NYC1日目(4月28日)NYC到着

成田空港チェックイン

出発の朝。フライトは15時台なので9時頃悠々と目覚める。

出国前最後の朝パンは、夕べ買っておいたメゾンカイザーのコンプレを焼き戻し、エシレバターを塗る。 もっともフランス臭いパンをアメリカへ発つ前に食べる。

Parisに行った時は夜明け前に家を出た覚えがある。今回は家を出る直前にHPのBBSをチェックした。 たくさんの「行ってらっしゃい」書き込み。これもParis行きとは大きく違うところだ。 気合いの入れ方が今回は幾分軽いようだ。人が一緒の旅はこうも力強いのかな。 以前の旅に比べて軽く感じるトランクの重さにも、反映しているみたいだ。


埼玉からくるTさんと京都から新幹線で来るSちゃんとの合流は京成線の車内だった。 しかし2人の姿はない。先に行ったのかなと思い、一人成田まで特急列車に乗り込む。 昨晩、旅立ちのテンションをさげるようなつまらぬメールを2人に書いてしまった矢先だったので 少しあわせる顔がない気分だった。携帯も置いてきたので連絡手段はない。


初めての第一ターミナル。セキュリティ強化&GWの出国ラッシュの1日目ということもあり、幾分混雑していた。 40分位並ぶ。ラゲッジは15.5kg。Parisの時よりも3kgも軽い。帰国の時はいったい何キロくらいにふくれあがるのだろうか? あの時は本当に帰りがしんどかったからなぁ…何度階段から荷物ごと転げ落ちそうになったことか。気をつけないと…。


ようやくチェックインが済んだところ、すでに来ていると思った2人とようやく合流。 これからチェックインだと言う。私はひとり、空港内を回って時間を潰すことにした。 そんな矢先、テレビ局のインタビューを受けた。


「今回、どちらへ行かれるんですか?」

NYです」

「目的は何ですか〜?」

「(即答)本場のべーグルを食べに行きます!」

(レポーターのめちゃくちゃ怪訝な顔)「…べーグル? …ですか?」

(しまった、またパン暴走しちまった…)「はい、そぉです」

「何日間行かれるんですか?」

「9日間です。仕事は人任せに休み取っちゃいました…あはは」

「長い休みでうらやましいですね。で、もう具体的に何をされるか決めてますか?」

「で、ですからべーグルを…」

(再びレポーターの「はぁ?」という怪訝な顔…)


誰か私の姿をテレビで見た、という人は御一報を。きっとカットされていると思うが…。


搭乗手続きを済ませた2人と合流し、空港のカフェクロワッサンでミニチーズべーグル(130円)とベリーのたっぷり入ったアイスティーを飲み、出国審査を受ける。




ひたすらエサ待つ12時間フライト


 


ノースウエスト(NW)は想像以上に乗り心地がよくなかった。まずは、個別モニターがない!! 映画が選べないなんて…。12時間、先は長そうだ…。さらに機内食メニューを見て唖然。


ディナーは、「チキンカレー」と「タラのフライ」としか書かれていない。 まさか一品だけしかだされないんじゃないかと不安に思ってしまった。 とりあえず、よく冷えたビールで乾杯。プレッツェルをつまみに、トイレを気にせずよく飲んだ。





機内食は意外と悪くなかった。単品でカレーがどんっと登場するかと思ったら、 ちゃんとサイドメニューも少し付いてきた。ほっ。カレーにはきちんとココナツミルクが効いており、タケノコとにんじんも入っている。 パンはチーズが少し表面に溶けているふわパン。サラダ&カレーパスタ、スモークサーモン、フルーツ。

映画は「恋愛適齢期」くらいしか覚えていない。 映画は2本目からはどうしようもなく退屈で見るのはやめてしまった。連れがいるのとそうでないのとではやはり気のまぎれ方が違う。 しかし、やはり関心は食にばかり向いてしまう。おやつはくるみと人参の入ったジンジャーケーキ。 甘すぎず美味しいが、次の食事までの時間が空き、ひどく空腹モードだ。 本当に、飛行機で眠れない者にとってはこの数時間は拷問の一言…。




朝食は「アジア風焼き麺」とあるのでパッタイとか中華焼きそばかと思いきや、 本気で「焼そば」だった。紅ショーガが妙に美味しかったりする…。しかしこれにフルーツとヨーグルトクリームの乗ったデニッシュが合わさると、 そのセンスは学校給食を思い出されるわ。



JFK空港到着、マンハッタンへ


ようやくランディング!

NYCに着いたのだ。実感はイマイチないが、入国審査のゲートのアートがそれっぽさを高めてくれる。




スムーズに事が運び、イエローキャブをキャッチする。マンハッタンまで一律35$。これに有料道路4$+チップで45$といったところ。 NYCまでの街並は田舎そのもので、こういう風景はNYCに限らず、日本でもフランスでもアジアのどこかの国でも同じ風景だ。 そしてどんどん都会化してくるのを実感するのも楽しい。


近付いてくる摩天楼は、意外に「小さい」と思った。特に、エンパイアステートビルはもっともっとそびえていると思った。 それが「全ての建物が高いがゆえ」の錯覚だということに後々気が付くのだが…第一印象はそうだったのだ。

街は意外に古めかしさを感じるところもあり、道のアップダウン(凸凹)が雑然としている。 NYCに限らず、私はどんな街に対しても、第一印象は鈍いのだ。



ホテルはPENN STATIONの上にあるホテルで、MADISON SQUARE GARDENが向いにある。 値段からも予想はしていたが、1000以上も客室のある大衆的なホテルだ。 しかし、私達の部屋は広く、キングサイズのベッド2つに、担架のような簡易ベッドが1つ。 これを3人でローテーションすることにした。


街に出よう! スタバでまずはcoffeeを


眠さでふらふらだったが、ホテルに着いたのが16時半ころだったのでいざ街探索に出発! ホテルを出て、そう遠くはないPick A Bagelを目指すことにした。

 


噂以上にスターバックスの遭遇率が高い。日本でも最近じゃ飽和状態だが、 こちらのスタバ率は、ドトールやスタバ他、日本の全てのコーヒーショップを足しあげたくらいに高いだろう。

ミルクが入っているのは当たり前だから、ブラックとあえて言わなくてはカフェオレが来てしまう。 こちらでは、ミルクは3種類、MILKとHALF&HALFとSKIM MILK。 最初、必死に「ローファット、ローファット!」と主張しても全然通じなかった。しかし、NYCでは一日2回はスタバ利用していた私。 どんなに店の数が多くなっても、見かけたらつい入ってしまいたくなる求心力がある店であることには変わらないのだ。

  


街を歩く。高層ビルの高さはハンパじゃない!  上ばかりを見上げて歩いてしまう。人の波に飲まれながら、通りすがる店をひとつひとつ覗く。


 


変わったデザインが目につき、見るもの全てが興味深く、まっすぐに歩けない。 がんがん人にぶつかりながら、マンハッタンの洗礼を受ける…。 まるで田舎から出たての小娘になったような気持ちだ。




Pick A Bagelで初べーグル


 


目当てのPick A Bagelは7th Ave,57th stにある。どこぞのロックカフェのような字体のロゴ。

(*ここはチェーン店で市内に数多くあるが、古めかしい店鋪も発見した)

べーグル以外も充実していて、挟みもの、デリ、スープなど、ショーケースの中はテンコ盛り。 肝心のべーグルはどんなフレーバーがあるのかは、よくわからない。 なので、挟みたいものを先に決め、それからフレーバーを決めることにした。 NYCべーグルと言えば、クリームチーズはもちろんだが、チキンサラダに興味があった。 まずはこれに、セサミべーグルをトーストしてもらい初トライ。





TAX別で4.85$。ここのべーグルはかなり小さいみたいで、直径はさほどでもないのに、すごく重たい。 ごろんごろんとチキンが入っていて、セロリがすごく効いている。昔セロリが大の苦手だった私ならば食べられない味だ。 (今は好き嫌いは皆無だが…) これでLow-Fatというからある意味すごい。 これでも相当なマヨ度だと思うのだが…。確かにくどくはなく、さっぱりとしている。 しかし、肝心のべーグルが、トーストのせいでカリッとしてしまったために味がよくわからない。 マヨネーズの味にもかき消されて、最後の最後の切れ端でようやく「べーグルの甘み」をキャッチできた。 シェアしたので1/2のボリュームはたいしたことがなかった。しかし…べーグルの味を把握する前に「あ、もうない?!」みたいな。

正直な話、NYCべーグルの初洗礼、というわけにはいかなかったようだ。



カーネギーデリカテッセンでアメリカサイズ初洗礼




夕食はどこにしようかということになり、近くのMANGIAを覗いてみることにした。 評判のデリカテッセンで、色とりどりのサンドイッチ類が美しくディスプレイされている。 ライ麦パンのスライスに、何本もアスパラを挟んだものや、パプリカなどの彩りのよい野菜を挟んだチャバッタなど。 しかし、店の奥のデロリとしたアジアンテイストなデリにはイマイチ惹かれず。 (*その後、この手のデロリとしたデリも、見なれてくると美味しそうに見えてくるから不思議だ) 「他を見てから決めようか」ということに。まぁ、こういうセリフが出てくる時はたいてい、戻ってくることはないのがお約束だが(笑)。 私は滞在中チャンスがあれば再訪したいとは思う。

 

 

私達が結局夕食に決めたのは、どんなガイドブックにも登場する、超王道的な店、 カーネギーデリカテッセン。店先に並んでいたチーズケーキ類に目が引き付けられたことと、 やはり慣れぬ土地での最初の食事は、観光客慣れしている店が楽なのである。 壁には有名人の写真がびっしり埋められ、名物のチーズケーキを抱えたおじさんのポートレートもある。 日本で言ったら、どんな店にあたるだろう。私はいつもこういう時に考える。 札幌で言ったらラーメンの「味の時計台」とかかなぁ…写真やら色紙やら貼ってあるものな(笑)。


 


オーダーしたのは名物のパストラミビーフのサンドイッチ。これにレタスとトマトをオプションで追加。 さらに、チキンサラダ+トマト+レタス+ゆで卵のサンドイッチ、DOMESTIC BEER(バドワイザーだった)をプラス。 でかいピクルスがお通しのようなものだった。

周りのテーブルを見ると、どの料理もすんごいボリューム!! もちろん、うちのパストラミもとんでもないことになっていた。 「美味しそう」という言葉は浮かばず、まずは「すっごい」としか言葉が出ない。 突破口が見つからないまましばしボー然…。しかし、肉は肉、野菜は野菜、というようにほじくり返して口にしていった。 パストラミは、赤々としている割には非常に脂が濃厚。1枚目くらいは美味しいのだが、3枚くらい食べた時点で脂酔いを起こしてギブアップ。 マスタードをつけると幾分引き締まって食べやすくなる(片言の日本語を話していたウエイターの兄ちゃんはこれを指して「ワサビ」と言っていた。 誰か彼の日本語を訂正してあげてくれ)。 隣のテーブルの巨漢男性3人組は、レタスとトマトなしの、ベーシックなパストラミサンドを 3人分それぞれオーダーしていた。我々は「あれを一人でひとつ食べるのか? 食べられんのかー?! さすがアメリカ人だー」と 興味深く観察していたが、意外や意外、1/2はラップペーパーで包んでテイクアウトしたようだ。 やはり男の人でもあれはキツかろうなぁ。

初っぱなからアメリカンサイズの強烈さを味わった…。ゲフ。いや、アメリカの洗礼を受けられて私は満足である。



寄り道しながらホテルへ


帰り道、スーパーなどを覗いてみる。やはり旅先で一番面白いのは土産屋なんかではなく、 現地のスーパーマーケットだ。結局最後の土産もスーパーであれこれ買い込むのがオチだろうな。


 

 

日本では目にしないような数々のカット野菜のパック、チルドデザート。





やはり目が行くのはパン売り場。べーグルが袋売りにされている。 結局スーパーの袋パンのべーグルは今回、食べる機会はないのだろうが、 日本のべーグルよりは美味しかったりするのだろうか? すごく興味があるが、実際にここに住んでみたりしない限り、チャンスは回ってこないだろうな…。 めちゃくちゃ美味しいべーグルを食べに私はNYCまで来たのだから!


 


途中、吉野屋を発見。おぉ、牛丼がこちらでは大腕をふっている(?)。 チキンとビーフとグリーンジャイアント的温野菜を一緒に盛り合わせちゃうところが面白い。 そう言えば、こっちって豚はあまり登場頻度が少ないのだろうかな?


さらに、ネット屋を発見。 2人とはここで別れて私一人で入店した。800台のPCが並ぶと言う、まるで予備校の自習室のようなところだった。 ここは券売機でチケットを購入し、そこにかかれているCREDITを入力してログインする。 しかし、やり方が全然わからなかったので10分位右往左往してしまった。 結局メールチェックと、BBSチェックをするだけ、3分で退店。 慣れない外国でも届く、BBSへの書き込みがありがたかった。


店を出ると、寒さが身に染みる。バカな私は、今回上着を持ってこなかった。 いつも何か肝心なものを忘れてきてしまう…。小走りでホテルへと戻った。

NYC 2004 TOPNEXT DAY