Paris 2日目(5月5日)

2006ベストクロワッサン+19区パンめぐり

無敵! 2006年No.1 エルメのクロワッサン!!



今日は1日パン屋さんめぐりと買い物に専念。 明日は日曜日、明後日は帰国の日だから、なるべく買い物は今日済ませておきたい。 メーデーだの日曜日だの、こっちでの買い物は何かとカレンダーに応相談なのである…


部屋を出て、まずはメトロの近くの…ピエールエルメ!!!





ほぼ開店時間(10時)と同時に滑り込む。 エルメならではのマットでキュートな色彩感覚のスイーツたちにも心ひかれるけれど、 私がまず食べるべき、食べなくては日本に帰れない、そんなパンがここにある。 それがエルメのクロワッサンだった。





2006年のFIGARO紙のクロワッサンランキング(LE CLASSEMENT DES MEILLEURS CROISSANTS DE PARIS)で1位になったのがエルメのクロワッサンなのである。 FIGARO紙のクロワッサンランキングと言えば、 日本でよくカイザーが「1位に選ばれた」と知られている、あれである (←1999年のこと。ちなみに2006年は15位)。 一番旬のランキングでトップがエルメのクロワッサンだなんてーーー。 今まで何度かParisに来て、エルメにも来店しているのに、一度もクロワッサンを食べたことがなかった。 今回、ぬけぬけと、初エルメクロワッサン。。。





モスラの幼虫か、というくらいに横にだらーんと長いクロワッサン。 かなーり大きくて1.4ユーロ。高いけど、大きいから割高感はない。あ、ユーロが高いのは許せん(笑)。


一口食べて、のけぞった…!!! はぅっ…!!! あぅぅーーー!!!

し、シンジラレナイくらい美味しいーーーーー!!!

悶絶以上のもの、なぜ、なぜ、もっと早く食べてなかったんだろう!! これまでのParisパンめぐり旅を後悔…。


バターの焦がした香りが強く、味に力強さがあるのに、食感は万人が好むであろう”ふぁさっ”としたやわらかさ。 口どけが良く、口の中から消え失せるころにはまろやかな甘みが口腔内に広がって…余韻が延々と…。 すごい…すごい…すごい美味…!!! まちがいなく、私の中でもParis ナンバーワンだわ。。。 これまでParisで食べたクロワッサンが全てかすんでしまった。。。なんて罪なこと!!!



14区、日本人好みの赤いパン屋さん



クロワッサンの興奮をいつまでも反芻しながら、徒歩でモンパルナス付近まで。 14区の住宅街に、男性2人が営んでいる新しいパン屋さん、Artocarpus(アルトカルピュス)を探してみた。





赤いファサードに、赤い壁。言葉は悪いけど、フランスのパン屋さんとは思えないほどにおしゃれでキュート! (フランスのパン屋さんってもっと生活感というか…質実剛健な質素なパン屋さんが多いので)





パンの陳列も、オープンキッチンのスタイルも、なんか日本的な「魅せるサービス精神」があってすっごくいい〜。 (いや、他の店に魅せるサービス精神がないって言ってるわけじゃないのですが(笑)) それに、小さめなパンが多いのも日本人喜びます(笑)。





BIOのカンパーニュを、今食べ切れるだけの思いっきり薄いスライスにしてもらって1枚だけ購入、 それとやっぱりどこでも私はショソン・オ・ポンム。 正直、こちらのショソンは生地の膨らみに欠けて層が厚ぼったく、コンポートも少なめでイマイチだったのだけど、 カンパーニュの焦げた表皮の香ばしさはさすが…! ついつい外皮ばかりを好んで食べてしまうのだった。



Artocarpus

21,rue Raymond Losserand




19区パンめぐり! 公園で人気のバゲットとチーズを


次はメトロで19区、お目当てのパン屋さん、Boris Portolanへ(ボリ・ポートラン)。 美味しそうな食材屋さんが並ぶ商店街の中にあり、 その数軒隣のフロマージュリーでくるみのヌガーのようなものがサンドされたブリーチーズをほんの少しだけ購入。 これを、これから買うバゲットに塗って食べるのである(このチーズがほんっとに美味だった!)





パン屋さんは、なるほど常に行列が絶えない人気店の貫禄。 周辺にいくつかパン屋さんがあっても、ここは他とはなにか違い、本当に評判がよくて並んでいるような雰囲気だ。 だいたい日本人の私が調べられるほどのパン屋さんはどこもそういうものだけれども(笑)。





あぅぅ…ほんっとに美味しそうで、どれもこれも食べたいけれど… 結局旅人の私がひとりで食べ切れるのは、バゲットのドゥミ程度のもの…。 とりあえず、バゲットトラディショネルのドゥミをくださいな。





そして、少し離れたところにある大きな高台のビュット・ショーモン公園でベンチを探し、 先ほど買った胡桃のブリーチーズをバゲットに塗ってデジュネを楽しむ。 天気が悪くて少し寒い。しかし、この公園は運動している人しかいないのだな…みんな走ってる(笑)。





なるほど、少しの酸味とガリッとしたクラスト。そしてぽっこぽこの大小の気泡! この気泡を見ているだけでもなんだかお腹いっぱい、食べる前から満たされる(笑)。 塩味もキツ過ぎることなく美味!! そのままでも十分美味しいけれど、 なんせこのチーズが美味しすぎて、もったいないけど、チーズまみれで頂いた(笑)。 それにしても…まともにレストランにも入らずにパンだけを食べる旅。 ユーロ高に負けるな、お金がなければパンをお食べなさい、だな(笑)。


Boris Portolan

29 Avenue Secretan




内装で魅せる! 味も魅せる! 19区の女流パン屋さん





さらに、公園を通り抜けた向こう側にある、もう一軒エントリーしていた19区のパン屋さんへ。 私が昔作成したリストでは同じ住所でAu Vieux Fourという店名だったのだが、 現在はLa Boulangerie par Veronique MAUCLERC (ヴェロニック・モークレール)という名前のようだ。 ここを買い取った女性オーナーが2005年にオープンさせたそうだが、 正直、「こんなところにパン屋が?」というほどに周りは寂しく、商店街からは離れてぽつんとした坂道の途中にある。 一見すると外からはパン屋とはわかりにくくて、覗き込んでようやくなんかパンがあるぞとわかる程度である。





しかし…! ひとたび中に入ると軽いショック!! とてもデコラティブでレトロな調度品、ムーランドヴィエルジュのように店自体が美しい! まるで置き物のように陳列されたパンたちもそのインテリアのひとつになって溶け込んでいる。 (残念、画像がしょぼい!!(笑))





串刺しのプチハードパンたち。この焼き鳥センス(笑)は、Parisの流行なのだろうか? 奥にはサロンドテもあるようで、デジュネも食べられるようだ。 キレイで親切なマダムが接客してくれるのも嬉しい。





お目当ての栗粉のパン(パン・オ・シャテーヌ)、そして串刺しになったヴィエノワズリーを購入。 クロワッサン、パン・オ・レザン、ショコラ、イチジク入りの渦巻きパン! クロワッサン類は適度に甘くてほどほどにおやつパン、ほどほどに保守的だ。 ところがイチジクの渦巻きパンは洋酒漬けのイチジクにピスタチオがふられて変化球あり! の個性派。 これはイイ意味で「フランスっぽくない」パン屋さんだ〜と嬉しくなってしまった。





栗粉のパンは、がっちり焼かれてはいるけれど、その香ばしさか、栗の風味か、 とっつきやすい甘さのために食べていて疲れない。気構えがなにもいらない。 栗の風味…というよりも、色のせいかどことなくココアの甘さを連想させ、ゆるゆるとゆっくり美味しさが広がってくる。 だから次のひとくちを誘う…。美味しすぎる…!(帰国後もゆっくりその美味しさを堪能し続けた♪)


この店は、絶対来る価値ありだわ…場所がへんぴすぎるけれど!



La Boulangerie par Veronique MAUCLERC

83 rue de Crime



灯台元暗し!! こんな場所にあの人のパンが…!!


とりあえず今日のパン屋さんめぐりはここまで。

次はレ・アルのあたりを歩いてみる。 Parisの東急ハンズ、BHVではフランス語版のドラゴンボールを立ち読みし何時間も経過してしまう(笑)。

そこから歩いてサンジェルマンまで。やっぱり歩き慣れた町がいい。 目指すは当然、ル・ボンマルシェの食品街、グランエピスリー。 買い物を延々楽しみ、もちろん「徒歩」で地元のエリアまで戻る。 一枚でもメトロの回数券は無駄には出来ん…!(徒歩で約40分程度)





昨日も訪れた家から徒歩圏のモノプリ。そこの向かいに、 かわいらしい食材のセレクトショップがあった。 飾りになりそうなパッケージの食材や、オーガニックの食材を集めたハイセンスなお店。





そこの看板を見て、驚愕…!!! ぷ、ぷ、ぷーじょらん???!!! う、うそ、、、レストランとかにしか今は卸していないと思っていた、 もう一般の私には食べられないと諦めていた、あのプージョランのパンが曜日限定で取り扱ってるって?! しかも…今日だったなんてーーー!!! あああ、、、悔しすぎるーーー、、、 絶対 次回の来仏のときは…絶対…


*プージョラン氏のパンについては2003年のParisレポ参照。 感激、感動、その時食べたバゲットは「この世パン」のトップページの画像を飾るほどに(←絶対わからないって、、、)

その後、別の人に店が明け渡されてしまい2004年来訪、…消沈。

一度退いた氏は、しかしその後、旧店鋪の隣の地下工房で卸専門としてパンを焼き続け、 地下に潜ったまま現在に至る…幻の伝説のパン職人…



Parisのお土産(ほとんど自分用)


今日はネタも少ないので、お土産を一挙公開。





フェルベールのマンゴージャムに〜。パン・ド・シュクレのコンフィチュールに〜 (ちなみにこれは翌日詳細、5/6に本店鋪で購入)、どこでも手に入るリンゴのコンポート♪

さらにいつものお気に入りマロンペーストも忘れずに〜(…と、いつも買う銘柄なのに、 今回はじめてこれがフィレンツェ産だということを知る(笑)フランスものじゃなかったのかー)。





モノプリでもチーズやバターを買い込んでおく。でもでもやっぱりストップをかけるのはユーロ高(笑)。 バターを買ってもチーズを買っても、なんかいつものようにオトク感を感じられないのよね〜(笑)。 そういうわけで、安い銘柄を中心にセレクトしてみるワタシ。 ほら、無理に味のわからない高いチーズ買うより、安心感のある大衆ブランドの方がいいの(笑)。





みんなに配るお土産の条件は。重くなく、かさばらず、月並みなものじゃなくて安いこと(スマン)。 まさに理想的なお土産を発見! オリーブオイルとビネガーのドレッシングが1回分詰められた小さなボトル(12本セット)。 それからインスタントのショコラショー(10袋入り)。そしてプレジデントの8Pチーズ!(←これ扱っているところがなかなかない) これで当面、さばけます(笑)。




チーズもバターも、今回はキャリーバッグがいつもより小さめだったので極力買わないようにした。 とにかく今回はあまり余計な買い物してない!!!


…しかし、ひとつだけ、ものすごく重くて、ものすごくかさばって、 ものすごく意味不明なものを買ってしまったのだ。。。


それが、これ。





…衣類用洗剤(笑)。

泊まらせてもらっていた家主さんの部屋にあったモノプリのオリジナルの衣類用洗剤1.5リットル(笑)。 この洗剤の香りが妙ーーーに気に入ってしまい、滞在中、毎日洗濯させてもらっていた。 vert(仏語で緑という意味)という名前の通り、すがすがしい香りというか…… メンソールとか、トニックシャンプーとか、男性用化粧品とかのその手の匂いで、 なにか記憶を呼び覚ますような…とにかく、私のツボをついた香りだったのだ。 (後日、これが友達のつけている香水の香りに似ていることが判明。なーるほど! その匂いだったか!)


重くなるから…と、もっと買いたかったのに諦めたオリーブオイルやジャムもあった。 ワイン、化粧品すらも一切買わなかった…というのに、 たった1本の洗剤で一気に重量オーバー(笑)。 海外旅行して、液体洗剤(しかも1.5リットル)買ってくる人っているんだろうか(笑)。





大好きな香りの洗剤で洗濯機を回しながら、Parisの一人暮らしを満喫。 ゆっくり気兼ねなくシャワーを浴び、昨日作った意味不明のシチュウを食べ、 絶品の白ビールを飲みながら…。


今夜もエッフェル塔を飽きることなくいつまでも眺めていた。

Paris、パン、ビール、そしてエッフェル塔。


どうして、飽きるということを私は知らないのだろう?



la veille(Paris 1日目:5/4)le lendemain(Paris3日目:5/6)

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