78.「2007年食べ始めパン@北海道」と陸路帰京篇




前哨戦?

2006年食べ納めパンをめぐる旅はこちらから。



引き続き、新年一発目のライトな旅の模様を…。




お正月を日本海沿いの父方の実家で過ごし、

一泊だけではあるが、「私の実家」である札幌に車で向かう。

札幌までの道のりは約5時間。

雪の季節なので父が全部運転するのだが、今年は暖冬につき、

なんと道中、雪が積もっていなかったのである。


おおお、私に運転させて?!

そして、ついでに寄り道させてください(笑)。


…というわけで、天候がよかったおかげもあって、

2005年のお正月

2005年の春

過去に2回来ている洞爺のウィンザーに立ち寄った。


私の2007年、初パンである。

(お正月は例のごとく、モチ・ソバ・コメづくしにつき小麦欠乏中)





平地は雪がなかったのだがやはりここ、ウィンザーホテルは

山のてっぺんにあるだけあって…当然雪深くなり

今年の11月以来、人生2度目の雪道運転の私にはいっぱいいっぱいだった(笑)。

しかし、前回と違って今日は横に「教官(父)」が乗っているせいもあり

余計に緊張感も増す訳で(笑)





実は前回来た時からシェフが変わってしまったそう。

かつて某パン屋で御挨拶させていただいたシェフは今はここにいないのだそう…。

ハード系や(特に)クロワッサンは残念な感じだったが

なにはなくとも今年の食べ始めパン。

車の中で食べることにします。

父ちゃん、帰りは運転替わってくださいましね!





オリーブのフォカッチャには

オレガノがたっぷり。これはなかなかのヒット。





当たりだったのは洋梨のタルト!

とてもトラディショナルな土台で、

パリの老舗の素朴なタルト・オ・ポンムの生地を思い出させてくれる。

しゃくしゃくした洋梨がひんやりと冷たい。

他にもあれこれ買ったけれどこれはまるまるひとつ食べ切った。


洞爺の隣の真狩村を経由した。

少々遠回りになるが、羊蹄山が目の前に立ちはだかるように悠々と構え

いいドライブコースだ。お目当てのパン屋さんはこの時期はお休みではあるけれど








札幌に入った。

父に頼み、もう一軒寄ってもらったのは

夏の帰省時にものすごく気に入ってしまった、平岸のパン屋さん。

インテリアショップ「マデュース」の中に併設されているベーカリーなので

お正月もオープンしているというありがた〜い話。





今金の男爵いもを使った「ライ・今金」。

今金…って言っても誰もわからないかもしれないけど、

私はお正月、この今金の隣町で毎年年越しをしているんですよ。


むっちりもちもちとした食感はきっと、

じゃがいも由来だけでなく、

その小ささ由来だけでもなく

バリバリッと表皮はハードなのに、中はむっちりと歯の咀嚼を押し返すような弾力。

このメリハリっぷりがほんとに好きだ。

本当に「腕」のある職人さんだなぁと思わされる。





ルイボスティーで仕込み、フルーツやナッツをふんだんに練り込んだ

「ルイボスさんとフルーツたち」。

ルイボスティーのほんのりとした苦味がフルーツとナッツ、そして生地を

うまくつなぎ合わせる「渡し役」になっているみたい。

特にプルーンとの相性が絶妙…!!


丁寧で誠実でやさしくて。

それでいてどのパンにも一本芯が通っているような。

ここのパンをいただくと、パンほど作り手を表す食べ物はないって

改めて再確認させてもらえる。






札幌での滞在はたったの1泊。

到着したその夜はバーゲンに走り、

翌日は近くの温泉でゆっくり浸かったり夜は高校時代の仲よしたちと飲んだり。


そして…私はその足で、

札幌駅に向かった。





飛行機で素直に東京まで帰ればいいものを(笑)。

札幌からの航空便は、割引が効かず、モロ3万円以上かかってしまう。

ただでさえ往路で4万円以上もかかってしまった今回の帰省。

帰りは少しでも安く済ませようと

(しかしすでに会社は始まっており(笑)フェリーや各駅電車では時間がない)

札幌から青森まで夜行急行に乗ってみることにしたのだ。

鉄っちゃんなら基本編(笑)、憧れの「急行はまなす」!!

札幌22時発。青森到着は翌朝の5時半頃である。


そして、青森県の三沢空港(八戸の方)から、飛行機で東京に帰るのである。

素直に最初から東京に帰ればいいものの(笑)。

三沢東京なら割引が効き、札幌東京(の正規運賃)の半額で帰れるのだ!

…いや、それ以上に…

私は「はまなす」に乗りたかったのである(笑)。

(鉄っちゃんならぬ、鉄子?!)





急行はまなすは、寝台車もついているし、普通のリクライニングの指定席・自由席もあるのだが

なんといっても憧れなのは「のびのびカーペットシート」なのである。

要はフェリーのような雑魚寝スタイルなのだけど、足も背中ものばせる!

なのに指定席料金の追加料金(500円程度)で済む!!!

ああ、こういうのが「ムーンライトながら」とかにもあればいいのに

しかしこの車両、たったの1両しかないので入手は困難、

発売同時に購入しなきゃこの時期はまず無理なのだ。





…で、私も結局無理だったのだ(笑)。

でもカーペットシートの画像だけは取りに行く私(笑)。

私ってば「撮り鉄」ですか?!(違)


フツーの指定席、隣に乗客がいなかったので

カラダを必死に丸め格闘しながら

予想以上の熱さに汗だくになりながら

「なんとか気持ちよく寝られる体勢」を求めて

もぞもぞもぞもぞもぞもぞ


…しているうちに、青森に着いてしまった(笑)。

ね、眠い!!




札幌 22:00発 → 青森 5:35着


(三沢までの乗車券+急行料金+指定券)10800円




青森駅のホームで立ち食いそばの朝ご飯(笑)。

一体何年ぶりだろう、立ち食いそば食べるのは。


三沢には9時前に着けばいい。あと3時間もある。

寒い。眠い。スッピン。お風呂入ってない。



…これは温泉行け、ってことでしょ?(笑)




青森から普通電車で30分弱。

浅虫温泉駅で途中下車。

到着したのは6時半ごろだったのだが…

一番早くから開いている立ち寄り温泉は7時から!

さーーーむーーーいーーー!!!




青森 6:10発 → 浅虫温泉 6:34着




浅虫温泉駅のすぐ側にある道の駅、海を臨む展望風呂ゆ〜さ浅虫。

ここのオープンは朝7時から。

7時半の電車に乗らなきゃ飛行機に乗れないので(笑)

またバタバタとカラスの行水状態だったのだが…(入浴5分!)

清潔感のあるきれいなお風呂で貸し切り状態!

景色は…まだ夜明け前だった(笑)。




浅虫温泉 7:29発 →  三沢8:19着





初めて来る町、三沢…。

ほんっとにひっそりとした小さな町(市、というのが意外…)。

なのにこの町に空港があるのは、駐屯地があるからとも聞くが、

それにしてもひっそりしっとりした町である。

(さすが空港はアーミールックだらけでびっくり!(笑))


下手に時間が余ってしまったので

バスの時間まで待ち合い室で待っていることにしようとしたら





十和田観光電鉄の三沢駅の方に進むと

おおお、なんなんだ、このレトロで映画のセットのような駅舎は

ていうか、待ち合い室ってよりも、蕎麦屋がメインのような…。

運賃表は妙に古くていつの時代から据え置きなのだろうというような。

これは…これは…これは…。


食べずにはおられません!(笑)





ということで、また蕎麦を食べている私(笑)。

うーん、こんなに蕎麦ばかり食べる旅も極めて珍しいかも?!

おばちゃんが二人で切り盛りする蕎麦屋は

カウンターに10円とか20円の懐かしい駄菓子が並んでいる上に、

かけそばが(確か)200円程度!! ひぇーー!


私が頼んだスペシャル蕎麦は、山菜と天ぷら(立派)と卵が乗って370円!(笑)

ありえません!! 薄味で関西っぽい感じのお出汁もお蕎麦も美味っ!

…さっき食べた青森の立ち食い蕎麦はよりもはるかに安く、

そしてものすごく旨い。すごいすごいーー。

まさか三沢にこんな観光スポット(?!)があったとは。

古枚温泉寄る時間がなかったものの、これは嬉しい発見、出会い!




そんなこんなで東京に帰って来ました、2007年最初のショートトリップ。

飛行機代は16550円、復路の累計は、じゃじゃーん。


27350円。


…たったの3千円を浮かせるためにこの大げさな旅(笑)。

(旅と呼べるほどのものじゃないけど?!)

今年もあの手この手の「節約旅」。

がんばります?!

2007.1.2〜4