Paris 4日目(5月7日)

最終日も貪欲パンめぐり

モンマルトルスタート、商店街MARTYRS通り


最初にお断りしておくと…実はこの最終日編は、旅から1年近く経った2008年1月に書いており… すっかり旅の記憶も薄れてしまった頃に書いている。もう何にも覚えていない(笑)。 画像を頼りに記憶のヒモを解いて行くとしよう…あっさり終わらせてしまうので、そこんとこご了承いただきたく☆


午後便での出発なので、最終日もパンめぐりを精力的に行う。 大体、最終日には「日本に持ち帰りたいパン屋」へ行くのがセオリー。 ただでさえ小さめのカバンで来たので、あまりこれ以上増やせないのが本音なんだけど…


私がParisでリピートしている店は何軒もある。

まずは、2003年の初来訪以来、毎年必ず立ち寄るサクレクール付近の「TORO」さん。 ここのバゲットデプレは、2006年も最終日に買って帰ったものだ。





まずはお約束のモンマルトル、サクレクールへ





あいにくの曇り空、でも何度もここからのParisの風景は見ているので、 軽く町並みに挨拶を。「また来るからね」と…。


そして、TOROさんを探すのだが…えええ?! ちょっと待て。 今日、休みーーー?! ウソだといってぇぇ〜!!!


BOULANGERIE TORO

59, rue d'orsel,18e

M: Abbesses ou Pigalle

月休み


(自分のHPから引っ張って来たデータ。ちゃんと月曜日休みって書いてあるじゃん…(笑))






仕方ないのでとぼとぼモンマルトルの丘を下り、そのまま歩いてMARTYRS通りへ。 ここの商店街にあるARNAUD DELMONTELは、2004年の来訪時に訪れ、「こりゃリピート確定!」と思った秀逸店。 その時は食事系のパンでは無く、甘系のものを中心に選んだのだが、 ぜひともハード系も食べてみたかったのだ。





なんとなんと、2007年のバゲットコンクールで1位を取っている! うぉぉ… 日本のメディア(パン系の)でも何かと目にする機会が増えたARNAUD DELMONTEL。 やっぱりなぁ…。ヴィエノワズリーがあれだけ美味しいのだもの、そりゃそうさ、ふふふ…。 (って、私がなぜ威張る(笑))





買ったのは、純粋にバゲットではなく、パヴォつきのバゲット。 なぜ直球ストレートにしなかったのか、自分。もう1年前の私は別の人間なので、知る由もないが(笑)。 おそらく2004年も食べたであろうフリュイのバトンも一緒に…。 味の詳細は覚えていないが、両者ともものすごく美味しかったことを覚えている。





さすが、ショソンも絶品!!!(だった記憶はある)ああ、美味しかったときの感動をそのまま文章にできたらいいのに。もう1年近く前のことだ、覚えちゃいない(笑)。 でもこれだけはわかる。「Parisへ行くパン好きのみなさん、ここはぜひとも行くべしよ!」


ARNAUD DELMONTEL

39,rue des Martyrs,9e

M: Saint-Geoges ou Nortre-Dame-de-Lorette

火休み





TOROさんのバゲット、食べたかったなぁ…」

皆勤賞を逃したことを悔やみながら坂をくだる。このMARTYRS通りは、パン屋さんが多いのだが、 その中で客の入りが良く、エントランスもイイ感じの活気のあるパン屋さんを発見。 中を覗いてみると…。





おお! ここにもバゲットデプレがあるじゃーん! そういうわけで、TOROさんの代替でここでハーフを購入。





ほら、同じ! 鋭利な先端に、ツブツブのセレアルバゲット。 味も…おお、第一印象から美味しい。じわじわ来るのもそうだけど、ひとくち目から掴んでくれる。 名前も忘れてしまったパン屋さんだけど…こうして、あっさりと代替ができてしまうのは、 わざわざパン屋を探していく甲斐あるんだかないんだか…微妙なところである、Parisのパンめぐり。




絶対ここだけは! 再会再訪、DU PAIN & DES IDEES


記憶にあるのは…確か、もうすでにメトロの回数券が無くなり、節約のためにRepubliqueの方まで歩いた覚えがある。 途中、トイレのためにスタバに立ち寄った覚えもある…フランスに来てまでスタバかい、と思うだろうが、 楽なのである(笑)。


そう、この店に来るために! 今年も Parisへ来た訳で…。 よく、「Parisでオススメのパン屋さんはどこですか?」と聞かれる。 確かに私の過去のParisレポは文字が多いし、読みにくいし、情報が多すぎる。 そんなに悪いことは書かないもの、「絞るならどれですか?」と聞かれるのもしょうがない。






だから、あえて声を大にしていいましょう。ここです! この店でーーーす!(笑) DU PAIN & DES IDEES、星の数ほどあるパン屋でも、ここまで美味オーラを放つ店は他にしらない…





そうそう、これだ! 2006年にはじめて来訪したときに、 そのあまりにもずばぬけた美味しさに失神しそうになった、pain des ami…





今回は、最終日ということもあり、ルヴァン(だったかなにか…ああ、覚えてないー)1/4を購入した。 ぎっしり目の詰まったヘビィな生地は、ガッツリと焼かれたもの。 帰国後もじっくり食べたが、心底美味しかったことを覚えている。 ああ、なんて湿気たコメントしか書けないのだろう… 仕方がない、1年も前だ。「すんごい美味しかった!!!」 ただそれだけでも覚えているだけ幸せだ。





Pain des amiを店の外のベンチでかじりつく。 2006年に食べた時、私はこう書き記している。


このPain des amiは、ものすごい美味しさだった。 ガリっとこれだけ堅いのに、その堅さはクラムの水分を保つための堅さなのかと思わされる。 クラムのネチネチべたべたと、歯にぴとぴと吸い付いてくるような粘着性…、 やわらかくもあるのにしかし弾力もあり、ハードでもある。 この完璧なまでの食感に加えて、「焦げた甘苦さ」の快感!! サツマイモを石焼き芋にしたときの、皮とそのすぐ裏側の、 糖分が炭化したような一番甘くて旨い部分がパンにそのままなってしまったかのような! そうそう、焼き栗のような甘みにも似ている。 はちみつのような甘みにも似ている。 食感とは違うけれど「ほこほこした甘み」とでも言おうか…。 こんなパン、初めてかも…!


そう、まさに、記憶通りのその味だったのである…! もうもう、これ以上に美味しいパンって、たぶん日本にもない。 ごめんなさい、日本のパン屋さん。このパンだけは、私が知る世界一美味しいパンの気がする… (世界一なパンが多い私だが(笑))





2006年にここに来た時に、買い物を終えたマダムが店を出るなりこのパンオショコラをおもむろにかじりつき、 一気食いしていたのを目にしていた。この風景がどうもインパクトがあったのだろうか、 今回、数あるヴィエノワズリーの中で、迷わずパンオショコラを選んだ私だった。


これも言葉足らずで記憶足らずで申し訳ないが…「激しく美味しかった!!!」記憶だけは鮮明。 ああ…次回、次回の来訪時には、もっとこの感動を詳細に記したいーー!!!


DU PAIN & DES IDEES

34,rue Yves Toudic,10e

7:30-20:00,土日休




メトロ代をケチって、そのまま部屋まで歩く…。 これは決してもったいない時間の使い方ではなくて、 この町は地下をもぐってしまってはもったいない、少しでも町を歩くのが贅沢な時間の過ごし方。





シテ島からオデオンの方に向かう途中、ふと、見覚えのあるお惣菜屋さんが目に入った。 もしかして、2003年の来訪時(5日目)に立ち寄った、ラタトゥイユの美味しい惣菜屋さん!! ここに来れば美味しいものがなんでも揃う夢のデパート! もう午後には荷物をまとめて部屋を出なきゃならないので、 ここは惣菜をやめて、キッシュを持ち帰りにした。





そしてタルティーヌをひとつ… トマトとチーズとシーズニングを振り掛けた、シンプルなタルティーヌ。 どこのパンかは知らないけれど、とても美味しかった… 味の詳細は(何度も繰り替えし言うようだけど)覚えていないけれど、 歩きながら手を脂でてらてらにしながら食べたタルティーヌはまさにParisの味だった。



2003年と2004年の夏を過ごしたセーブルバビロン。 そこにあるルボンマルシェの食料品専門館、グランエピスリーは、 Parisで一番買い物し慣れたデパート。 お土産はもう買ったはずだけど、まだなんか買いたりない気がしてならない、後ろ髪をひかれる欲望の館(笑)。 あー、もうこれ以上お土産増やしてもカバンに入りませんからぁ〜!





ルボンマルシェからservre通り沿いに少し歩いたところにある、一軒のパン屋さんに立ち寄る。 店名はブルターニュ地方の「サンマロ」から由来しているんだそう。 かっちりハードだけど全体的に色白なパンが多い印象。 雑貨屋さんとかで「フランス」をイメージする時に、きまって浮かぶのは白い布に青いラインのキッチンクロス。 そして”きなり色”した木のスツール。そんなイメージがぴったりのシンプルなパン屋さんだった。





買ったのはミニクロワッサンと小さなルヴァン。 申し訳ない、味は忘れてしまったけれど、必ず立ち寄るルボンマルシェの側にあるならばきっとまた立ち寄るだろうな。


MALO

54 rue de servre 75006

7:00〜20:00

日休み

10,12番線Sevres-Babylone、10番線Vaneau




そのまま部屋まで歩き、荷造りを急ぎ、留守の家主様に書き置きをし、 ルームメイトのAちゃんに別れを言って部屋を出た。

この短い4日間。イタリアから駆け足で北上してParisだけに留まった4日間。 イタリアもそれなりに面白かったけれど、やっぱり私はフランスだな、改めて実感した。 パンの美味しさもそうだけれど、良い意味で自然体でいられる。肩の力を抜いて歩ける唯一の異国の地。 そりゃ綺麗なものばかりじゃない、ゴミが散らかる一面もルーズな面もあるけれど、 触れてはいけない、汚してはいけないものの判別がちゃんとできている。そんな国柄だと思う。 誇り高きフランス、私はきっとまたこの国へ戻ってくる。


…そんなようなことを思っていたことは覚えている。 でもなんせもう1年近く前の話だったので、確か空港に向かう途中にもなんかしでかした笑いのエピソードがあった気がするけど… もうそれは忘れましょう。だって、どうせまた近いうちに旅立つんだから。 また人に出会い、風景に出会い、パンに出会うから。




…そうそう! 空港でトランクが重量オーバーではじかれないか、どきどきしていたのは覚えてる。 もしダメ出しされたら…洗剤(Paris2日目を参照)を諦めていた…だろうなぁ! まるで香水のように大事に使っているこのモノプリ洗剤、実はまだ、残っています(笑)。 次のParis行きにも、スーツケースには洗剤のスペースは確保しておかなくてはならないな(笑)。



FIN*



la veille(Paris 3日目:5/6)
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