン巡りその(2) 憧れのムーラン・ドゥ・ラ・ヴィエルジュ





もう一つのお目当て、LE MOULIN DE LA VIERGEは、 前回にお店を見つけることができず、今回も一度探したが見つけられなかった店。 (原因は、Vercingerorix通りというのが、地図外でよくわかりにくかったのだ) 高層マンションが立ち並ぶ団地の中にある、とてもクラシックな、古き良きフランスの佇まい(?)。 まさに昨日のナンシーの老舗お菓子屋さんに通じるレトロ感。とても素敵!!

 

 


ここでは、パンオレザンとブールカンパーニュBIOのハーフを。 カンパーニュをハーフにして、スライスしてもらっている間にカメラをパシャリ。 店内にいたほかのお客さんにクスリと笑われてしまった。へへ。 そして、これらを近くの児童公園の芝生で腰かけてさぁ、ランチ!!





パンオレザン、めっちゃくちゃ旨〜〜ッァ!!  ハラハラさくさく系ではなく、カスタードと生地が一体化してふにょふにょとした、 これはこれで大好きなタイプ♪(もちろん、ハラハラさくさく系のパンオレザンも大好き♪) カスタードと生地のコンビネーションもさることながら、表面のキャラメリゼに驚愕!!  さらに洋酒の香りをぶひゃぶひゃ放出するレーズンのジューシーさにへろへろぉ〜!!  こりゃー激しく旨い!!



先ほどラファイエットで買って来たインド調(?)煮込みとカンパーニュを。 香ばしくて薪のような香りのするカンパーニュ…くはぁ、旨いっ…。 (*なぜかこのカンパーニュについての記録が全然残っていないのだけど(笑)、 5日目に買ったブーランジェ・ドゥ・モンジュのカンパーニュとともに、 帰国後もじっくりじっくりいただいた。どちらも非常に美味しいカンパーニュだった。 ムーラン…の方は、よりオーソドックスなタイプのカンパーニュ)


LE MOULIN DE LA VIERGE

105 rue Vercingetorix,14e

7h30-20 日休み





そして先ほど買っておいたサダハルアオキのVertという笹のミルフィーユを。 お抹茶の味わいのするもので、表面のキャラメリゼ(クレームブリュレの表面みたいな)が美味しいが、 全体的に大人しい、良く言えば繊細な、悪く言えばぼやけた感じ。 さっきのDELMONTELのミルフィーユがあまりに美味しかったのもある。 私は繊細なケーキよりもがつんと甘さのめりはりのある方が好きなんだよな。 …って、私は日本人的な好みとずれているのかしら?(笑)



部屋の付近でお土産物色…食器にチーズにその他もろもろ!


食べ疲れてとりあえずモンパルナスまで歩き(ここはモンパルナスからさほど遠くない)、 そこからバスでBABYLONEへ戻る。部屋で洗濯や荷造りに1時間ほどかかる。 最後の昼間にこんなことを…と少し焦りも感じるが、なんとか部屋を出たのは4時過ぎ。 部屋の付近をふらふら歩く。部屋の付近のRue de Bacはインテリア街。ここは絶対にいい!  いくら時間があっても眺めても飽きない(確か…去年も帰国前日になって慌てて付近のインテリアショップ物色をしたんだよなー)。 Le Cedre Rougeで器を、LE GRAND COMPOTOIRでカトラリーを購入。 …ジャムといい、こんなに買って本当に私は帰国できんの?! 

こうしてSEVERE-BABYLONE界隈をめぐる。 本当にこの付近は立ち寄りたい店ばかりで困る困るぅ。これぞParis滞在の醍醐味!


 



MONOPLIXでチーズやらなんやら、バカみたいに買い込む。 バラ売りのチーズを発見、ひと袋に5個詰め込んで2ユーロくらいだったが、 お土産に便利よね、と思いあれこれ詰め込んで何袋も買った。 …これ、恐ろしく割高だったのだ(笑)。


バラ売りのサンタジュールやコンテ、ネギ入りブルサン、エメンタール、 ブリードモー(ここの切り売りコーナーの店員さんはほんとに少なめから切ってくれるので絶対いい) そしてバターや缶詰め、雑貨などいっぱいいっぱい買い込む。 日本でこれだけ買ったら一体幾らくらいするんだろう…と、ショーミな暗算。


その後にルボンマルシェでエシレなどを購入(MONOPLIXには有塩バターがなかった)。 チーズ売り場を見て、やっぱりMONOPLIXでのチーズ調達に後悔(笑)。 取りあえず100円ショップでものを見て、そこにないものやデザイン重視のものは無印良品へ…と流れることってあるが (この例え、わかるかな?(笑)) やっぱりチーズは高級なところで買った方がなんとなーく美味しそうな気がするのは私だけ?(笑)



最後の晩餐はポワラーヌ併設のサンドイッチバーにて





18時頃、夕食にはキュイジーヌ・ドゥ・バーにてタルティーヌを食べる。 カーネルサンダースと瓜二つの顔が真っ赤なおじさんは陽気!  FORMULAで、海老とアボカドのタルティーヌとカフェをセットでオーダー。 「ワインも飲むかい?」と奨められるままに飲んだが、 もしかしたらこれはサービスだったのだろうか? 会計時には追加料金がかかってなかった♪ ポワラーヌは今回結局、買いに来なかったのだが、 カンパーニュはスライス一枚でも最後には食べておきたかった。








カリカリに焼かれたクラストはやはり美味しい…けど、 このタルティーヌ自体はなんか…微妙(笑)。 クミンやオレガノを振り掛けても、そんなに美味しいタルティーヌじゃなかった(笑)。 あまりアボカド味がしないし、エビはゆですぎ。 でもサラダとこのボリューム(割と少ないので日本人には助かる)なら夕食にちょうどいい。 ということは現地の人には物足りないだろうなぁ… だって、隣に座っていた老婦人はなんと2皿も食べていたのだから!(うはー)





すごくモダンな内装。 額縁には誰? 貴乃花と寺尾?! 気付くと店内には私と日本人のカップルしかいない。 …こんなもんなのかもな(笑)。






日本人カップルはメニューのオーダーの仕方もわからなく、 初々しさがなにか微笑ましかった。 カーネルおじさんが彼らに話し掛けた言葉が通じず、私が代わりに答えてあげた。 決して私がフランス語がわかるわけではなかったのだが…。 カーネルおじさんは会計時に、「あなたはフランス語がわかるんだね?」と聞いて来たが、 ははは…全然話せないんですよ、と答えた(そのセリフだけは流暢に言える私(笑))。 少し残念そうなカーネルおじさんの表情に、私も少し寂しくなった。 …去年の帰国の際には「絶対フランス語を学んでもっとコミュニケーションをとれるようになりたい!」って思ったはずなのに、 この1年間、私は何をしてきたのかな。なんだか、とても寂しくなった。 おじさん、ありがとう。ワインをサービスしてくれたのかな、 コーヒーに大好きなロータスのビスケットもつけてくれる、そういうサービス、とても好きです。ありがとう。


Cuisine de Bar

8, rue du Cherche Midi,6e




最後の最後の夜はやっぱりエッフェル塔に帰りたい


部屋にチーズを置きに戻り、エッフェル塔まで歩く。 夕焼けにそまる空を見ながら歩くと、無性に寂しさが募って来た。 およそ15分くらい歩くと、シャンプ・ド・マルスに着く。 真正面からどんどん近づいてくるエッフェル塔。 あぁ…何度来ても、何度眺めても美しいのだろう。 カメラで一歩近づくたびにシャッターを押してしまう。





8時同時にイルミネーションが点灯。 そう、誰もがこの時は歓声をあげるのだ。私も何度歓声をあげたことだろう。 大騒ぎしている東洋系の若者がいるなぁと思ったら、 どうやら中国人グループだった(いや、韓国かな?)。 今回もやはり、日本人かと思ったらたいてい中国、韓国系というパターンが多かったな。 道ばたで土産を売る人にも最初に「ニイハオ」か「アンニョンハセヨー」と呼ばれるものな。 「コンニチハ」の地位も後退したのかな(笑)。 それにしてもこの美しさに酔いしれるのは万国共通なんだよね、 そう、人間であればきっと、誰でも。


タワーに階段で登れるのは18時までとのこと。 風も強いし、疲れているしでちょうどよかったが(もし間に合っていたらきっと登っていたかも(笑))。 エッフェル塔は、登るよりも、眺めている方が絶対美しい。 私は今日は登らず、しばらく下から眺めていようと思った。


…ちょうどエッフェル塔の真下で、良く知る顔とすれ違った。 なんと会社の別部署の部長だ。


「あ、どーも。」と、お互いごく普通にすれ違う。

…はっと我に帰る私。


「ど、どーもじゃないですよぉぉ!!! これってめちゃくちゃすごい偶然じゃないですかっ! なにがどーもですかっ」と慌てふためく私。


しかし部長は奥さんと一緒の手前、そそくさと退散したがっている模様(笑)。 (会社では年齢不詳でいろいろ謎めいたところのある部長なのだ) 「ここで会ったことは内緒ということで」という部長。 うーん、謎過ぎる人…。それにしてもものすごい偶然だったわぁ〜。

(*後日、会社でこっそり手紙と写真を受け取った。 「うちのものに、『あんな偶然に会ったのなら食事くらい誘っておくのがスジってもんでしょ、 気の効かない人ね!』と怒られました」という内容のコメントと、エッフェル塔の写真だった(笑))





帰り道はセーヌ川沿いにひたすら歩いたが、これは失敗。 あまりにも遠すぎて、途中、アンバリットの前の芝生で寝転んで休んだ。 こんな夜に、足を伸ばして寝転がるなんてあまりに無防備。 空をあおぎ、横になりながらエッフェル塔を撮ったり…。 私なりのParisとの別れなんだ。 …と、突然見知らぬおじさんが寝転ぶ私の顔を覗き込まれたのでそそくさ退散(危険は無し)。 これも一つの思い出、ということで。

これは横になりながら撮った画像。画像回転させたわけではないのであしからず(笑))





たっぷり往復2時間歩いた。またこの1週間で足腰が相当鍛えられたわ〜!  そうそう、去年はおよそ3万歩以上歩いたら、足の付け根の軟骨がすれて痛むような、 そんな持病を抱えてしまったのだが、今年5月のNYC旅行から帰国後早々に通い始めたジムのおかげで、 基礎体力ががぜんアップした。日頃の筋トレのたまものか、 この旅行では全く持病(?)が再発しなかった。旅の前にはトレーニングだな!(笑)


帰ったらすぐにパッキングを。 買って来たチーズを少し味見、残っていたワインを飲み干し、 隣人が作ってくれたラビオリのスープ煮を少しいただいて。 隣人は大阪のひょうたん神社というところで喫茶店をやっているそうだ。 たぶん、私はそこにたずねに行ってしまうんだろうな、いつか…。



本日の歩数 34000歩


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