France 4日目(9月16日)

ブルターニュ再び! レンヌの家族たち<後編>

フランス家庭の朝食編、調達つき





朝起きて、車でおすすめというパン屋さんへ連れていってもらう。 場所や店の名前は忘れてしまったが、レンヌの北の郊外だったかと思う。


まるでどっかのドライブインのように、大きな駐車場完備で、一軒の大きなパン屋さん。 朝から車で買いに来るお客さんが多く、町中の小さなパン屋さんとはまた趣きが違って面白い。





えへへ。こういう図が撮りたかったの〜(笑)。すごいかわいいでしょう。 おうちの前で王子をパシャリ。 まるでポストカードみたい(こういうポストカードあるよね、小さな男の子がバゲットを持つ姿の)。





買って来たのは、バゲットやクロワッサン、ヴィエノワズリー類。 これらをみんなでいただきます。コーヒーを用意してもらい、 シンプルだけどこれぞフランスの朝食! って構図。 思ったよりもパンは標準的な感じだったのだけど(スミマセン、、、) みんなで分け合ってむしゃむしゃ食べるのはシアワセ。


ご主人はカフェオレにクロワッサンをつけて食べている。 おおお! これぞフランス人(笑)。 果たして、「フランス人の朝食はクロワッサンをカフェオレにつけて食べる」は本当だった!(笑) 私にはもったいなくてそんなことできませんけどー(笑)。



フランス人の休日の過ごし方〜森を歩く編〜


今日一日の予定は、「ぜひ連れていきたい」という、郊外の「森」をハイキング。 それから、私もぜひ行ってみたかったブルターニュの町、Dinan観光へ。


せっかくの休日、家族みんなで我々を観光に連れていってくれるなんて、 ほんとありがとうございます…と、ただただひたすら恐縮。





以前、サンマロからレンヌへ向かうときにバスに乗ったことがある。 そのとき、ものすごく眠くて乗車中のほとんどを眠っていたのだが、 (その時の模様は2006年の旅行時。こちらから。1時間半のローカルバスの旅、たったの3ユーロ!) ふと目覚めたときに車窓に広がる田園風景の美しさに、「ここは夢の世界?」と夢うつつに眺めていた覚えがある。 緑で溢れた木々の中を、舗装もされていない道を進むバス。この風景を、きっともう一度見たいと思っていた。


その時の風景と少しかぶるものがあり、私は興奮気味に「あの時の風景に似てる!」とはしゃいでいた。





民家もなにもないような、森の入口へと到着。 特に駐車場とかが整備されているわけじゃないが、ここは人がくるスポットなのだろうか? 周りをみても、我々ファミリーしかいない。ほんとにここの森を歩くんですか?


私はワンピースにお嬢靴しか履いてなかったので、奥さんの登山靴(!)を借りて、 いざ森の中へと入っていくことになった。 結果的に、ほんとに運動靴じゃないと歩けないようなケモノ道だったのだ。





最初は、草木の茂った茂みを歩く。こういうとげとげした草がいっぱい生えていて、 ワンピースにぐさぐさ刺さって痛い(笑)。


この辺りは、ウマも走るんだったか(ウマだったか忘れた)、馬ふんみたいなものが散乱していた。 これぞケモノ道!(笑)





茂みを抜けると、視界がワッと開けた。渓谷のようだ。不思議な岩が露出していて、 その風景は、以前訪れたアメリカのグランドキャニオンを思い出された。 (その時のレポはこちらから)





フランスは広大な平地が多いから、遠くの遠くまで田畑が見える。地平線が見える。 その光景にプラス、渓谷と奇岩と森が、これまでのフランス滞在では見たこともないようなパノラマを見せてくれた。


…といっても、うまく写真が撮れなかったので、そのすばらしさは私の胸に刻み付けておきましょう★





今度は渓谷を下り、森の中へと進んでいく。 途中、みたこともないような植物や木の実、きのこなどがたくさん生えている。


こっち(フランス)に来てからキノコにくわしくなったという奥さん、 毒キノコと食べられるキノコの見分けがつくようになったそう。 といっても、全部がわかるわけでなく、「毒キノコじゃないキノコ」を覚えておけば、 それ以外のものを全部「毒キノコ」と判断すればいいらしい(笑)。 「じゃあこのキノコ食べれます?」と聞くと、「それは毒キノコね」「それも」「あれも」…。 えー、これ全部だめなの??? たぶんなんにもしらなきゃつんで食べてたかも(笑)。





これは食べられるよな、と思ってもいだ青リンゴ。 ほんと、この森にはいろんなものが生えているんだけど、 まさかリンゴの木まであるとはー。しかしこのリンゴはとても酸っぱくて苦かった(笑)。





渓谷の下までくると、川が見えて来た。 この川の風景もほんとうに美しくて…。





彼らは、子供達を連れて、休日はこういう過ごし方をするそうだ。 これまでのフランスでは体験したこともない、フランス人の休日の過ごし方をかい間見せてもらえたことに感謝…。





フランスのパパさんたちは偉いなぁ!(笑)





そろそろ戻ろうか。後ろを振り向くと、またさっきとは違った渓谷の表情。 フランスでのいろんな名所や観光スポットはあれど、こんなすてきな森歩きが経験できた旅人は、 そうそういないんじゃないかしら…。ありがとう…。 同行の友達にもほんと感謝感謝…。すごい楽しい森歩きだった!



ディナン観光





さてさて、車を走らせて1時間程度。 今度はDinan。地球の歩き方にも1ページ程度でちらっと紹介されている小さな町だが、 実際に自力で来るにはやや面倒なロケーションかもしれない。 ここは、ブルターニュ地方でもっとも中世の趣を残すという町。 運河が流れ、大きな石橋と、古き木造の家々、石畳の坂、城壁に囲まれた町。表情がいろいろ変わって見どころがある町。 ただし、小さいので2〜3時間で回れる。





「お昼を食べよう」ということで、運河沿いの石橋を眺めながらの絶好ロケーションにある、 レストランに入った。もちろん、ブルターニュですからムール貝でしょう!!!





わーーい。ビールぅ。フランスでもベルギービールはとってもメジャー。 おなじみのLeffeをぐびーっとな。


結構日射しが強烈なので、ビーチパラソルを開くようにお願いした。 ところがご主人が「これ、閉じようか?」と言ってくる。 そう、日本人は日射しを避けようとするけど、向こうの人は積極的に日に当たりたがるからなぁ。 申し訳ないが、私に合わせてパラソルは開きっぱなしでお願いしました(笑)。





ひとりひとつ、ムール貝を注文。ムール貝の一般的な食べ方は、 クリームスープやカレー風味のスープを選んで、それにつけて食べる。 私はクリーム系のは食べたことがあるので、今回はカレー風味で!


出て来たのは、んもう、これまたすんごい量…!!! ムール貝が嫌いになりそうなくらいにどわーっと盛られている…ひぃぃぃぃ〜。 カレー味のスープは予想通りに美味しく飽きないのだが、いかんせん量がハンパじゃないからなぁ(笑)。 ひたすらひたすら、もくもくとこれを食べ続ける。 食べても食べても一向に減りません(笑)。みるみる積み上がる貝塚…。 一体何個の貝を食べたやら…(汗)。





か、完食…(汗)。

でも不思議なことに、貝っていくら食べても嫌いになることはないんだよなぁ(笑)。 ビールもワインもガブガブ飲んだので、ちょっと酔っぱらいモードで、 さぁ今度はディナンの町を歩きましょう!





ブルターニュと言えば、クイニーアマン。 ブーランジェリーには美味しそうに並ぶ焼き菓子たち。うーん、見ているだけでおなかいっぱい (というかホントになにも食べられないくらいにおなかいっぱい★)





ディナンの町は、石畳の坂道で、道沿いには昔ながらの木造の民家が立ち並ぶ。 お土産屋さんもたくさん並ぶ、観光地である。





お土産に薦められた海藻入りの塩(ほんとは海藻入りのバターを買いたかったのだが、 この後、ドイツ旅行が待ち構えているので断念。 この海藻入りの塩を、無塩バターにまぜると美味しいとのアドバイスをもらった)、 それに、ブルターニュの名物、塩バターキャラメルもたくさん買って。


町を一通り歩いて、ディナンを後にした。 パリに帰る時間は夕方の17時、レンヌ発TGV。それに間に合うように、 車でレンヌまで戻ってもらった。





レンヌ到着後、少し時間が余ったので、おすすめのパティスリーに連れていってもらった。 ダニエル、というお店。モダンな現代的なパティスリーだ。サロンドテもある。神戸のダニエルとはたぶん無関係。





ここでは、レモンタルトとアナナスを購入。これらはTGVの中で食べた。 どちらも美味しかったが、2つ食べるのは私には無理だったので連れに半分以上食べてもらったが…


2日間、お世話になったファミリーとの別れの時間が迫って来た…。 可愛い王子と姫、さばさばとしてとても気持ちのいい奥さん、そして優しいご主人。 こんなにもてなされるとは思っていなかったので、本当に感謝しつくせない…

フランス家庭の日常と休日を両方、余すところなく体験させてもらい、一緒に笑って一緒に楽しんだ。 こんなすごい2日間を与えてくださって本当にありがとう…。


「また来てくださいね、あ、でもそれももう無理なのよね」と奥さん。 そう、彼らはまもなく日本にやってくる。ご主人も一緒に日本に住むことになっているのだ。 もう、レンヌにまた会いに来ることはできないけれど、日本でまた再会できる。 もし、東京に来ることがあれば絶対に、これでもかってくらいに連れ回したい! まずは「どぜう」からかしら(笑)


彼らのこの先の日本での生活は、決して平たんじゃないだろうな、と思われるけれど… このレンヌでの生活のように、いつも仲良くシアワセに暮らしてほしい。 彼ら一家を「背負う」ことになるであろう友達も、きっと同じ気持ちでいるに違いなかった。




フランス最後の夜、完璧すぎる晩餐


さて、Parisに戻って来た。


まだなにも買い物ができていないので、モンパルナス駅から大好きなsevres-babyloneのグラン・エピスリ−に直行。 といっても、これからドイツ行くのでバターやチーズは断念、コンフィチュールをちょこっと買うに留まったが…。 いいのだいいのだ。ドイツでその分なにか買ってやるー。 あ、そうそう、モノプリにも寄らねば! だってだってだって、、、これだけは絶対買う予定だったんだもん。





そう、2007年も買った洗剤(笑)。モノプリオリジナルなんだもーん。この洗剤じゃなきゃ、シーツ洗いたくないんですー。 …帰りのスーツケース超過料金、かかったとしても(笑)。






どこかでディナーを食べようということで、 友達がエントリーしていたのが、モントルグイユ商店街にほど近いPierrotというブラッセリー。 ジャンポールエヴァンもおすすめの店、だそう。


赤いファサードが高級感も、カジュアル感も両方兼ね備えており、 テラス席は若い層でもカジュアルに入れそうだし、中は中でコンテンポラリーなインテリアで、 シックにも使える。品のあるマダムやムッシュらが、正装でいても違和感がない。 すごく素敵!





さっきケーキを食べたので、あまり重たくないものがいいなぁと思っていたので、 選んだ前菜は、野菜のテリーヌ。 ズッキーニやニンジンをカッテージチーズのようなライトなチーズに挟んだもの。 思ったよりこってり目のひと皿だったが、これがめちゃくちゃ美味! 添えられたルッコラのサラダも美味。使っているオリーブオイルが半端なく香りがいい。


なによりも衝撃的だったのは、パンの美味しさ!!! これなに? すごい美味しい! レストランでこんなに美味しいパンを食べたことないかも…。 (私が、それなりな店にしか行っていなかった、というのもあるかもしれないが) パヴェを2つにカットしたもので、外がガリッとハードにとことん焼き込まれている。 昨日のカンパーニュに続き、粉の旨味というか、日本ではもう根本的にかなわないような美味しさ。感服…!





メインは、レバーのステーキを(笑)。って、重たいのは食べたくないって言ってたのにと突っ込まれるが、 だってー、レバー大好きなんだもん、、、まるでレバニラ三皿くらい分の(笑)、まるごとそのまんまがベロ〜ンと! ひぇぇ…。どんだけレバー責め(笑)。 添え物はポテトとほうれん草。え、またほうれん草? なんかフランスに来て、ほうれん草を毎日食べてるかも(ありがたいが)。


レバーは申し分なく旨い。旨い! 確かにこってりだけど、これまた容赦ないくらいにたっぷりのほうれん草の苦味 (一応バターソテーっぽいのだが、全然くどくない)のおかげで、全部食べ切れた。





エスプレッソにもちゃんとショコラがついていたり。ここのお店、本当に良いです。良過ぎです!



料理も、パンも、ほんっとうに美味しくて、ほんっとうにシアワセ…。 ああ、私がこれまでフランスで体験しえなかったことを、この2日間ですべて味わいつくしたような気がする…。 いや、ある意味、これこそがフランスでの楽しみ方なんだろうな、と…。 Parisでのパンめぐりもそりゃもちろん楽しいけど、こんな楽しみ方こそがParisなのかなぁって、今さらながら…。 こんなすばらしい2日間を本当にありがとう!




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