Paris2日目(9月17日)

7区パン(新プージョランetジュリアン)、サンルイ島グルメ、

つれづれなるままに同じこと

新プージョランは果たして?


朝の目覚めは良好。目覚ましをかけずに7時くらい。夜明けは近い。かなり肌寒い。 さあ、今日から1年ぶりのParis生活が始まる。…といっても、何から始めたらいいのか、 まだ模索していた。




どこのパン屋さんから行こうか、行きたい店が多いほど、 かえって決めかねてしまう。とりあえず初日だし、あまり遠出はしないでおこうと、 最寄りのパン屋さんであるポワラーヌの併設カフェ、キュイジーヌ・ドゥ・バーを覗いてみた。 しかしまだ開店していない。開店する様子もない。 隣のポワラーヌは、朝の焼き立てのパンを美しくディスプレイしているというのに。 日本語の雑誌の切り抜きが表に貼られているのだが、そこにもしっかり営業時間は記されている。 おーい、8時からやっているんじゃないのー?(笑)


そこで、1年前に最も感動し、最終日にもしこたま買い求めて日本にも持ち帰った、 あのプージョランを目指して適当にバスに乗り込んだ。 Parisのブーランジェ界のスターであるプージョラン氏は、あの店を売り払い、現在あの店は他の人のものとなっているらしい。 それを耳にした(というか雑誌の記事で目にした)時は衝撃を受けた。 「あのサブレはもう食べられないの?」「あのバゲットは?」と…。 それでも、同じ名前で同じ場所で営業しているということなので、 それを確かめに行った。

 


バスでプージョランのあるrue Nicotまで。全く同じ場所に、同じ佇まいで店は健在だった。 本当に他の人の手に移ったかなんて、ガイドブックを見ただけの観光客には全く分かりかねるだろう。 パンの品揃えも同じように見えたし、サブレもある。行列もしっかりできている。 ということは、弟子の人とかに託されたのだろうか…。あくまで憶測しかできない私だけど、 ひとまず後ろがつかえるのを恐れて急いでパンを選ぶ。

ピンクのバッグだったと思ったが、今回は緑色になっていた。 そして、”プージョラン”という名前はついていなかった…。 食べるのが少し恐い。まだもう少し待ってみよう。もう一軒のお店でお目当てのパンを買うまでは。



さすがバゲットコンクール優勝店のジュリアン、これぞパリの味!


すぐ側のジュリアンは、前回は覗き見しただけで済ませてしまったが後になって 「買っておけばよかったーー!」と後悔した店の一つ。 2003年の最終日に他の店鋪に来店したのだが、パニーニを食べて終わってしまったのだ。 1995年のバゲットコンクールで優勝したというバゲットトラディションのフルートタイプを購入。 久々のParisでのパンの買い物、もちろん言葉なんてうまく出てこないけれど、 感覚は徐々に蘇って来たみたい。挨拶さえしっかりしておけば、 気持ちよく買い物が済ませられるという、この一点だけは覚えているから!





バゲットと来たら、もう店を出るなり齧り付き。 …フルート、激ウマーー!!! 早速出たか、このフランスのバゲットの味!! 細くて、皮はかなり厚め(これは某料理雑誌で紹介されていたコメントと描写が異なるのだけど)。 しかし、カリッと理想的な食感で、その雑誌でも表現されている「ノアゼットの味」というのはよくわかる。 塩気とかじゃなく、「粉の味」一筋と言う感じ。 あとから甘みは込み上げて来るも、そうわかりやすい感じではなく、 クラストはカリカリ、クラムはもちん、とした理想的な二段構えの歯ごたえ。 フルートだから、バゲットに比べたら細身だと言うのにしっかりクラムのモチモチも堪能できる。 「フランスのバゲットの基本形」というのはよーーくわかるなぁ…。そうそう、これだもん! っていばりたくなるわ。 塩気がマイルドなので、そのまま食べてもしんどくならない。 こんなの毎日食べてりゃ、もう日本のバゲットの粉の味じゃなかなか満足できなくってよ。 (…なーんていいつつ、帰国したらそれなりに日本のバゲットで「ウマ−」ってやっているのはどこの誰)



Boulangerie Julien

85, rue Saint-Dominique 75007

01-45-51-88-77

M: La Tour-Maubourg





そうそう、こうやってバゲットを延々と齧りながら、おおっぴらに歩けるのがParisの一番好きなところなんだ〜。 あぁ、私は帰って来たのね、この街に! …と、1本のバゲットですっかり蘇ってしまった。



新プージョランのブリオッシュ・オ・アマンド


 

そして、商店街を抜けてアンバリットの見えるあの公園のベンチに腰かける。 そう、1年前と同じ場所で、同じ店のパンを齧ろうとしている…。 なんだかそれだけで感極まっている私だ。

新プージョランで購入したのは3点。

・フィグ・エ・ノア

・ブリオッシュ・オ・アマンド

・クロワッサンミニ

トータルで2.9ユーロくらい。


フィグエノアもクロワッサンミニも、去年食べたことのあるものだ。 しかし、フィグエノアはどうも感動を覚えない。 味に起伏がないというか、フィグがかなりたくさん入っているのはいいのだが、 私が求めるプージョランの「クセ」がない。淡々としているのだ。 クロワッサンミニはめちゃくちゃに甘い。 クロワッサンの形をしたブリオッシュのような感じだ。 バター甘さの他に、タマゴ甘さみたいなものが強くて…ねちっとした食感で、 これはこれで嫌いじゃないけど、なんかこんな感じだったっけ…?  と、疑問符が湧いていた。


しかし、ブリオッシュで作られたこのパンペルデュみたいなパンは絶品!!! ラムがふんわりと効いていて、卵液が染みた生地はまるでカヌレの中身みたいな食感と風味。 粉糖も加わって、めっちゃくちゃ美味しいーー!! 甘過ぎないので、ペロリといった。残さずいった。 バゲットで作るパンペルデュだって美味しいのだから、 ブリオッシュだったらそりゃ旨くて当然でしょと反則気味に思うほど。 これは…新たな自分の「好きなパンのジャンル」が開拓されちゃった感じだ。


結局、バゲットを試していないから味の変化がどう起こったかなんて、 観光客にすぎない私には如実にわかるわけはないけれど、 …きっと、知らずに訪れたガイドブックを手にした観光客は行ってみてもそんなにがっかりはしないで済みそうだ(笑)。 しかし、私の中で「あの興奮」が幾分ダウンされていってしまったのは確かだ。 去年たくさん買って帰ったサブレを求めにまた来店するかもしれない…し、 しないかもしれない。私の「2004年のParis 」はまだ始まったばかり。 どんなパンやパン屋さんに出会うかなんてまだわからないのだから。

(*ちなみに、LE GUIDEによると、プージョラン氏は地方でとあるパン屋さんを買収し、 2004年末に新しく始める…というようなことが書いてあった。 …私の翻訳が正しければ、の話だが)



BOULANGERIE POUJAURAN

20,Rue Jean Nicot 75007

M: Invalides



帰り道、かつてと同じルートを辿りながら歩く。 Peltierだったはずの店は、別のデリに変わっていた。 たった1年で、いろいろなものが変わるんだなぁ…。





パンは部屋に戻る最中に半分は食べ切ってしまった(笑)。 最寄りのデパートLe Bon Marcheの高級食品売り場でパテドカンパーニュと、 ヨーグルトに入れるためのコンフィチュール (オレンジとシトラスのマーマレード。どこのかは知らないが、Ferberやミオよりもはるかに高価だった)と無塩エシレバターを購入。 パンを美味しく食べるための必須アイテムは揃えておかなくては。


 


パンはほとんど食べてしまったけれど、ちょっと遅めの朝食としゃれこもう。 夕べ買ったホコリのかぶったヨーグルト、大丈夫かなぁ…。 ふたをあける時に、中で発酵が進んでいたのか、アルミのパックがパンパンに膨れ上がっていたんですけど?!

パテカンもばっちり好みのお味、日本ではケチケチちびちび使うエシレも贅沢に塗りたくり、至福の朝メシだ。



芸術は我には不可解也…ジャン・ポール・ゴルティエのPain Couture


化粧を済ませ部屋を出発。遅い朝食ならば遅い出発だ。もう11時30分だ。 特に目的のない今回のParis。去年、観光はさんざん見尽くし、巡り尽くした。 本当になーにをして過ごそうか、全く考えてこなかったので、 このまま部屋で寝ていたい気分だった…まだ長旅の疲れが取れていないから。 ラスパイユ通りを通りかかると、懐かしいマルシェもやっている。 ここでも美味しいものをたくさん食べたよな。…なんか、今回の私は「追憶」がテーマか? おいおい。


今回、行ってみようと思っていた数少ないイベントのひとつが、 モンパルナス墓地の近くのカルティエ財団で行われている、 ジャン・ポール・ゴルティエのPain Couture。 彼は、服屋をやっていなかったのなら、パン屋になりたかったらしい。 パンで作られた洋服や小物が展示されているという、Parisならではのユニークなイベントだ。


 


残念ながら写真撮影は断られたので、画像は入り口だけ。 入り口を入ると、ぷぅんとなんとも言えないパンのいい香りが充満している。 その幸せな香りに抱きすくめられテンションがあがって来た。 1階のホールは天井が吹き抜け、全面ガラス張りの気持ちのよい空間。 ここに、天上からハシゴのようにつなげたバゲットのタペストリーが、 ブラインド−のように窓側につるされている。 そして、いろんな形や種類のパンを組み合わせて洋服をかたどっている。


これがなかなかユニークで、特に惹かれたのは、カンパーニュで作られたドレス。 楕円のカンパーニュのスライスをうろこのように重ね合わせ、 ウエディングドレスのように広がったドレスを表現しているのだけど、 先端になるにつれ、カンパーニュが砕かれて、裾広がりのウェーブみたいなものを表現している。


パンで作られた鞄や靴などもいくつか展示されていた。 クラストの焦げやかさかさした風合いが使い込んだ古い皮を表現するのにぴったり。


しかし、全体的に「美味しそう」と食欲をそそるような展示では決してなく、 パンが持つ独特の風合いと形を、そのまま洋服の素材に見立てて組み立ててみた、 みたいな感じで…「はて、これで終わりですか?」というのが正直な感想(笑)。 その発想は面白いと思うけど、パンである以上、 「美味しそう」と思わせることは必要不可欠なんじゃないだろうか? …なんていうのは「花より団子」主義の芸術音痴の私だからそう思うのかしら…。


隣のブースでは、パンを販売していた。 なんか毒々しい青い着色を施したパンがいくつもあって、触手はのびない(笑)。 パン自体は正直活き活きとしたものはなく、ウマそうなものがひとつもない(笑)。 展示自体が「そそる」ものではないので、購買意欲は掻き立てられないのだ…。 この時点では「えーー、これで6ユーロかぁ?」と肩透かし…。





中二階には、このカルティエ現代美術館のショップが入っており、 ここではがきかパンフでも買って帰ろうとしたら、おぉぉ! かの本があるじゃないか。 パリのパン屋さんガイド「LE GIDE DES BOULANGERIES DE PARIS」。 それと今回の展示のポストカードを購入。 いやー、ようやく「6ユーロも払った甲斐」を感じられた(笑)。 これを明日からのパン屋巡りの指針としよう!


地下には、ここのパンを焼く厨房が設置されているのだが、職人は一人だけしかおらず、 いまいち稼動しているんだかなんなんだか。 目を惹いたのは、パン売場にいたコンパニオンのお姉ちゃん。 背中におぶった籠にパンを入れて上階の売り場に運ぶのだ。 この衣装だけはなんとしても写真に収めたかったので隠し撮り(笑)。





そうそう、この地階にはかなりシュールな空間があった。 上の展示の裏に隠れた、失敗パンも展示されていたのだ。 …これが…焼けこげたり、形が全然なっていなかったり、 失敗作と呼ぶにもあまりにぼろぼろな出来で、 まるで…戦争記念館とかの焼けこげた靴とか衣類を見るようで背筋が氷る感じがした(笑)。 …ハニワとかの出土品の展示コーナー…とも呼べそう(笑)。 やはり私には芸術は不可解なり。「花より団子」主義。 …というわけでこれが最後の美術鑑賞となるだろう、今回のParis滞在(笑)。



デジュネは石畳の階段のカフェ レブイヤンテで


モンパルナスまで来ているので、パン屋さんを一軒探した。 今回必ず寄ろうと思っていたLE MOULIN DE LA VIERGE。 しかしVercingetorix通りを歩けども見つけられずに体力を大幅に消耗。 (*7日目に出直し、来訪実現!) とりあえず諦め、「普通にメシが食べたい」と思い、普通にカフェでデジュネをとることに。


 


メトロで向かったのは、Hotel de ville(市庁舎)の近くにある、レブイヤンテ L'Ebouillanteというカフェだ。 賑やかなシャトレの喧噪を通りながら歩いて来たので、 この付近の「オトナの路地裏」的な落ち着いた雰囲気に驚く。 石畳の階段の中腹にテラスがあり、ツタに絡まった教会(?)が目の前にある。 その緑の美しさを眺めながらのデジュネ。憧れていた〜。

こちらのお店は、名物の「ブリック」というチュニジア風のクレープがあるんだけど、 オーダーする前にそれを思い出せず(笑)、FORMULE(14.5E)を。 本日のFORMULEは、ポタージュと、ラザニアのセット。 やっぱりParisは物価が高いよ! 14.5ユーロもする内容ではない気もするんだけどな…。


 


ポタージュはカボチャと人参の溶け込んだ、もろ自分で作るような大好きな系統の「どろどろスープ」。 スパイスがよく効いている。パセリとクミンが入っているようで、エスニック風味。 プレートはサラダ(もちろん大盛り。しっかしなんでこっちの人はこんなに生野菜好きかなぁ…)、 それとラザニア。このラザニアがウマい! 肉とトマトのソースが非常にウマい。 フェンネルがたっぷりかかっており、これもちょっとひねりのあるエスニック風味に仕上がっており、 まさか完食。その代わりにパンはひとかけらしかつまめなかった。 パンは胚芽の味のするバゲット。本当は「ブリック」を食べてみたかったのだけどまぁこれで良し!





LE GUIDEを眺めていると、面白いページがあった。 Parisでの「パン屋さん巡りコース」が1コースだけ紹介されていた。 …18区? モンマルトルのあたりだ。3時間くらいのコースらしく、 10軒はしごするコースを案内している。これ、最終日までにやってみようかな?!(笑)


L'Ebouillante

6, Rue des Barres - 75004

+(33)1 42 71 09 69



サンルイ島はプチグルメの宝庫


さて、困った。食事が終わってしまうとすることがない。 したいことがない。食べたいものはあっても(今は)食べたくない。 食べ物目当ての滞在ゆえ、お腹一杯の状態だとすることがたちまちなくなってしまうのだ。 初日から買い物で終わってしまうのもどうなの、ということで、 膨れるお腹を抱えつつ、パン屋さんを目指してみることに…。 そう、私にはパン屋へ行くことしか能がないのよとでも言わんばかりに(笑)。


マレ地区から橋をひとつ渡ったところにあるサンルイ島。 ここにはフィリップ・マルタン Phillippe MARTINというパン屋さんがある。 ここのseigle correzienは誰もがとりこに…というコメントが参考資料(料理王国)に載っており、 それは金曜日限定のパンとのこと。 おぉ、まさに今日は金曜日?! これは狙ってみよう。 しかしお昼休みにはいっていたため、3時半からの開店。サンルイ島内をふらり散策することにした。


ここは観光客が多いこともあってか、スイーツ系の美味しそうなお店が並ぶ。 クレープリーやパティスリーが多いようだ。


 


ポップな壁と分かりやすいロゴのショコラティエを発見。 気分的にはアイスが食べたかったのだけど、色とりどりのマカロンをみているとついつい…。 …というか、入った以上、何か買ってから退店しないとという弱気さで購入(笑)。 8個くらい入って5.5ユーロ。

(*滞在中、食べる機会がなかなかなく、 荷物整理とかしているうちに徐々に潰れたり崩れたりして拾い集めて食べたような感じ(笑)。 しかし、チョコレートクリームがどのフレーバーであっても美味しいマカロンだった。 かなりオススメ!)


Cacao et Chocolat

63 Rue Saint-Louis en l'Isle 75004

(*他にも支店がある模様)


 



続いて歩いて行くと、なんやら老舗という感じのパティスリーを通りかかった。 グラスリー(アイス屋)と呼んでもいいのだろうか、 なんとまぁすごい種類のアイスが並んでいるではないか。 しかも、お客さんもどんどん立ち寄るし、これは「素通りしてはいけない店」なのだろうとカンが働いた。 あまりに種類が豊富で、どれも魅力的なのだ。


幸い、パン好きだとフルーツやエピスのフランス語はおおむね理解できるので(笑)。 やはりここでは「フランスならでは!」なものにしておこう。 ミラベルとパンデピスのダブル(3.0ユーロ)にしてみた。 ミラベルは日本ではまず食べる機会はない、スモモの一種。 杏と洋梨の中間のようなさっぱりしたフレーバーで美味。 (*今回の滞在で何かとミラベルを食べる機会があった♪)

そしてパンデピスは想像通り、甘ったるいのだが、 いわゆるパンデピスを想像させるよりも、 キャラメルクリームを濃厚にした感じ…かな。

気がつくと私の後ろには大行列! ここは有名店…なのだろうな。

(*後でガイドに掲載されていたのを発見。約70種類のフレーバーがあるらしい!)


Berthillon

31 Rue Saint-Louis en l'Isle 75004



 


ようやく3時半になった。お目当てのパン屋、MARTINの前でオープンを待つ。 ほわーー、タルト類も美味しそうだなぁ…。こっちのパン屋さんのタルトたちは、 日本のそれよりもはるかーに美味しそうなんだよなぁ。 今回もあまりケーキ類は食べないで帰国しそうだけど、タルトはいくつか食べたいぃ!





ここでは絶品というセ−グルとショソンオポムにするが、ショソン・オ・ポムはなんと1.0ユーロ程度! 画像では分からないと思うが本当に大きい。この値段にして日本ではありえないデカさ。 柔らかくてしとしとしたデニッシュ感は、繊細さには欠けるものの、 やっぱりフランスではリンゴものの美味しさは全戦全勝だわ!  たっぷりのリンゴのピューレが酸味が強く文句なく美味しい。 前回の滞在で一番の収穫だったのは 「フランスに来たらバゲットとリンゴものだけはほとんど間違いなし!」という法則を見出せたこと。 もう、ここでも「やっぱりねー」と得意げになってしまう私(笑)。


一方でセ−グルの方は…外も中もからからっと軽く乾いた感じで、 確かに濃厚なライ麦の香りは強いのだが「フランスならでは」という感じはなし。 日本でも十分いただけるタイプのものである。 よし、これは夕食にチーズとワインを合わせて食べてみようか。それなら幾分美味しくいただけるだろう。



Phillippe MARTIN

40,Rue Saint-Louis-en-I'll



結局は去年と同じ場所で同じことを





セーヌ川沿いでショソンオポムを食べた後、サンルイ島から部屋まで歩く。 そう、このサン・ミッシェル→オデオン→サンジェルマン・デプレまでのコースは、 去年もさんざん歩いた道のり(Paris2003 5日目のラストの方を参照)。 店もしっかり覚えている。 あのラタトゥイユを買った惣菜屋さんは発見できず…。

オデオンにある、書斎風の雰囲気のあるカフェでカフェオレ(4.25E)を飲みながら今年もひと休み、 日記を書きすすめる。…気付くと、私は全く同じことをしているんだ。


やはり同じ界隈でインテリアショップをウィンドーショッピング。 同じくサンジェルマン市場で、同じ店(Nicolas)でワインを購入、 同じフロマージュリーで、同じブリーを購入。 そうそう、ここのサンジェルマン市場のパン売り場はカイザーのものを置いているなのだけど、 売る気まったくなーしという感じでべちゃくちゃ喋りながらタバコで一服しているのをみると、 パンまで美味しそうに見えない(笑)。ちょっと悲しい。





ミュロでもウォッチング。明日の朝はここのカンパーニュサンドを食べたいなぁと思っていた。 カンパーニュに生ハムなどが挟まったサンドイッチで、 「スライス一枚から買いたいのに買えない」弱気な私が 「ミュロのカンパーニュ」を試すのはもってこいのアイテムだと思うのだ(笑)。 うーん、イチジクやミラベルのタルトが美味しそう!!


やっぱりParisに来てお世話になるのはこちら、スーパーのMONOPLIX。 Le Bon Marcheのような高級食材店も面白いのだけど、 結局長期間滞在して「生活」をするなら、断然こっちでの買い物の方が楽しいのだ。 ここのフロマージュリーは、とても買いやすい。 「コムサ…」と思いっきり小さいサイズで売ってくれとアピールすれば、 本当に思いっきり薄ーーーく切ってくれるから。 「もっと減らして」「もっと少なめに!」が、 どうしても照れくさくて言えない私は(笑)、こういう売り子がいることはなにより嬉しい。 買ったのはマスカルポーネのゴルゴンゾーラ。 マスカルポーネがベースのゴルゴンゾーラなのでなんともさっぱりしている。 しかし淡白なマスカルポーネをたちまち臭チーズに変貌させちゃう青かびパワー、 恐るべし! これは当たりチーズ♪


お惣菜はラタトゥイユを。すっごく酸っぱい…というか、 舌にぴりぴりくる炭酸のような味。なんで? 何を使うとこうなるの? でも美味しいのだけど。





なんだかんだ買い物をしていたら相当歩いた模様で、へろへろになって帰宅。 もう胃には何も入らずで、ワインとチーズとパンで晩酌。 同じ部屋で、同じところで買ったものを、同じように食べている。 パソコンに向かいながらメールをチェックしたりする。 1年前としていることは変わらない。


でも、一つだけ違うことは、今回の私はHP管理者であるということ。 どんなに遠くにいても、画面の中の「赤い画面・白い文字」が私を元気づけてくれる。 今年は今年。私のこの1年は、改めて濃密なものだったんだなぁと振り返らせてくれる時だ。



本日の歩数 31000歩


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