81.07年2月風邪っぴき大阪京都2days





つい2週間前の大阪編はこちら



07年2月中旬の週末。

今回の来阪目的は、いつも東京でつるんでいるパン友2人を

大阪アッシュクレ(=アッシュ&シュクレ)に連れて行くという

(傍から見ればたぶん毎回代わり映えしないように思えようが)

私にとっては変な使命感を持った今回の関西ステイ。

3人はそれぞれの用事もあるので現地集合、現地解散。

現地と言うのはとりもなおさずパン屋なわけだ。


ところが私は数日前から風邪をひき始め

旅立つ金曜日の夜には熱が出て来たというありさま。

会社を早退したというのに、夜行バスで大阪へ行くと言うのか?


咳がひどくてバスの中ではマスク+アイマスク。

昼間に家で寝ていたせいで全然眠くならないし(笑)

夜中は咳が苦しくてこのまんま死んじゃうんじゃないかと思った

でもまぁちゃんと大阪つけたのでよしとする?


…もう、いつだって精一杯生きてます、私。げほげほ。







7時頃に到着し、いつもの玉造の銭湯で身支度。

(風邪をひいているので髪は洗ってませんよ、いくら私でも(笑))


今日のお昼はアッシュに、明日の朝はシュクレの予定だった。

ところが夜中に入ったタレコミ(笑)によると

シュクレのバレンタイン限定アイテムが

どうやら14日を待たずに売り切れてしまいそうなのだとか。


そこで、明日を待たずして今日も朝はシュクレへ行くことに。。。

うーん、ひと月に何回行けば気が済むのか(笑)。





風邪をひくとどうも食欲が異常に湧く私なのである。

玉造と言えば老舗の域に入るであろうパン屋、レオナイス。

リニューアルして黄色のファサードになっていた。

小ぶりなミルククリームパンとくるみアーモンドパンを

ぽいぽいっと口に放り込んで目指すは岸辺。。。

マスクをしてげほげほだけど、足はどうにかしっかり地を踏み締めて。。。






サン・ヴァレンタン・ドゥ・シュクレクール'07






今年はバレンタイン限定アイテムがなんと5種類も!!

(去年の同時期はちょうどこんな感じ


絶対欲しかったのがシュクレ初のコンフィチュール、

バナーヌ・フランボワーズ・エ・ショコラ。


…というのが意外だけど(自家製コンフィチュールを使ったヴィエノワズリーはよく食べていたから?)

カカオマスベースに、バナナとフランボワーズ、そして黒胡椒でぴりりと引き締め。

チョコレートにフランボワーズの甘酸っぱさのバランスが絶妙で、

バナナは風味としてよりも、まろやかな甘みづけ役として貢献。

す、すんごい旨い!

これ、どんなパンもまけるよ?

何に塗ればいいわけ? そのまま食えと?(笑)

どんなチョコよりもこのコンフィチュールの方がすごい贈り物だと思う。


このコンフィチュールの値段を見て、思った以上に安かったのに驚いた。

そして食べてもっと驚いた(笑)これを400円台で出しちゃいかんよ! と(笑)。

聞けばやっぱり原価率ほぼ100%に近いらしい。あーあ〜(笑)。


ケーク・オ・ショコラもすごかった。。。

カカオ風味(しかも粉の存在を消すぐらいにたっぷり濃すぎ!)の生地に

イチジク+オレンジの爽やか系、そして甘さだけじゃ絶対終わらないのがシュクレ、

グリエカカオの苦味が縁どる…というか。

これは温めて少しとろっとさせて頂くのがとても美味しかった!





バレンタインその3!

パン・デピス・デュ・ショコラティエ・ドゥ・ラ・メゾン・ヴァローナ(だから長いっつの!(笑))

香辛料の効いたパンデピス、その中に

プラム・イチジク・洋梨・アプリコット・アーモンド・くるみ…ぜいぜい…。

…だから入れまくりだっつの!(笑)


ヴァローナのチョコをこれだけ入れちゃうというのもすごいが

フルーツがそのチョコに負けずにきちんと存在感を出しているところがスゴイと思った。

これ、ほんの少し表面をカリッとさせる感じで温めると美味。


…てかねぇ…。

男性がここまで美味しいチョコ菓子を作ってしまったら

女性が立つ瀬ないじゃないか、と、変な感心の仕方をしてしまったのだ(笑)。

(じゃあ世の中のパティシエやチョコ職人はどうなんだという話もあるが、それは別問題)





まだまだ続くバレンタイン特集(笑)、

その4は、プティパンクール・ショコラブラン・オ・フレーズ。

プティパンクールのアレンジバージョンは何回か食べている(気がする)が

これはホワイトチョコとイチゴ、そしてレモン。

そう、ミルキィなホワイトチョコのまろやかさとイチゴの甘酸っぱい香りは

まさに初恋の味、バレンタイン味(笑)。


ドライイチゴがどこか駄菓子的懐かしさがあるから

ついついつまんでしまってまさか半分食べ切ってしまった。

プティといいながら結構大きいのに!





そして、前回めちゃくちゃ美味しくてはまってしまったのが「本日のパン」、

またの名を「名無しのごんべパン」。

名前が決まらないまま4ヶ月経過しているというパンであるが(笑)

誰か名前考えてあげないといけません(笑)。


このパンを説明するとしたら、シュクレらしくそのまんま、

パン・コンプレ・ショコラブラン・ポム・マロン・エ・"ミカン"・ドゥ・ワカヤマ……

(ただの羅列、、、)


リンゴと栗が共演しているだけでもすごいのに、

まるで脇役とイワンばかりにホワイトチョコとみかんピールが甘みの輪郭を作ってる。

ありえないって。普通この2つだけでも主役になるのに?

そういうことを平気でやっちゃうのがシュクレの変態なところ(褒め言葉)。





長々と待っていたのは、、、

そう、このキッシュを連れに食べさせなくてはならなかったから!

もうすでに悶絶疲れしているお連れさんにとどめをさすのはこれ、

セップ茸とゴルゴンゾーラのキッシュ!!!





うまーーーいよぉぉ。。。

もう、これは毎回悶絶しているので今回は端折りますが(笑)、

お連れさんも初シュクレに圧倒されていたようで!





ぎゃ!

まだバレンタインあったか(笑)、

その5、リュスティック・ショコラ・オ・バジリック。

前から何度か柑橘系+バジルのリュスティックは登場していて(この時とかこの時

その度にふぎゃふぎゃいわされて来たが

今度のは、またもチョコベースの生地に、オレンジピール、さらに…バジル。

バジルのツンと抜けるような爽やかな甘い苦味(というか?)のせいもあるけど

チョコレート自体がどことなく爽やかで、決して重たくない。


やっぱり今日もふぎゃふぎゃいわされてしまった。

…てか、明日もまた???(笑)



そうそう、不思議なのだが、あれだけげほげほしていたくせに

食べているときだけは不思議と咳が止まっているのである。

そして店を出たとたんに咳き込む(笑)

なんて…よくできたカラダなのかしら?!(笑)






アッシュに異変あり!



そして、戻ってくるはもちろん、

本町オフィス街…。


実は、今回は珍しくちゃんとパンを予約しておいた。

というのも、この日の前日に、地元ローカル情報番組で

アッシュの紹介がされたそうなのである!

以前、同じ番組でシュクレのクロワッサンが紹介された後は、

お客が殺到して大変なクロワッサン・パニックに陥ったという(笑)、

いわくつきの番組である(?!)。


翌日は土曜日、紹介されるパンは名物セーグルフリュイセックだそうで

パンはすぐ売り切れちゃうだろうなと予想された。

そこで私たちはしっかりちゃんと事前取置きしておいたのだが






ぎゃーー!

なんなんすか、この行列わ!

前代未聞、なんと開店早々から大行列が!!!

同じエリア内の某店ならまだしも、

こんな風景、hらしくない!(笑)


普段パンなんて全然興味無さそうなおっちゃんまでもが

「フルーツパンの店ってここ?」と合い言葉のように

列に並んでくると言う、、、とてもじゃないがこの行列にはかなわず

隣のマルシェで、パン抜きで先に飲み始めていたという(笑)





結局2時にはパンは売り切れ!

ふはぁ、、、テレビってすごいのね。。。

東京で言うとブランチで紹介されたようなもん?

北海道ならどさんこWイド?


落ち着いた頃に取置きパンをピックアップしに行くと、

テレビ組のマダムが「あら、そのパンは?」と狙っている模様(笑)。

ひーー、これは勘弁してくださいぃぃ。

私は「すみません、私、このために東京から来た者ですっ、

すみませんがお近くにお住まいなら今日のところは私に譲ってください(笑)

でも絶対美味しいからまた来てくださいねーー!! 絶対ですヨ」

フルーツパン…もといフリュイがいかに美味しいかと熱く語った挙げ句

ちゃっかりキープする私である(笑)。オバチャン、ごめんね!





それでもなんとかありつけたパンたち。

これは新作のなんとかの森のささやき

あぁぁ、プライスカード見ないままだから名前がわかりません!!(笑)

栗やピスタチオなどがぎっしり入ったバトン。

種子系特有のほこほこした甘みがまるで私をリスにしてしまうような(笑)





定番ものもいくつかキープしていたのだけど

番組でも紹介されてしまったマンゴーフロマージュ'07。


07…?!

そうだった、前回食べたのは06年バージョンだった!

てことは…これはいったい何度目のバージョンアップだというのか、

ますますマンゴー度がアップしてしまい、

マンゴーそのものを食べているのと何のそん色もないほどに

なってしまったという(笑)。

ほんと、、、パンでこのマンゴークサさ、、、あり得ないですっ!!!


もひとつ、これも大好きな定番、セーグルフリュイトロピックも

さらに一層パワーアップしていた、、、

「さらにフルーティーになったんですよぉ」

なーんてさらっとマダムは言いますけども。

さらに、なんてもんじゃないですっ!

全く「隙」を感じさせなくなってしまってる!(笑) ますますバナナ度アップ??

あれで完璧と思っていたのに、こうもあっさりバージョンアップされちゃうと

人間の味覚って、、、てっぺんはないなぁ〜と思う。

そしてシェフの底力もまだまだ全然わかってない私たちである(笑)。ひぃぃー。




そしてこれはなんと!!!

ほんとはリンゴと栗のパンを出す予定だったらしいのだが

リンゴがなくなったせいで急遽「栗」だけの、

かの伝説のパン(いや、マジ(笑))セーグルマロンが復活!!!

アッシュの「惜しみなく、さりげなく、やりすぎ(笑)」を象徴するパンのひとつ、

セーグルマロン。また会えるなんてほんっとにラッキーだったと思う(泣)





いつものパン、

ラ・トゥルトォ・ドゥ・ミワ(なんつー名前、、、)

今日もねっちりねちねちべたべた

セーグルよりもライ麦のクセはマイルドだけど

クラストの香ばしさ甘さは遥かに勝っている。

セーグルとトゥルトと、どちらかを選べと言われたらほんとに苦しいと思う。

これは受注生産ですので御所望の時は御予約を。。。





昨年のバレンタインにも登場したセーグルカカオ。

パン、というか限り無くチョコ。チョコ以上にチョコなパン。

見えているツブツブはイチジクの種、しかもスパイスの香味たっぷり。

(一応ハート形である(笑))


今回パンの画像は控えめだけど

パンの代わりにものすごい貴重なもの(行列)を目にしたので

なんだかそれだけでも満腹状態だった。


フリュイセックがテレビに出たために、

その準備でドライフルーツを一晩かかってカット(しかも全部手作業!)、

しかしものの40分で200個売り切れちゃったと言うからおつかれさますぎる。

(トレーにあの重たいフリュイをごんごん山積みにして買ったオバハンもいた(汗))


でもこんなに人気出ちゃっても、遠くに行った感が全然なく

むしろ「ありえねー(笑)」とか言って愉快に思ってしまうのはひどいかな?(笑)

冷静に考えればとてもありえることなんだけど(笑)つい、その。あの。)

とりあえず今回の大阪本町珍事でした(笑)

だーかーら、珍事って…(笑))





その後、大阪某所にて、その例の番組の録画「上映会」を行うことになった(笑)

テレビの前に皆でおすわりして、やんややんやと大騒ぎ。

延々5分以上、たっぷりとフリュイセックの作り方と魅力を紹介していた。

…こりゃ、みんな食べたくなるってばーーーっ。

シェフもマダムも、パンも。

いい顔して写ってました。永久保存版♪





夜はそのままお好み焼きパーティー。

前菜には鶴橋で調達して来てくれた韓国惣菜(キムチやら豚足やら)をむさぼり

そしてホットプレートでお好み焼きジュワー!!


私の中でこれまでに一番美味しいと思っているお好み焼きの類いは

やまもとのネギ焼きなのだが(詳細はこちらこちら

あれに匹敵する…!!!

モダン焼きも焼そばもふるまってくれたが

ありえないほどにめちゃくちゃ食べた。

ものすごい美味しかった。





大阪の人って、自宅でこんなすごいお好み焼き食えるの?!

てか、絶対ここんちだけだよーーー!!!

ここんちの子になるぅーーっ(私の口癖)





締めはアッシュのケーク・オ・フィグ。

そう言えば、私が初めてアッシュのものを口にしたのは04年10月。

大阪のパン友が土産にくれたこのケーキだった。

柑橘の香りが生地からもフィグからもぼわっと香る絶品。


あの頃から、今日まで、この店とのページは何度めくられたことだろう。

今日もまた、新しい1ページが…。



*余談*


この日はお好み焼きホスト宅に宿泊させてもらったのだが

近くに渋い銭湯があるのでいってみた(風邪っぴきのくせにバカ)。

大阪の銭湯も結構あちこちいっている私である。

こうなってくるとすでにコレクター気分。ここも典型的な昔ながらの古い大阪下町の銭湯。


ドライヤーがなかった。

むむ、まずいぞ。髪が長いし風邪ッぴきな私にはドライヤーがないのは致命的!

…と、昔ながらの美容室によくある、イスにでかいヘルメットのついたような

頭をすっぽりかぶせる機械が目に入った。こ、これってドライヤーなの?


試しにイスに座り、頭をヘルメットの中にくぐらせ、20円投入。

その瞬間、ものすごい号風がゴォォォォーーーと吹き荒れる! ヘルメットの中で竜巻きが! ひぃぃーー!

手を使わずして、勝手にドライヤーしてくれる、全自動ヘア乾燥機だったのか!!

これ、産まれて初めて使ったけれど最強に面白、こんなラクチンなものが昔からあったのか〜! 面白い!

…と、一人きゃあきゃあ感心していたのだが…その仕上がりは…まるでたてがみ、ライオンヘア−のようだった(笑)

その後のケアに余計時間がかかったという(笑)。






シュクレの風邪っぴきパン





翌朝。昨日に引き続きまたシュクレ。

昨日に増して咳がひどいのでまたマスクの怪しい風貌で乱入。

…また来たの!(笑)





フォトジェニック

なぜに君はそんなに美しい…。





初めて食べるのは「パンペルデュ」。

俗にフレンチトースト。

直訳すると「失われたパン」ってことで余り物の再生パンって意味合いなんだけど

…どこの世の中にこんなに手の込んだパンペルデュがあるというのか!(笑)


ブリオッシュに、餡とサワークリームがサンド、

表面にはダマンドを搾り抹茶をふりかけている。

さっくりとした歯ごたえの生地を嚼むと餡に遭遇するが


んん?! なんかこの餡、塩っぱい?! 塩っぱ甘い?!

よくよく見ると、つぶつぶの岩塩が入っているではないか!

確かにかなり塩っぱいけれど、それによって甘さの輪郭が描かれているというか

すごいわ、、、普通、描けないと思う。岩塩までは行きつかないと思うのに!

しかもお値段これで100円台。

値段だけが「パンペルデュ」だったというありえなさ(笑)





このプラリネパリは、この先もずーっと作り続けるという

シュクレの「永遠の定番」。

うちの(?)かわいいチビすけお気に入り。

わん、お姉さんにもくれるのね?

…もっとちょうだい???(笑)





「風邪っぴきさんにはこれ。」

という、恐ろしくタイミングのいいパンが焼き上がった。

なんと、ローズマリーに、はちみつに、金柑に、松の実に?!

風邪薬をパンにするとこうなるのか?!(違)





いやぁぁぁぁ…!

熱々のこの金柑パン、めちゃくちゃ美味しい…!

熱々の生地と松の実ってすごい相性だと思う。熱々も味の内?


いつも思うが、シュクレのパンって味がとても三次元的で、

美味しさのベクトルが他の店よりももう一次元あるように思う。

たぶん、このパンに関してはローズマリーとはちみつのバランスが

そう感じさせている気がする


不思議と、パンを食べているときだけは咳が止まる現金な私だけど

このパンで風邪が治ったら本望だなぁ〜






ノーパン京都〜喫茶と風呂とラーメンと〜




タイトル間違えたかな?(笑)

いうならパンレスか(笑)


引き続き、東京からのパン友と2人で向かったのは京都。

我々は本来パン好きなのだからパン屋に行くのが定石と思うのだが


連れは「アッシュクレの感動を薄めたくない」という理由で

私は「どうせちょくちょく来ているし(嫌みか)」という理由で

二人が目指したのは、一軒のラーメン屋さんだった。

(二人ともめちゃくちゃラーメン好き)


四条河原町に着いたのはお昼頃。

連れが京都に来る度に必ず寄るという吹き寄せ(煎餅)のお店を目指し

祇園を歩いていた。祇園といえば

私が6年くらい前に、忘れられない「葛きり」の店があった。

おそらく、初めてちゃんとした「葛きり」を食べた店だ。





ああ、ここだ!

ここの葛きりを食べたら、きっと葛きりの概念が変わるはず、

そう口説いて6年ぶりの入店…





近代的な清潔感があるが、老舗のしっとりとした落ち着きも兼ね備えた

サロン(という言葉が似合うような)。

光のさし具合も、客席の間隔も、すべてがゆったり優雅な仕様。

注文するのは、もちろん葛きり。折り箱の下段には蜜(白/黒)が、

上段には素麺のように氷と水の中に泳ぐ、ふぞろいの太さの葛きり。





そう、この葛きりは

きれいな水でなければ絶対にこの澄んだ清涼感のある味は出せないであろう、

実にきよらかな味わいで…白蜜ならさっぱりと、黒蜜ならコクを。


この葛きりを初めて食べた時、

「世の中にはまだまだ知らない食べ物がたくさんある」と

目からウロコが落ちるような思いをした。

久々に食べてもやはり新たな感動が…。ほぅ…。





私たちの「今回のメイン」はラーメン。

銀閣の近くにあるそのラーメン屋を目指し、適当にバスに乗ることにした。

しかし、思いきり適当すぎて、すぐにバスを降りる羽目になるのだが(笑)、

降りたのは「荒神口」。

そう、たまたまだけど(いや、半分狙いすまして?)ボランテのすぐ側である。





寄らないはずがないでしょう、買わないはずもないでしょう(笑)。

久々に遭遇できた「ライ麦パン」。

やっぱりものすごく美味しいーー! このエグいまでのライ麦のコク。

相変わらず大好きなライ麦パンのままだった。

(といいつつ画像がない。だからノーパン京都(笑))





そのラーメン屋さんは銀閣の方にある。

今日のメインはラーメンなのである!

hohoemiや柳月堂なども微笑みながらパスして(笑)

とりあえず出町柳まで歩き、歩き歩き…とにかく歩いた。

乗るタイミングを逃した、とでも言おうか





「おぉ、大文字焼きダ!」

そういや今回の京都で見た観光ものって、これだけかも(笑)





そのラーメン屋さんは

私はその名前をずいぶん前から知っていた。


いわゆるブログとか存在しない時代、

当時、好きなラーメン専門のサイトがあった。

「日本一のラーメン」を求めて全国を食べ歩くという個人サイトだったのだが

いわゆるお店の羅列や単なるお店評価をするサイトではなかった。


1ページ1ページに、そのラーメン屋に辿り着くまでのドラマ、

実際に食べ、食べ切るその瞬間までのロマンを

テンポよい言葉運びと画像でドラマティックに描いていた。

そう、まるでそれは、うちのパンESSAYのラーメン版みたいな感じで(笑)

ラーメンは畑違いとはいえ、私もその世界に魅了された。


ある時突然そのサイトはクローズされてしまい、

ものすごく寂しい思いをした覚えがある。

その人がずーっと「自分の中の日本一のラーメン」としていたのが、

京都の「東龍」という店だったのだ。

その一杯を超えるようなラーメンを求めて各地を歩き回れど、

やはり東龍を超える店は現れない

その後、彼がどんなラーメン人生を歩んでいるのかは、私にはわからない


その店にいつか行きたい、いつか行きたいと思いながらも

パン屋に直行、それどころではなかったパンキチmi_wa。


…と、前置きは長くなったが(笑)

京都に向かう途中、ラーメンヲタの知人に京都のオススメを聞くと

やはりこの店の名前を上げたのだ。

きゅぴーん! …これは運命ね?!

この店に行く運命だったのね?!



思ったよりモダンな印象、おしゃれな中華食堂という感じの店構え。

行列ができ、常に人で賑わっている。

昼の営業時間は14時まで。我々はぎりぎりセーフだった。

私たちは取りあえず、海老餃子を頼んだ。

海老がそんなにたくさん入っているわけではないのに、

味がとても美味しい。野菜たっぷり。


我々が頼んだ「京野菜たっぷり東龍」という麺は





ふぉっ!!

これほどまでに野菜の入ったラーメンは見たことがない!

キャベツに京人参、ネギ、ニラ、きのこ、焼豚…これでもかと言うくらいに

野菜がたっぷり!!!

これに、カタマリのニンニクをセルフで握りつぶしてトッピング、

さらにニラキムチも大量にトッピング!





いやーーー!!!

なんなのーーー?!

このスープは!!! このコクは?! このまろやかさは?!

連れと、ほぼ同時に発狂。いや、ほんとに狂いそうなくらいに美味しい!!!

豚コツと鶏ガラのブレンド、さらにじっくり煮込んだ野菜の旨味まで。

甘さ。辛さ。まろやかさ。塩加減。

大量に入れたニンニクなどのあらゆる香味の効果も手伝って、

味覚の行きつくもっとも美味しいレベルにすべて到達しているかのような


こんな旨いラーメンがあるなんて〜!!

二人でほんとに泣きそうになりながら食べた。いやー食べた!

このために今回、我々は京都に来たんですね?!(笑)


気になるのはやはり例のサイトの管理人である

彼は今、どこでどんなラーメンを食べているのだろうか…。

お礼が言いたくてたまらない(笑)。






全てをやり遂げた(食べてるだけじゃん、、、)我々は、

あてもなくふらふら付近を歩き出した。





ラーメン屋のすぐ側にあった、「崖」で覆われた一風変わった本屋さん。

サブカルに強い連れが反応を示す。「ここ、来てみたかったんだ!」


テーマは「ロック」。

ここも相当アクの強いスポットで、

確かに何時間いても過ごせそうだ。。。

おバカな酔っ払い漫画を購入した。帰りの飛行機で笑うのだ。





またラーメン屋の付近をアテもなく歩いているところに、

私たちが反応したのはここだった。

な、なんと渋い銭湯なんだ。。。

まるで古い大学の研究所のような、、、

これが銭湯?! ここ、入ってみたくない?!

営業時間をみると17時からだそうだ。

おお、マジで入るか! 瞬間同意。

この無計画なところが超オモシロである。たまんないなー

それまで時間を潰して戻って来よう!




*銭湯までの時間潰しプランその1*





ラーメン屋から少し歩いたところにある、

人気パティスリー、equibalance。友達に薦められた店である。

ケーキを買ったはいいが、食べるところがない。イートインできない。

うーん、どこか持ち込める場所はないか




*銭湯までの時間潰しプランその2*





ケーキを持ったまま、ふらふらと辿り着いたのは京大の前にある某パン屋さんの喫茶室。

かつて一度来訪したときには、天気のいい日の朝だった。

喫茶室に入り込む光のさし方に、「雰囲気いいな」と思った記憶がある。

(*店内撮影禁止)


…持ち込めるとは到底思えないのだが(笑)

やはり休日の観光客で混雑した店内では到底無理くさく、…あやうしケーキ!!

(ていうか、大人の女性としての品性を、、、)

取りあえずトイレ休憩という方向性で。これも無計画?!




*銭湯までの時間潰しプランその3*




そして、結局彷徨いこんだのは京大のキャンパスだった(笑)。

ようやくここでケーキを食べられるのだっ。





店名と同じ名前を付けられたエキュバランスは、

洋酒がほんのり香り、中にココアスポンジとクランチの入った、

ケーキと言うよりは生チョコ近い。

美味しい〜。が、コーヒー欲しいっ。

今喫茶店にいたばかりなのに〜順序が違う(笑)。

大学のキャンパスだもん、コーヒーの自販機でもありそうだけど、なーい。

なぜなら今日は日曜日。そもそも我々はケーキを食べる不審者である。。。贅沢言うな(笑)




*銭湯までの時間潰しプランその4*





いよいよカラダが冷えて寒くなって来た。

銭湯オープンの17時までもう少し! 本気で暖を取りましょうと、

またまた喫茶店へ…。

銭湯からほど近い、太陽カフェ。

白く塗られた木壁が可愛い、低いパーテーションがちょっと個室的なカフェ。

「石油ストーブ」の暖かさがホントに有り難いっ。





空が紺色になりはじめる17時。

ようやく銭湯に入れる〜。

先ほどはかかっていなかったのれん、「ふろや」の文字がまたいい!





あちこちの古い銭湯は行ったが、ここまで古いものを

現役でつかっている銭湯は初めてだった! 渋い! 渋いを通り越して深い!!!

プラスチックや鉄といった近代的な(?)素材が他の銭湯よりも格段に少ない。

ほとんどが木製なのである。


あまりに歴史的価値のありそうな銭湯だったので、

ついつい番頭のおじいちゃんに写真を撮らせてもらったのだ(笑)。

これは…また、ラーメン屋とセットだな。。。



銭湯からあがり、私たちは全く同じことを思っていた。

「夕食も、ラーメン…も一回食べてかない??」


しかし飛行機の時間が迫っていたのだ。

よりによってなぜ「神戸空港」なのだ、今日に限って(笑)。

やばいやばい! ほんっとに間に合わないぞ、このままじゃ?!

乗り換えの全てを全力疾走するという、ホントのぎりぎりっぷり!

ひぃーー。

…まぁそれも無計画旅の面白いところであり、恐いところであり。




いつもと同じように見えて、

今回も全然いつもと違う、関西2days。


そういや、風邪は?

2日の滞在で3軒も銭湯行くような無茶をしたというのに?

そう、風邪は、ラーメン効果か、とりあえず治ったように見えた。


…翌々日の送別会で朝まで飲むという

暴挙さえ働かなければ(笑) チャンチャン

2007.2.10〜11