NYC2日目(4月29日)

NYCのBAGEL洗礼&SOHO歩き&エンパイアからの夜景

熱くNYCベーグルの洗礼〜David Bagel Ess-a-Bagel〜


寝覚めは早く、6時には起きていた。異常に深い眠りだったらしく時差ぼけはないらしい。 とにもかくにも、おいしいベーグルの洗礼を早く受けたい! の一心で早く目覚めたようだ。


今朝は、NYCに来るベーグル目当ての人なら絶対に行くであろう名店、Ess-a-Bagelと、その近くにあるDavid Bagelへ。





初めて乗るメトロで1週間パスを購入。1週間地下鉄とバスが乗り放題で21$。なんて安いのだろう! NYCもParisも、物価は東京と変わらなく高いが、交通に関してはありがたいパスがある。 東京に観光に来る人は、本当にお金がかさんで大変だろうなぁとつくづく思う…。

 


14th駅まで南下。駅を降りてすぐのところにDAVID BAGELがある。

ここはとても庶民的な雰囲気で、次々とお客さんが入れ代わり立ち代わりベーグルを買い求めていく。 回転のいい店は焼き立て遭遇率も高いだろう。 まだ買い物に慣れていないのでこのスムーズな流れを止めてしまうようで申し訳ない気持ちにもなる。 ここではソルトエッグとポピーを購入。この2つを近くのEss-a-Bagelに持ち込んで一緒に食べようという魂胆だ。


 


焼き立ての熱々ソルトエッグを掴む…。ずっしりと重く、想像以上にビッグサイズだ。厚みもかつて見たことがないほどだ。 店の外にでるなり、噛み付いてみる。外はカリッと、中はもちもちのむっちむちで…なんて美味しいの!! 表面に塩が振り掛けられており、時々妙な強い塩気が来る。 エッサに着く前にあっという間になくなってしまった…。 焼き立てはこれほどまでに大きいベーグルであっても、ぺろりと食べきれてしまう魔力があるんだ!

ポピーの方は、やはりPAULとかで散々味わってきた、 あのかき餅のような、煎餅のような、「和」の香り。 柔らかい生地をむちょむちょ噛み締めると、ぐんぐん甘みが溢れてくる…。あぁ…。これが本場のベーグルか…。





エッサでは、シナモンレーズン、9グレインと、ウォルナッツレーズンクリームチーズ、スカリオンのクリチと、コーヒーとオレンジジュースをオーダー。

これでたったの8$強で済んでしまう! 店の中で、さっきのポピーと合わせて頂く。


 


焼き立てエッサベーグルの美味しさに心底驚いた〜!! 焼き立てゆえ、皮がカリッザクッとしていて、中身はヒキも十分にある。甘みが強くて美味しくてたまらない〜!! (*この時の美味しさがあまりに印象的だったので、その後、最終日の買い込みはこの2店に決まることになる) 9グレインの香ばしい甘み。味がとっても濃い。シナモンレーズンは、まんべんなくシナモンの香りが行き届いていて、 どのベーグルにもあてはまることだけれども、何もつけたくない、何にも邪魔されずにこの甘みを堪能したい…とつくづく思わされた。

スカリオンは刻みネギをまぜ込んだクリームチーズである。 とても細かく刻まれていて緑色に染まっているが、これがなんとも甘くてものすごく美味しい。 苦味の類いは一切なく、とても爽やかだ。なんでこんなに甘いんだろう? ベーグルはそのままで食べたい、でもこのスカリオンもめちゃくちゃ旨い、いったいどうやって食べればいいのだ〜と苦悩! レーズンクリチも悪くないが、少しクセのある甘さかも知れない。


いやはや、こんなに美味しいものだったなんて…。日本のはどうしてあんなに違うんだ? より本格的なベーグルを目指せば目指すほど、どんどん固くなる。中まで固くなる。 食感ばかり追求されて、頑なになっていってしまったのだろうか。


焼き立てであるから、トーストする必要がない。 夕べのPick-A-Bagelではトーストして失敗してしまった。具も入り過ぎていて、よく味が確かめられなかった。 今朝のように、焼き立てのほやほやを、まずは堪能し、そして別添えにしたクリチを好きな分だけ塗る。 こうして食べたい! という食べ方が見つかった気がする。 (いや、まだ2日目だし、早急かな?)


とにかく、「本場のベーグル」を確かめられた。隣の席では、同じスカリオンのサンドイッチを食べている人がいたが、 すんごいボリュームで挟まれている。やはり私は別添えした方がよさそうだわ…。



SOHO歩き


このあと、SOHO方面へ。Dean&DelucaPrince.st駅のすぐ側にあった。




日本の品川店は、かなり忠実に再現しているのだということがわかった。 丸の内がオープンした時には、「全然違うだろ」という声をよく聞いたものだったが…。 このSOHOのお店は、店内がやや暗め。フレッシュ感がないのにバカ高い値段は日本と同じだ。

(*この後、各所に散らばるD&Dの支店を見たが、ここは広さはあるが見せ方的に地味な印象だ)


 



とはいいつつも、やはり魅力ある店であることには違いない。 なによりも、ここにはパンの展覧会が毎日開催されているわけだから。 もしもNYCへ行って、「どこのパンが美味しいのか」「今旬のお店はどこなのか」を知りたければ、 ここにさえくれば手がかりがつかめるのはありがたい。 現に、事前に調査していたパン屋さんのほとんどがD&Dには卸されていた。 これから行く店たちへの期待がむくむくふくらんでいくのだった。


 


D&Dの近くにあった、ベーカリーを併設している生活雑貨のお店を発見。 パンがフランス寄りで、かな〜り誘惑オーラを発していたが、寸止め。 クロワッサンオザマンドをみると、どうにも手がでそうになる。クラシックタイプのバゲットにも…。うぅ。



しかし、店内にオリーブオイルやペーストの試食があった。これ幸いと、バゲットを試させてもらった。 塩気が強めながらも甘みがあり、なかなか美味しいバゲット♪


 


少し歩くだけで、いろいろなものを発見できるこの界隈は、時間がいくらあっても足りない。 大好きなキッチン&生活雑貨のお店がこの辺には多く、いったい何店くらい立ち寄りしただろうか。


オリーブ屋の前では何かの撮影がされていたり、イタリアンベーカリーを発見したり。


 


ちょっと高級食品を揃えたスーパー、Gourmet Garage は、少なくともさっき見てきたSOHOのD&Dよりもずっと陳列がきれいで、 触手がついつい伸びてしまいそう。どうしてNYCのスーパーマーケットのディスプレイはこんなに美味しそうなのだろう!


 



さらにその近くのオーガニックスーパーには、豆やドライフルーツなどの量り売りが充実していた。 旅の初めなので、あまり買い込まなかったものの、すごく楽しい。しかもめちゃくちゃ安い(気がする)。

有楽町の無印良品がオープンした時に、よく豆やシリアルの量り売りに足繁く通ったものだが、目じゃないなぁ…。 種類が段違いだ。



Sullivan St. Bakeryとヨーグルト




次はSullivan St.にあるSullivan Street Bakeryを探して歩く。可愛いベーグルの看板も発見♪





SOHOのはずれにあるこちらのお店も、イタリアンテイストがただよう、オシャレなベーカリー。 ここではピザ・ズッキーニと、hさんのHPで紹介されていたレーズンウォルナッツロールを。




ピザの1カットの小ささと薄さは、食べ歩き派にはありがたいボリュームだ。 パルメザンチーズと野菜の甘さが混じりあって美味しい。 願わくは焼き立てであったら…とは思うのがこの手のパンの宿命かも知れないけれど。 ウォルナッツも、レーズンの甘みが強く、ムチュッとした生地がなんとも旨い。 NYCの今回の滞在では、ベーグルだけでなく、 日本人にも馴染みのあるタイプのパン屋さんの存在ももっと知りたいなぁと思う。 …いや、やっぱりベーグル最優先ではあるのだけど(笑)。


  



Sullivan Street Bakeryの隣には、系列店なのか、これまたかわいいヨーグルトの専門店、THE YOGURT PLACEがあった。 スタンダードなヨーグルトを購入、これは水気を切ったヨーグルトなのか、 通常のヨーグルトとは違う。どちらかというと、カッテージチーズやフロマージュブランのような風味。 さっぱりとしていて美味しいのだが、何ぶん水分がほとんどないので、何かソースをまぜたり、クリチ代わりにベーグルに塗って食べる方がよさそうだ。



チェルシーマーケット


お次はチェルシーマーケットを見学。ここはナビスコの工場跡を改造したフードパークで、 評判店が集まっている。私が思い出したのは、函館の金森倉庫とか、横浜の(名前忘れた…)アウトレットモールの雰囲気だ。 ここには、評判のベーカリーAmy's Breadがある。


 


フレンチテイストただようパン屋さんだが、滞在中にはきっと口にするであろう。今日は眺めるだけ。 気のよさそうな職人さんたちの働く姿も垣間見られる。カメラを向けるとくれたスマイル!

 


このチェルシーマーケットのあるミートパッキングディストリクトエリアは、かつて精肉工場街であったところで、 肉屋が多いながらもオシャレな店が増えているらしい。 チェルシーマーケットの隣にあった庶民的なスーパーを覗くと、 肉売り場と野菜売り場がそのまんま冷蔵庫になっている…。めっちゃくちゃ寒い! 早く脱出しないと、トイレ探しをしなきゃならなくなるだろう…。

 


マーケットのすぐ側にある、チーズケーキの美味しいお店、LITTLE PIE COMPANY ここでちょっとひと休みを。(*このお店はGrand Centralなどにもお店があり)ノンシュガーアップルパイとマーブルのクリームチーズとカフェオレを。 いずれも甘さ控えめのくどくない品。アップルフィリングはシナモンが効いてすごく甘いが、 パイのシンプルさには良く合っている。チーズケーキも濃厚でありながらさっぱりしていて(矛盾しているけど)とっても美味しい。 典型的なNYチーズケーキって感じだ(私が持つイメージでは)。 チョコの風味が、小さめのサイズが、なお結構!



ここで買い物を続行させる2人とは別れて、私は1人マジソンスクエアまで歩く。 そう言えば、Parisでもこういうペットに関する看板の写真を撮っていたような…(笑)。

私は私で、とりあえず上着を買わなければならない。 34stまで戻り、靴屋さんを物色しつつ、超適当に薄いジャケットを購入(*帰国後使うのだろうか…取りあえずこの1週間はホントに着たきりスズメ状態だったが)。 34stには、本当に靴屋さんが多かった。高級な靴屋はなく、39$程度で買える店ばかり。 足デカ(25センチ以上)の私にはありがた〜いエリアだった。



Heartland Breweryでハンバーガー


19時にホテルで他の2人と合流し、食事にでかける。 目的にしていたスープインターナショナル(55th st,Broadway&8th Ave)に行ってみたが、 ががーん、閉まっている…。(*あとで、この店はテイクアウト専門店で、なおかつ営業時間が変則的ということを知った…なんと10月からの冬場しかやっていないという!!) 腹ぺこでしょうがない。考えてみたらお昼らしいお昼を食べていないからだ。 この周辺で…と思って、各自持っていたガイドブックをおさらいして、 リンカーンセンターの向いにあるメキシカンの店まで歩いていったが、ここは満席、45分待ち。がーーん。

ガイドブックに載っている店は、やはり地元でも人気店であることが多いようだ。 まさに夕食時の込み合う時間帯、適当に入って失敗をしたくない…。結局ガイドが頼みの綱であってしまうのだ。

そこで、ユニオンスクエアにある、Heartland Breweryへ行くことにした。 なんか、うまいビールが飲みたくなったので意見が一致した。


 


この周辺は、とても賑やかで、まさに駅前立ち寄りスタンディングバーという感じだった。 2階のロフトから店内の喧噪を眺めているのが心地よい。





今回の旅の道連れの2人は、ありがたいことにビール党。 早速、5種類のclassicビールの飲み比べ3人分注文(1人分10.95$くらい)。 ハートランドって、てっきり一種類かと思っていたが…ブランドの名前だったのね。 ペールエールから黒ビールまで、順に濃くなっていくが、どんどんヘビーになっていき、味はとてもいいのだが、 ぬるくて全部飲み切るのは困難。やはり、日本でもよく口にするタイプのハートランドが一番飲みやすい。


 


ガイドブックを鵜呑みにすならば、この店は料理の評判もいいらしい。 でも、頼み過ぎは禁物。ひとまず2品だけオーダーしてみる。 ミニバーガーとフムスのサラダにしてみたが、これが大当たりだった!

バーガーは、ミニといいながら、ちょうどよく3個分作れるようになっており、 パテはすでに挟まれ、ケチャップとオニオン、ピクルスは後から挟み込むスタイルになっている。 これが超オーソドックスなんだけれども妙に美味しい〜!  ケチャップがすごく存在感があり、とても好きな味。 例えるならば、まさしくマックの味そのものなのだ(笑)。 あれよりも肉臭くなくてボリュームがあって。 結局、マックというのは万人に美味しいと思われるレシピなんだろうなぁ。


アメリカと言ったら、ハンバーガーというイメージがあった。 アメリカ人ってハンバーガーばっかり食っているのかなぁと思っていた。 しかし実際来てみると、ベーグルやプレッツェル、ホットドックは溢れているけれど、 ハンバーガーの名店、とかの話はあまり聞かなかった(ファストフードは多いけれど)。 大好きだったバーガーキングにでも行こうかと思ったが今回はその機会はなく、 こういう形で美味しいバーガーを食べられて嬉しい♪


サラダは、ピタのような薄いパンとレッドパプリカ(ペッパーだったかも?)で色付いたようなフムスと、 マッシュルームソテー(巨大!! どうみても真っ黒こげのステーキだ)、サラダが盛られている。 これも胡麻ドレッシングとビネガーが絶妙に効いていて、不思議に美味しい…。 料理の量もちょうどよくてホッ。



エンパイアステートビルからの夜景


食事のあと、34thまで戻り、NYC初来訪の2人だけが、エンパイアステートビルからの夜景を眺めに出かけた。 もう22時くらいだったので、最終回に近かった。それでもかなりの人が並んでいる。 上まで行くのに12$、40分位かかった。

一度地下でセキュリティチェック(空港で受ける、あれ)を受け、観光写真を勝手に撮られ(もちろん買わない)、 エレベーターで展望室のある102階まで上る。102階?! そんなに高かったのか。 周りのビルたちが高いので、そんなに高くみえなかった。 こんなのが池袋なんかにあったらサンシャインどころの話じゃ無さそう…。

並んでいる最中、本当に眠くて、私は並びながら寝ていた。本当に立ったまま寝ていた。 なんどぶっ倒れそうになったことか。柵がなければ展望台から落下しても不思議じゃなかったな。





テラスから眺める摩天楼! …すごい…と感動する前に、もんのすごい風にひるむ。 TVの鉄腕ダッシュで「風で人はどれくらい飛べるか?」みたいな企画をよくやっていたが、 あのモモンガスタイルでジャンプしたならば、20Mは吹っ飛びそうなくらいの強風。 カメラを落とさないように、慎重に写真を撮った。 夜景は素晴らしく、遠くを眺めるよりも、下を見下ろして、ビルとビルの合間を眺めるのが好きだった。 日本では絶対に見られない風景だと思う。おそらく、NYCでしか見られない夜景…。


しかし、エッフェル塔の時のような、モンパルナスタワーの時のような、 身が「きゅっ」としまるような興奮はなぜだかない。 なぜだろう。私のフランスという国への思いはそこまで強いのだろうか? アメリカに来て思うのは、Parisのこと。Parisが恋しい。Parisに帰りたい。 Parisならこうだった、Parisではこうした、…そんなことばかり頭によぎった。


それは、別にアメリカと言う国がどうこう、というわけではない。 たぶん私にとって、Parisが勝手を一番良く知る外国の地だからだろう。 たった2週間とはいえ、あの2週間が与えてくれた影響は、未だに私の中に生きていることを痛感した。 まだNYCに慣れきらない2日目の夜では無理もないのかも知れない。 ホームシックならぬ、Parisシックにかかってしまっているようだ。 日本シックでないことが本当に不思議なことなのだけれども…。 1週間後の帰国の時までには、すっかりNYCに慣れきっているに違いないが…。


皆が風呂に入っている間、24H営業ドラッグストアーに買い物に行った。 ほんの2ブロック先だが、「横道」に入ると危険かも知れない。 風にまかれて、ゴミが中を舞うのを初めてみた。本当に宙を舞うのだ。 あやうく、弁当の空箱が頭に直撃するところだった。 ゴミでケガ人ってでないものなのかな?






NYC 2004 TOP
DAY BEFORENEXT DAY