France 5日目+Germany1日目(9月17日)

アルザス経由、初のドイツ国境越え!

Paris最後の朝はここしかない、…デジデ!



Paris、最後の朝。最後の最後にとっておいたのは、やはりこのパン屋さん…。 そう、それが私が一番Parisで好きなブーランジェリー、DU PAIN & DES IDEES。 2006年の初来訪以来、2007年も訪れた。そして今回、2008年はこのパン屋さんの至近に滞在した。 (2007年来訪はこちら12日目を)





外観の画像は2006年のを使い回しですが(笑)、あああ、1年ぶりのデジデ。 最近は、日本の雑誌のパン特集にも登場することがあるが、 やはり実際に行って、食べてみないとここの良さは絶対伝わらない。





なんと! 一番大好きで、それを食べるために来た、といっても過言ではない、 Pain des amiがまだ焼き上がってないですとーー?! うっそん、そんな…。思わず悲鳴をあげてしまった私。 そのかわりマダムは「これが同じ生地で作っているバゲットで」と薦めてくれたが、 ちゃんと聞き取れてないので「同じ生地」とは言ってなかったかもしれない(笑)。


バゲットはもちろん美味しかったよ、美味しかったがさ、やっぱりさ、デザミだろうよ、、、 悔しいーーー。こうなったらまた来年、デザミを買いに来なきゃ! (昨日2日間を同行した友人は、私よりも遅い時間にこの店に訪れたら、ちょうど焼き上がりだったらしい…くそーーにゃろめーー!)





これは、ショコラ・バナーヌ。フランスでショコラバナーヌを食べるのは初めてかも。 へえーあるんだぁ! とびっくり。いや、こちらのパン屋さんは、 品数こそそれほど豊富じゃないのに、たまに「ハッ」とさせられるものがある。 ほら、あの緑色のエスカルゴとか、ね。





これがほんっとに激ウマ〜! レアなバナナがそのまま入って、適度な歯ごたえを残しながら火が通ってる。 甘過ぎないクロワッサン生地もほろほろっと崩れゆく。美味しい証拠がほろほろと。 あああ、せっかく掃除が済んだ床にパンカスが〜、、、





5個から買える、小さなパイ。少し香料っぽいの香りのするクリームの軽いパイ。 朝日に照らしながらぽいぽいっと口に放り込む。結構風が冷たい。 指がしわしわだ(笑)。 これが私の、今回お世話になったお部屋での最後の風景だった。



DU PAIN & DES IDEES

34,rue Yves Toudic,10e

7:30-20:00,土日休




タイムリミットは2時間! 急げアルザス編


家主代理さんには、「自転車も乗ったの?! もうParisに住んじゃえばいいのにー」と言われたが、 私もできるならそうしたいですよお。 ちなみに、ここの部屋の家賃を聞いたらびっくりしてしまった。そんなに高いの! しかし、それは昨今のユーロ高で計算した場合のこと。 現地で暮らす日本人の感覚では、「1ユーロ=100円ちょっと」のイメージらしい。 それで考えれば、ここの家賃もありえなくないなぁ。 そうか、1ユーロ=100円のイメージで計算すれば、パンだって料理だって、 そこまで高く感じないかも?(いや、それはある意味キケンだ(笑))


部屋を出て、ストラスブール行きのTGVに乗るために東駅へと向かう。 東駅までは徒歩で20分くらい。スーツケースがあまりに重たいので、階段の不便なメトロを使うより、歩いた方がいい。 幸い、Parisの町中のアスファルトって、すごく滑らかだからスーツケースが動かしやすいのだ。 この先、ドイツではどうなんだろうなぁ…石畳はあまりないとありがたいのだが…(いやー、、、それがどっこい…)





東駅でTGVを待つ間、カフェで一服。 以前東駅からストラスブールへ向かった時、夜行だったせいか、こんな華やかでお洒落な駅のイメージはなかったなぁ。 フランスらしい、おしゃれな駅構内。 関係ないけど、時刻表がぬり変わるときのメロディが、いつもいつも私には、 「Masquerade♪」と聞こえるんですが…(TRFのヒット曲)。





TGVで約3時間、あっという間にアルザスはストラスブールに到着。ほんと、便利になったもんだよな…。Parisから500キロ、 こんなに遠くまで来たのに、たったの17ユーロ(1ユーロ=155円で換算すると2635円!)で済んでしまったわけだから。


TGVが通ったことで、ストラスブール駅はずいぶん…というか、めちゃくちゃ様変わりした。 これじゃまるでドームスタジアムじゃないですか! 旧駅舎をまるごと包み込むカタチでドームができたのだ。 全然駅に見えません…。


1時半ごろに到着したのだが、次に目指す、ドイツのハイデルベルクに行くためには、 15時半ごろの電車がいい。残り2時間でランチもせねば…。 まずはハイデルベルク行きのきっぷを押えておく。事前予約してないので、39ユーロもした。 まぁ、時間が読めなかったのでいいかと…。


そして、とりあえずスーツケースを預けるため、コインロッカーを探した。 コインロッカーというか、手荷物預かり所というか…、 「番人のいるコインロッカー」という感じ(笑)。空港での手荷物チェックみたいにX線に通されてから、 コインロッカーに入れる。6ユーロもした。高い!





町へでる。すでにストラスブールは4年前に来たことがあるので(その模様は2004年レポで!)、 町の勝手はわかる。とにかく、カテドラルを目指してお昼ご飯食べなきゃー! 時間がないので、カテドラルは眺めるだけ。あー、やっぱり威圧感は別格。


2004年のとき、適当に入った店で食べた、アルザスの名物料理ベッコフがめっちゃ美味しかったので、 また今回もベッコフ狙いで店を探す。今回は別の店、そうだ、前回食べられなかったあのかわいいお店へ…。





あ、ここここー。カテドラル付近のレストランの集まっている路地の突き当たりのような場所にある、 小さなお店。内装も落ち着いていてかわいらしかったので前回印象に残っていたのだ。





とはいっても、あまり時間がない。急いでオーダーしなきゃ!





まずは、アルザスで前回はまった、ゲヴュルツトラミネール。 日本でもアルザスワインのあるところでは必ず頼んでいる、甘口のワイン。 ひとくち目は、甘〜い香りがなんとも言えず「美味しい〜」とため息を漏らす。 しかしちょっとここのはあまり後味がよくないので、次第に飲みにくくなっていってしまった。





サラダとともに出て来たベッコフは…。

ぬぬ、えらくアニスやらグローブのスパイス類が粒や枝付きのままで入っていて、まるで魚の骨をよけるようにしなきゃならない。 しかも芋と牛肉しか入ってない! わーん、前に食べた店のでは、ジャガイモだけでなく、ニンジンなどもたっぷり入っていて、 羊やらいろんな肉も入っていたのにーー。塩をたっぷりかけないと味もあまりしないし、正直ハズしたかも…。ううう。 お値段も前の店のほうが安かったし、し、失敗、、、


時間がもうないのでダッシュで駅まで戻る。結局、再訪したかったパティスリーにも行けず、 なんだか消化不良のままで立ち去るアルザス…。わーん。




ドイツ入国! 快適DB、しかし落とし穴待ち受ける!


フランスの国鉄は、発車の直前にならないと、発車ホームが掲示板に掲示されない。 これってほんと困るんだよなーー。ドイツ国鉄(以下、DB)は、ネットで検索する時点ですでにホームの番線までもが掲示されるのだ。 これから乗るのは、国境を越えるS-Bahnという、ドイツの近郊鉄道。 だったら番線ももうすでに決まっているはずなのにそれでも直前まで発表されないのがフランス的(笑)。


25番ホームってどこー? す、すごい遠いんですけどーーー。 ローカル線のホームのような、駅のはずれまでスーツケースをゴロゴロ走らせ、乗り込む。





まず最初に乗ったS-Bahnは、とても近代的な乗り物だった。 車窓は、あっという間に田園風景へ。といってもずっとどこまでいってもトウモロコシ畑が延々と続く。 どこまでいっても黄金色のトウモロコシ…。ドイツといえば、ライ麦とかじゃがいものイメージが強かっただけに、 これが本当にトウモロコシなのかと疑問だったのだが、しかしどうみてもトウモロコシ…。 都市部を通らない限り、延々と穀倉地帯は続く。私にとってのドイツの第一印象は「農業大国なのね!」だったのだ。


これから向かうハイデルベルクへは、2回の乗り換えがある。まず最初の乗り換え駅、Appenweierに到着。 小さな駅で、乗り換えのホームも4番線程度しかない。迷うことはなく済む。 うんせうんせと荷物を運び、乗り換えのホームへ。ああ、すでに乗り換えホームが分かっているのは実にありがたい…。


ところが、この利便さが逆にあだとなったことを、この時のmi_waは知る由もなかったのだった(なにかのドラマの最後のナレーターのごとく)。

次に向かうのは、Karlsruhe Hbfという駅なのだが、電車が到着すべき時間に来た電車に乗った。 ホームは間違ってない。迷わずにその電車に乗ったのだが…。 乗った時に少しイヤな予感はあった。ホームで待っていた乗客の全員が乗った訳ではなかったのだった…。





車窓はどんどんのどかになっていく。 しかしその風景は美しく、私を釘付けにしていった。 渓谷を通り、山の中を走っていくのだが、こんな傾斜なのに牛がいたり! とにかく、全く飽きることがないまま、すばらしい山野の風景に見とれていた。 (残念ながら、その美しい車窓はほとんど画像を撮れなかった、、、とにかく後にも先にもこんな素敵なドイツの風景はなかった!)





30分くらい乗っただろうか…。 な、なんと、電車は【終点】に到着した。終点??? 終点じゃないと思うのだが…。 終点に着くまで、自分がまったく違う電車に乗っていたことに気付かなかったのだ! あああ!





画像じゃ伝わらないと思うが、恐ろしいほどの最果て感! ものすごい山奥の終着駅、 駅にも誰もいないし、駅近くのレストランらしき店にも誰もいない。とにかく人がいない!!!





真っ青になって路線図や時刻表をみると(私は路線図を持っていなかった)、 どうやら、北に行くべきところを、思いきり南に来てしまったらしい…。 そう、京都に行こうと思ったのに和歌山へ着いちゃった、みたいな。 もっとわかりやすく言えば、横浜へ行こうと思ったのに奥多摩に着いちゃった、みたいな!(ほんとにそれくらい山奥!)


一応、電車に乗り遅れた場合とかのために、自分が予定している電車の4本くらい先の電車も、 DBのホームページの時刻表をプリントアウトしてきた。しかし、今から引き返した場合の乗り継ぎの電車のはもう印刷してきてなーい。 野宿か?! とかいろんなヤバい妄想が頭を駆け巡ったが、 夜遅くでもドイツなら電車はあるだろ、元きた道を戻れば一番早い、とにかく、折り返しの上り電車に乗るしかないだろ…。


ああ、もう、同じホームから同じ時間に正反対行きの電車なんてでるなよーと文句を言ってもしかたがない。 これも怪我の巧妙、今度からはしっかりホームの時刻表と電車の行き先もちゃんと確認します(泣)。 しかし…この先、こんな素敵な風景は見ることがなかったので(もちろん、別の意味で素敵な風景はいくらでも見たが)、 良い寄り道と思えばよいかな。




夜のハイデルベルク、初のドイツビア!





なんとかかんとかリカバリーし、予定よりも2時間遅れてハイデルベルクに到着した。 ああ、ほんとよかった、、、。


ドイツは、フランスよりも体感温度が低い気がした。かなり寒い。 ハイデルベルクは、大学都市だが想像とは違ってかなり都会。旧市街地の目ぬき通りは歩行者天国になっているのだが、 えらく買い物するところが充実している。デパートまである。駅前は、日本とあまり変わらない風景。


私が今夜泊まる部屋は、旧市街にあるのだが、駅は決まってどこでも旧市街から遠い。 バスや電車もあるが、歩いてみることにした。ごろごろスーツケースを引きずって…、…30分も! ひー。重いよぅ。 しかし今夜の宿は、35ユーロで、超破格の宿。安宿には安上がりに歩くのが一番! と信じて疑わない私である。





すっかり辺りが真っ暗になってから、ようやく宿を探し当てた。…え? ここ?


ビアレストランの勝手口みたいなところに、その宿の看板があった。 しかも、、、か、階段が、、、ウソでしょ。。。4階?! 駅から遠いのは想定していたが、階段は想定外だった、、、


ここの階段はとても急で狭く、ほんっとにつらかった、、、これ、上りよりも下りの方が恐ろしいのでは、、、


荷物をいったん上にあげたものの、宿自体には誰もいない。宿、というか、どっかのアパートの一室みたいな感じ。 もちろん、レセプションだってない。 そこで、一階のビアバーまで降りてお店に入ってみた。どうやら、この店がやっている貸部屋らしく、 ここで部屋の鍵をもらって説明を受けた。…ああ、それを先に知っていれば運ぶの手伝ってもらえたのにぃ、、、





しかし、部屋はきれいでキュート! 部屋については申し分ない! シャワーとトイレは共同だけど、フロアには3部屋しかないので、あまり混まないだろうし! 部屋運だけはいいのだ。…階段にはまた苦しめられたが…。





とりあえず、夕食がてらに外に出て軽く夜の町を観光に走りだした。





もう8時を過ぎていたので、町はもうほとんど店はやっていなかったが、夜でもショーウインドウは煌々と光り明るい。 しかし、意外と飲食店自体もいいところが見つからない。うーん、どっかやってないかな、、、 1キロぐらい続く歩行者天国を歩き、ハイデルベルク城の見える広場までやってきた。 とりあえず、城のライトアップは撮ります、夜景好きとしては。





川沿いに出て、明日見る予定の橋の横を通るが、意外にもライトアップされてない。 あれー、拍子抜け。こういう橋って、けっこうライトアップされてるものなのに、と。 (しかし翌朝みたら、この橋は修復作業をしていて鉄骨が組まれていた。そのせいもあるのかな)





ぐるっと一時間ばかりの散歩をし、結局、宿の一階のビアバーで夕食をとることにした。 天井にモニターがあり、サッカーの中継を流している。どこにでもある、気軽なドイツらしいビアバーだ。 カウンターに座り、メニューをもらう。と、とりあえずビール! 言葉はわからないので、とりあえず「ヴァイツェンビア!」と言う。それしかドイツ語知らない(笑)。





ホフブロイの小麦ビール。そう、ヴァイツェンビア。 私はとにかく小麦のビールが大好きなのだが、結局、言葉もろくにしらないので、こればっかり飲む羽目になる(笑)。 とりあえずひとりでプロースト(乾杯)!


なにか食べたいのだが、メニューを開いても、なにがなんだか全然わからない、ドイツ語恐るべし!(笑) これならフランスの方がよっぽどわかるよーー。食べ物とかならフランス語だいぶわかる(気がする)。 ガイドブックを開きながら、言葉を調べながら読み進んでいくが… ひとつ、どうしてもわからないメニューがあった。聞いてみると、「ドイツ風のピザ」とのこと。 おお、それにします!





すると、フランスで言うところのタルトフランベが出て来た! おおお、なるほど、ドイツ風ってこういうことかー。 アルザスはやっぱり限り無くドイツだぁ。てか、またほうれん草?(笑)どこまでほうれん草づいているんだ、この旅…。 薄皮にパリッと焼かれた生地に、サワークリームをぬって、ほうれん草をトッピングのシンプルさ。 これが生地自体に粉の旨味がちゃんとして、とっても美味しかった〜。





もちろん、一杯じゃ足りないのでビールはお代わり♪ 次はピルスナーで。順番逆の方がよかったかな?



2杯で結構酔いが回って、4階まで上るのがきつかった(笑)。 シャワーを浴びて、部屋でくつろぐ。向かいには大学があるようなのだが、もう10時過ぎているというのに、 まだ研究室には灯りがついて、学生が勉強しているのが見える。偉いなぁ…。 窓をあけているととても寒い風が入ってくる。ドイツはもうすっかり秋だ。明日からニットが必須のよう。 こうして、ドイツの最初の夜はふけていった。




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