Paris4日目(9月19日)
5区パン巡り、ラ・ディファンス観光、そしてアルザスへ
Paris4日目(9月19日)
5区パン巡り、ラ・ディファンス観光、そしてアルザスへ
念願のカンパーニュ@ル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュ
6時の目覚ましで起床。隣人も朝が早いようだ。洗面所やトイレは共同なので少しやりにくいかな。 今日は、引っ越しが早く済んだおかげで、あわや日帰りで行く羽目になりそうだったアルザスへ旅立つことにした。 夕べ、寝る前にPCで夜行のチケットの日程変更をした。 あとはチケットを駅で引き換えればいい。…果たしてちゃんと取れているのか? 不安は若干あり。
7時頃部屋を出て、5区のモンジュ通りにあるLe Boulanger de Mongeル・ブーランジェ・ドゥ・モンジュへ。 ここのカンパーニュを料理王国で見てから、今回のParis行きを決めた、と言っても過言ではない。 シナモン、バニラ、ハチミツを加えた天然酵母で作られたカンパーニュを食べたい! ちゃんと日本にも持って帰りたかったので、滞在の後半戦でゲットしようと待ち構えていたのだ。 旅の後半はアルザスへ行く予定だったので、もしかしたら今日がラストチャンスかも? と思っていた。 ということで、張り切って真っ暗の朝の街を急ぎ足で進む。
おぉ! なるほど良さげな店構えだ。まだ新しそうな雰囲気がある。 ちゃんと内装が美味しそうにしているパン屋さんって、実はあまりないもんなぁ。
朝早くから、ヴィエノワズリーも、ハード系もたくさん並んでいる。 うわ、このエスカルゴ型のヴィエノワズリーのラインナップ。すごい。どれも食べてみたいぃ! 「うちはカンパーニュが売りですよ!」みたいなものがわかりやすい。 カンパーニュを並べる棚のバックにはカンパーニュの壁紙が貼られているのだ。おしゃれ〜。
買ったのもは3点。店の前にある噴水に腰かけてひと齧りしてみる。
・パン・ビオ
スライスしてもらったのでもう原形はわからなくなっているが、 焼き立てでカリッカリのクラスト。クープがちくちくするほど細かく立っていて元気がいい! 中はもっちり、ヒキは強くない。味わいは思ったよりもハチミツやシナモンの香りはしないまでも、 確かに甘さがあり、酸っぱさはあまりないので非常に食べやすい。 できたてなので仕方がないが、…なんか「軽い」のだ。 自分的には、ポワラーヌのカンパーニュのような、「薪」の匂いがするカンパーニュは、 深みが違う気がする。
(*日がたつにつれ、旨味がでてきたというか、香りが出て来たように思う。 日本に帰っても十分に美味しく頂けた。 特に、エメンタールをかけてトーストした時の香ばしさと言ったら!)
・パン・オ・レザン
このパンオレザンには瞠目! ずっしりと重たくて、全然ハラハラしないタイプ。 ハラハラするパンオレザンも好きだけど、こういうみちみちしたタマゴ焼き的パンオレザンも大好きだ。 (タマゴ焼き?) たっぷり巻き込んだカスタードとレーズンの洋酒の香りがよくて、 うっとりするほど甘いキャラメリゼ…。キャラメリゼされているなんて…。 反則…!! すごく美味しい。ものすごーーく美味しい。 これは…さすがだわ。言葉にならない。
・ミニ・パン・オ・ショコラ
パンオショコラも、ミニながら甘〜いチョコレートがちゃんと堪能できる。 生地の味は申し分無し。ここのはハラハラやザクザクという食感はない、ヒキのあるタイプ。
はぁ〜。毎朝ながら、早起きする甲斐があるわ。 朝イチで食べるパンってどうしてこんなに美味しいんだろう…。 今回はひたすらヴィエノワズリーに悶絶している気がする。 朝にヴィエノワズリー食べなきゃやっていられない体になりそう(笑)。
Le Boulanger de Monge
1 Av.des Gobelins
M: Censier Daubenton
Steffで久々の「フルートガナ」に再会
ここまで来たらもう一軒くらいは寄って帰りたい。 近くにあるムフタール通りは、前回6日目に立ち寄った商店街。 朝なのでまだマルシェの準備の最中で、店もまだ多くは開いていない。 ここにはSteffステッフ(前回はモントルグイユの方へ行った)があるのだが、 店に行くまで、ここが「フルートガナ」を作る店とは知らなかった。 おほ、美味しそうなカンパーニュやタルトがショーケースに鎮座。
前回11日目に行って、心底感動したバゲットが「フルートガナ」だった。 街を歩いていると、フルートガナを作る店は多い。ここもその一つだったとは、嬉しい誤算。 小さいサイズのフルートガナをゲットし、メトロに向かう道のりでおもむろに齧りつく…。 …この食感! そうそう、これだこれ。 入れ歯だろうと簡単に噛み切れてしまうであろうしなやかな薄いクラスト。 でも、メリメリッと歯の食い込んで行く心地も味わえるのが最高なのだ。 口に刺さるようなハードさはない。ふんわりと、そしてもっちりなクラム…。
しかし、いかんせん塩辛い。こんなに塩辛いものだったか? たぶん「本家」とは微妙に違うだろうなぁ、やっぱ。 こういうひっかかりのある塩っぱさがあった記憶はないから。 でも、あの食感との思わぬ再会が嬉しかった。
Steff
123-125,rue Mouffetard,75005
M: Censier Daubenton
ラスパイユの市場でトマトやキウイなどを買い込み、帰宅。 パンとチーズと果物と…そうなると、ついつい飲みたくなるワイン。 なんかすっごく優雅。日曜日の朝からワインを飲む…。ほんの少しなら許したい。 隣人にもパンを分けてあげた。まだ周辺の地理が分からず、パンを買ったりしていないらしい。 ひとりじゃなかなか減らないのでこれは助かった。他にもパンをお裾分け。 洗濯を済ませてから10時過ぎに部屋を出た。
イタリー広場のマルシェ歩き
メトロPlace-D'Italie駅近くに向かう。イタリー広場の近くで行われているマルシェへ行くのだ。 今日は日曜日。開いてないパン屋さんが多いので、滞在中は定休日をしっかり確認してから出かけないと行けない。 この駅は、前回4日目に来た、 ル・グルニエ・ア・パン Le Grenier a Painは残念ながら日曜日はお休み。
このマルシェに来た目当ては、切り売りのバターを買うため。 HPの読者がDMでオススメしてくれたのだ。 その方は、いつも新鮮なバターをここで少量ずつ買っていたという。 そう、バターは新鮮なほど美味しい。冷蔵庫でずっと入れっぱなしにしておくもんじゃない。 …といいつつ、なかなか減らないのも事実なので、 こういう切り売りのバターを買えるフランスがうらやましい!
バターの固まりに、ずさっとナイフが突き立てられている。 他のチーズ屋では、ワイヤーのようなバターカッターで切るところもあった。 バターはなんのクセもなくて美味しい! 時間がたったバター独特の酸っぱさもなく、混じり気のないいいバターだ。 (バターだろうとすぐに味見しちゃう自分がどーかと思うが)
マルシェのパン屋やイタリアの総菜屋。どれもこれもが、胃袋を刺激する。 お腹いっぱいの自分の胃袋が恨めしい。あぁ、この巨大なパエリア! 鶏の丸焼きとその脂がしたたって染みたポテト!
「住んでさえいれば好きなだけ好きな時に食べられるのに!」 旅先ではいつも思うことだ。 本当は、目的もなしにふらりと「食べてみたい!」 というものを買って食べるのが楽しいんだけど…。
イタリー広場に面したカフェでひと休みしながら朝食べたパンを日記に記す。 さぁ、今夜はアルザスへ旅立つ…。今日のことは今日中に日記にまとめないと。
モスクと円形劇場跡地をお散歩
ここからモスクを目指して30分ほど歩いた。 イスラム教徒の礼拝の場であるモスクには、ティーサロンがあるらしいので立ち寄ってみたかった。 近付くと、カルダモンのような甘いいい香りが漂ってきた。 しかし、12時から14時までは内部は見られない。がっくし。 ティーサロンも混雑していたのでやめてしまった。
途中通りかかった円形劇場跡は、現在は児童公園になっている。 …観光する場所では全然ないんだけど、とりあえずカメラにおさめる私(笑)。
はー、今回は本当に観光してないな。 前回と違って、ここまで観光してないと物足りなさも感じてくる。 (昨日のトゥールのことは忘れよう(笑)) 胃袋はひとつ。食べ歩きには限界がある。 かといって買い物も毎日していると飽きてしまう。 ……私は観光が大好きらしい。 目で新しいものを見たい。訪れたい。 足で、その景色をひとつひとつ踏み倒すような感覚で。
これは円形劇場の裏のメトロの入り口。 無造作に置かれているビールの瓶が妙にアートなのが印象的でついついシャッターを切る。
カイザーが2軒?! モンジュ通りのカイザーとカイザー
買わないかもしれないけれど、一度は拝んでおきたいのはカイザーの本店。 マニアックな自分としては、本店では何が売られているか、 日本との品揃えの違いとかを見比べるだけでも十分に楽しい観光だ。 日曜日で店がほとんど閉まっているモンジュ通り。 「このへんかな」という辺りで、「Ks」というマークを見つけた。 店先ではマダムたちがお茶を飲んでいる。 …ここ? ずいぶん小さくないか?!
入り口にはパティスリーが、奥にはパンが並んでいるが、どうも品揃えは違う。 なんとなく地味だ。しかしサンドイッチの袋には確かにEric Kayserの文字が。 うーん、謎だなぁ。お客もあまり入ってこないし…。 どちらかというと、パティスリーという印象だ。 といいつつ、ショソン・オ・ポムとクルミ入りのプチパンを買う。
ショソンは巨大だが、さすがに使っているピューレが激ウマ。 たっぷり入っていて、そこを吸い取るように食べた。あぁ、この甘酸っぱさ…たまらん。 絶対にリンゴには裏切られない私。あぁ、これってどこかに売っていないのかな? あちこちでジャム売り場で物色しても、pommeだけはほとんどないのだ。なぜ?!
Maison Kayser
14,Rue Monge,75006
なんと、この店の2軒隣りに、ひっきりなしにお客が詰め掛けるパン屋があるではないか。 見覚えあるパンばかりが並んでいるではないか。 あぁぁ?! こっちだ。こっちがあれだ(笑)。 愛しのタルトモンジュがぁ〜!(前回3日目で初めて食べて以来トリコに。日本でもリピートしまくり!)
タルトの美しさは日本のものとは段違い。フルーツがたっぷり載せられて、 見ているだけで呼吸が止まりそう! お、見なれたパン、キュルキュマも売っている! パンは買わなかったけど、わかった。カイザージャポンはたぶん「今はまだ」忠実だろうな、と(笑)。 でも店鋪が増えて行くほどクオリティが下がるのだけは勘弁してね。まじで。 すでに「希少性」はなくなってしまったのだから(笑)。
Maison Kayser
8 rue Monge,75006
私に16区は似合わない〜BECHUでサンドイッチ〜
お昼はどこにしようか。 LE GUIDEの「いろんなパンが食べられるセットがある店」みたいなコラムがあった。 PAUL、Le Pain Quotidienなど、なるほどね的な店の他に、 BECHUという名を見つけた。…どこかで見たことがある名前だ。 思い出せないが、★がついているということも手伝って、 ここでデジュネにしようと思った。
メトロで高級住宅地である16区のVictor Hugo通りを歩く。 …去年もそういえば12日目にこの通りを歩いたわ。 あまりにハイソな町並みに、ぼろ雑巾のような格好な自分の姿がイヤで、 しばらく歩くのを敬遠していた16区。わざわざ着替えてから赴いた16区。 そうだ、美味しいクラブハウスサンドを食べたCartonカルトンがある通りだ。
予想通り、BECHUベーシュは通りかかったことがあった。 いかにも16区的な(私の思い込み)サロン的なブランジェリーパティスリーだ。 それでもって、ややあか抜けない店内。Cartonの方が高級感がある感じ。 なんか期待していた「パンのかご盛り」が望めそうもないので、 予算優先でサンドイッチを、しかも適当にチキンを。 本当にそのまま、店に並んでいたサンドイッチをポンっと載せた皿だけが出て来た。あいたた…。 これと白ワインで9ユーロ。 席に射す強烈な日ざしで汗がだらだら。 うーん、もう一度Le Pain Quotidienに行っておけばよかったかなぁ。
しかし、このサンドイッチは地味だが、地味〜に旨い。 オーソドックスなバゲットなんだけど、バターや具と合わさった時に、 一番旨味が発揮されるタイプのバゲット。バキバキとハードで、乾いた大きめのカスが飛び散る。 あぁ、こういう王道のバゲットもやっぱり好きだな。飽きない。食べていて楽なんだ。 具も微妙にバジルのような味付けがなされている感じで美味しい。 …確かに(フランスでなら)どこでも食べられるタイプのサンドイッチなんだけど、 日本のカスクルートにくらべると格段に旨い。
なんとか半分は食べた。半分は残した(もったいない!)。 しかし昨日に続き、強烈な消化不良復活。歩くのも辛い…!
Bechu
118, Av.Victor Hugo 75016
もうひとつの凱旋門 La Defense観光
観光をしよう! 観光して腹ごなししよう。 (これが消化不良を加速するようなのだが(笑)) お次はディファンスへ行くことにした。 往路の飛行機の中で隣り合わせになった韓国人の男性が、 「大学の教授にディファンスがこのところ面白いから宿泊するといい、と勧められたんですよ」と話していた。 第二の凱旋門と言われるビルがある、というのは知っていたけれど、どんなところなんだろう。 シャンゼリゼ通りから一本、凱旋門と一直線上にある。 メトロかRERで2ユーロで行ける、次世代のParis。
おわ! これかぁ!! 新宿も幕張も真っ青の近代的なピカピカビル群。これはあっけにとられた。 ベルシーとかよりももっと近未来を感じる。というか、Parisから来ると、どこもがそう感じてしまうかも知れないが。 やはりフランスも先進国なんだよなー、と意味のない納得をする。
ここはちゃんとオフィスビルとして機能しているらしいが、エレベーターを登れば展望室があるらしい。 (ただ、登らなくても階段を上り詰めれば十分凱旋門が眺められる) 階段の一番上で腰かけ、遠くの凱旋門を眺めつつ、風に吹かれてしばし休む。 あの韓国人のおじさんに感謝だな。一つ、ようやく「今回○○を見ました」的なことができた(笑)。 Parisらしさが、Parisの歴史が、この近代ビル群の波に飲み込まれないことを祈りつつ…。
トマト料理の専門店 Rouge Tomate
昨年2日目に訪れて豪華なブランチを楽しんだLe Pain Quotidienで、 はちみつとあわよくばリンゴのピューレを買えたらなぁと思いマドレーヌ方面へ。 もう夕方で店じまいをしていたところを、お願いしてはちみつを購入! …といいつつ、去年食べてすごく美味しかったはちみつがどのはちみつかわからないので適当にそれっぽい色のはちみつを購入(ちゃんと美味)、 それに「pommeのやつが欲しい」ともお願いしたつもりが、 帰ってふたをあけてみると、プルーンエキスだった(ミキプルー●みたいなやつ)。 思いっきりがっくり(笑)。
Le Pain Quotidienのある場所は、オシャレなカフェが立ち並ぶエリア。 ここで、最近日本のメディアでもちょくちょく取り上げられているRouge Tomateルージュトマトがあった。 トマトを使った料理とお酒がいただけるお店で、パスタやソースなどのギフトもいろいろ売られている。 確かに新しいコンセプトの店っぽいが、メニューをみるとセットの内容がラザニアとかカレーとか…。 どうも首をかしげてしまったのだが、それでも「トマト食べたいー」と体が欲するので席につく。
セットメニューは16.5ユーロで、前菜とメイン、そして別にブラッディマリー(6ユーロ)をオーダー。 最初に出て来たブラッディマリーが激マズ!!! トマトなんだけど、オレンジ色。トイレに行っているすきに出されたので、 てっきりこれはコースに「オレンジジュース」も含まれているのかと思ってしまった。 人参の搾りかすの上澄み液のような、なんの味もない(…確かにビール割りのような気もしないでもない) 薄すぎる飲み物だった。トマトだなんて絶対想像できない青臭い味…。泣きそう(笑)。 どうやら、一緒に出されたウスターソースと、胡椒で調味して飲むようだ。 混ぜてみたらまぁまぁ「こういう飲み物なのか」と納得できるようになったのだけど、 やっぱりこれは失敗だぁぁぁ。
シェーブルチーズとトマトコンフィのテリーヌはまずまずのお味。 パンはチャバッタのような軽いパンなのだけど、パン粉にした方がいいのではというくらいカピカピ(笑)。 ひどいもんだ…。
なにも考えないでメインは黒オリーブとトマトソースのタリアテッレにしたのだが、 …そうだった、タリアテッレってパスタだったよな(笑)、 思い出した時にはすでに遅し、料理は来てしまった。 お味は悪くない。元気な時なら全部食べきれただろうけど、ちょーっと無理っ。 今夜は夜行に乗るから空腹ではいかんと思ってがんばって2/3は食べた。はふぅ。苦しい。 消化不良が加速ー! 結局「トマトを食べたい」を満喫し損ねたディナーだった。
Rouge Tomate
34place du Marche St-Honore,75001
ストラスブールへ向けて出発! 初の海外夜行列車
今夜はアルザス地方のストラスブールに向けて、夕べ夜行列車の簡易寝台(クシェット)をネット予約した。 チケットは窓口で引き換えればいいのだが、直前に行って「ちゃんと予約できてなかった」という事態を恐れて、 先に出発駅であるParis東駅までわざわざ赴いた。下見を兼ねて。
フランスの鉄道の窓口は(鉄道に限らないが)いつも大行列。 誰もがじっくり窓口で手配、旅行相談などをするもんだから、 へたすりゃ30分〜1時間くらい待つこともざら。 時には窓口でケンカごしになる客もいる。並んでいる人たちはイライラする風でもないのが国民性? いたってマイペースなのだ。たまにイライラとしている人がいるとすれば明らかに観光客。 日本だったらだれかが「早くしろー後ろがつかえているんだぞ!」とでも怒号が聞こえて来そうだ。
延々と待っている間に「チケットが交換できなかったらどうしよう」と不安は募る。 なんせ、日本でネットで予約して行ったものを、こちらのPCで予約変更したものだから、 プリントアウトができてない。 クレジットカードと予約番号さえあれば、自動発券機でチケットを引き換えられるのだが、 私のクレジットカードは受け付けてもらえなかったのだ。 もう時間は19時を回っている。一度部屋に戻り、旅支度をしてシャワーを浴びて、 再度またここに来て…という時間はあるのか? チケットが取れても間に合わなかったらどうしようとか頭の中はぐるぐる。
しかし、あっけないほど簡単にチケットはとれた。 あぁ、わざわざ東駅まで来る必要はなかった(笑)。…というのはあくまで結果論。 慎重すぎて悪いことはない。リスク回避! これでストラスブール行きの夜行の席は確保できた!
へとへとで部屋についたのは20時。 慌ただしく1泊分の荷造りをし、シャワーを浴び、 22時前には部屋を再び出る。
23時14分発の列車を待つ人々で駅はごったがえしている。 寒さしのぎで駅前のQuickly(ファストフード屋)でコーラを飲みながら時間を待つ。 夜行に乗るなんて、そりゃ不安がないわけではない。 客層を見ていても、男性の方が圧倒的に多いわけだし。 でも、昼間行くと4時間もかかるストラスブール。 夜行で6時間かけて行くのが一番時間が有効に使えると思ったのだ。 たとえ一睡もできなくて徹夜状態で観光することになろうとも。
電光掲示板に、列車の到着ホームが掲示された瞬間、人々はホームへ一斉に流動する。 4号車というのがどこか分からずにずいぶん遠くまで行ったが、クシェットは1両しかないようだ。
薄暗い車両の廊下。いくつもの個室が並ぶ。 1つの個室に6名収容。それぞれの個室には鍵がついているものの、 それぞれの寝台にはカーテンの仕切りもない。 ものすごく低い天上で、頭をあげることもできないので、滑り込むように寝台席に入る。 私は一番下の段だった。
相部屋になったのは、私を含めて4名。 私の隣の寝台席には黒人の学生風の男の子。バックパッカーっぽい格好をしている。 その上の段には、わりと軽装の学生風の女の子。実家に帰省でもするのだろうか? そして私の上の上の段には、「なぜ1等車の寝台にしないのか?」と不思議に思うような、 年輩のマダム。
寝具はきちんと添えられており、毛布とベッドカバー、枕と枕カバー。 ベッドメイクをするようなスペースがないので難航極める。 ようやくベッドメイクを済ませたころ、発車となった。 ほぼ同時に個室に鍵をかけて就寝。 貴重品は頭の横に、大荷物は足元に配置して、すぐに眠りについた。
意外にも寝心地のいいこの簡易寝台席。 酔い止めが効いて来たのか、連日の疲れがどっと出たのか、 おそらく私が一番最初に眠りについた。 誰の寝息も聞くこともないままに。深い深い眠りについた。 夜行では絶対に眠れた試しがない神経質な私が、生まれて初めてまともに寝られたのがこれだとは。 夜行バス、ムーンライトながらなどの夜行列車、 上野と札幌間を走る「北斗星」の寝台ですら眠れなかったのに…。 自分の図太さを感じるまでもなく、いともあっさりと眠りについた。
本日の歩数 30000歩
1日目:ソウルトランジットでParis到着
2日目:7区パン(新プージョランetジュリアン)、サンルイ島グルメ、つれづれなるままに同じこと。
3日目:6区パン巡りetトゥール観光
4日目:5区パン巡りetラ・ディファンス観光、そしてアルザスへ
5日目前編:アルザス・サバイバル編 〜ストラスブール〜
5日目後編:アルザス・サバイバル編 〜コルマール〜
6日目前編:アルザス・サバイバル編 〜ニーデルモルシュヴィル〜
6日目後編:アルザス・サバイバル編 〜ストラスブール&ナンシー途中下車〜
7日目:朝から晩までパンづくし〜18区のパン屋巡りコース+14区パン巡り
8日目:エッフェル塔のふもとでラストパン〜そして、帰国