55.2005 Xmasパーティー@ラ・テール・メゾン
55.2005 Xmasパーティー@ラ・テール・メゾン
この時期が来るとそわそわし出す。
パンクラブのクリスマスパーティー予約開始メールが来るからだ。
(去年のクリパの模様はこちら)
「パンのおはなし会」は会を重ねるごとに
グレードアップ&ヒートアップしているのはご存じの通り、
だから競争率も激アップ!!
今年も一番乗りでメール返信するぞーと気合いも入るのだ。
(過去のお話会の模様はこちらとこちらとこちらとこちらとこちら)
You've Got Mail!
メール、キターー!!
内容をろくに見ないままとりあえず返信(笑)
「いつも一番乗りだけど今年はなんと5番乗りでしたよ(笑)」
ありゃー。私より気合い入っている人、いるのねー(笑)
今回は三宿のラ・テールの新しいレストラン、
「ラ・テール・メゾン」を貸し切ってのハウスパーティー。
ラ・テールと言えば、もともと洋菓子店のお店だったけれど
数年前にブーランジェリーがオープン、その後東急東横にも出店。
スタートは13時から。
駅から遠いのでこりゃチャリで行った方がよさそうと思ったのだが…
この辺りは坂は多いわ、迷うわ、朝ご飯はヨーグルトだけにしてしまってお腹ぺこぺこ、
着いたころには汗だくへろへろ…。
「チャリで来たの? 飲酒運転になるよ(笑)」
そう友達に言われてハッと気付く。免許取り消しになるかしら(笑)。
ラ・テール洋菓子店の隣、ブーランジェリーの向かいにあるメゾン。
オープンキッチンで厨房と客席との距離が近い。
こじんまりした温かみのある「おうち」のようなレストランだ。
席はくじで決定される。初めましての方も馴染みの友達も混ざって席につく。
今日もお店の中はパン好きがぎゅうぎゅうに詰め寄って
パン熱が高い……発酵には最適だったりしますか?
今日は3つの「ラ・テール」を楽しめる構成になっていた。
レストランの「ラ・テール」。
パティスリーの「ラ・テール」。
そして、パンの「ラ・テール」。
それぞれのシェフやギャルソンがメニューやこだわりを語ってくれる。
…そして、恒例の「争奪クイズ」もある!!
これがなきゃー2005年は終われないってものよ!(笑)
●本日のメニュー●
冷製前菜の盛り合わせ
豚肉のリエット/黒富農場の放牧自然卵/胡桃とベーコンのクリームチーズ
すべて自然素材にこだわっているこちらのお店。
ケーキだけでなく、料理にも、パンも、「大地からのめぐみ」を大切にしているという。
「ラ・テール」のそのコンセプトについてマネージャーさんが語ってくれた。
リエットもチーズも美味しいが、とくにこの卵が美味しかった〜。
料理の説明をしてくださったギャルソンさん曰く、
リエットなどの前菜は、日本で言えば「お新香」のようなもの、と。
あぁ、そうか! 三食パン党の私自身、お新香よりもリエットやパテの方が遥かに
食べる機会が多いのだが、いつもこの「パンを美味しくするパートナーたち」ってば
何かに例えられるような…って思っていたのだ。
あぁ、目からウロコ。これはパンを食べる人たちの「お新香」なんだよね!!
リーンなパンは最後のメインまでおあずけ、最初はデニッシュ類が登場。
…てことは、この美味しいリエットと合わせるのはお酒ですか!(笑)
「お新香」はご飯のお供だけではありません、
お酒のパートナーでもあるのだから。
アルコール類は500円で別料金制。
その場で精算なので取りあえず1000円を差し出すと
ギャルソンはすぐに500円玉のおつりをくれる。
おぉ、なんと用意周到!(笑)
財布を取り出すのもめんどくさいので
机の上に500円玉何枚かおいておくといいね。
(…結局私はその後この500円玉を4枚も使うことになる(笑))
有機野菜のプレゼに帆立貝のソテーを添えて
野菜の甘みがしみじみ美味しかったプレゼ。
大根に染みたお出汁がとくに…。
合間にパンを絶えまなく食べているので、こういう野菜の優しい味わいが嬉しかった。
沖縄産アグー豚のブーランジェ−ル風
メインは豚肉。これも野菜たっぷりで嬉しい限り。
がっつんとお肉! よりも、がっつんと野菜!
…の方が今日のパンのボリュームにはほんっと有り難い(笑)。
幸い、このメインが登場するころにミッシュなどのリーンなハード系が出て来たので
遠慮なく汁をひたしていただく。うん、やっぱり料理にはパンがあってこそ!
●本日のパン14種●
1.マリアーノさんのアンチョビクロワッサン
2.北ドイツのスパイスクッキー
マネージャーさんのお話中に運ばれて来た最初のパンは…クロワッサン!
しっかり焼き色がついてなんて香ばしそうなんだろうっ!
お話中だったので、穴があくほど見つめてから(笑)食べたクロワッサンである。
アンチョビが中心に巻き込まれていて塩気のバランスが絶妙!
なんといっても焦げたバターの香ばしさがたまらんなぁ〜。
ラ・テールさんのデニッシュものを食べたのは初めてだけど、美味しい!!
そしてこの二頭身なクマさんクッキーも見た目も味も美味しかった〜。
3.清里キープ牧場ジャージー牛乳のパン
4.石窯ベーグル〜チェリーとオーガニッククリームチーズ〜
さくさく食べて行かないとたちまちパンで溢れかえるお皿、
でも出されたまんま食べていると最後までもたないのがパンクラブの習わし(笑)。
ジャージュー牛乳は、ホルスタイン種の1/3からしか搾乳できない
貴重なミルクを贅沢に使ったミルクパン。
チェリー入りのベーグルは、知る限り唯一と思われるオーガニックのクリームチーズをサンドしている。
このクリチがさすがに美味しかった〜酸味が少なくてまろやかで…
私はこれくらいの控えめな量のクリチの方が嬉しい。
シェフ曰く「ベーグル好きの方にはよくダメだし出さるパンっぽいベーグルなんですが(笑)
製法はちゃんとベーグルです(笑)」
めちゃ好青年だったシェフ、ネットを割とチェックしているのかな(笑)。
石窯で焼くとどうしてもパンっぽくなるんだと恐縮していたけど
えぇ〜? 十分美味しいですよぉぉ。
5.小豆島産オリーブオイルのパン
6.フレッシュバジルのフォカッチャ
個人的にヒットだったのはフォカッチャ2種。
どちらもオリーブの焼けたカリッとした食感と甘くてコクのある味わい。
とくにこのバジルのフォカッチャは生地全体にバジルが行き届き香りがよかった〜。
*
ここでちょっとパンの羅列を休憩!
恒例のクイズ大会の時間である!
はい、私はこのために来ました!(笑)
スペシャルパン争奪クイズは個人戦、
デザート争奪クイズは団体戦。
去年は個人戦で敗退、団体戦で挽回した、あのガッツ(執念?)を見せたるわ!
個人戦のスペシャルパンは、なんとガレット・デ・ロアをたった今焼いているとのこと。
まるまるホールでもらえちゃうらしい!!
わーん、好物なんですけどぉぉ…。生クリームよりもカスタード、カスタードよりもダマンド!
ダマンドだらけのガレットデロア、くれーー。(←なら当てろー)
…しかし個人戦のクイズはお店に関する問題。
その3択がこれまた難しくて、考えてもわかるような答えじゃない(笑)
あえなく3問目で脱落…。
*
あーー、これが食わずにいられるかっ!
そこで食べるタイミングを失っていたデニッシュを食べることにする。
そうね、遠慮なく!(笑)
7.あまおうと赤い果実のダノワーズ
マネージャーさん曰く、デニッシュに載せるフルーツはフレッシュのものを使うとのこと。
旬のものを、美味しい時に、美味しい状態で使いたいとのこと。
パン屋さんでフルーツをフレッシュのみ、というのはなかなか難しいことだと思うけど
缶詰めフルーツの匂いが好きじゃないそう。食べ手には大歓迎のこだわりですっ!
そうして出て来たのがこれですもの。
食べてその話に納得!! ほんっとにこのフルーツが絶品だった。
今日食べた中で一番美味しかったかも。
みずみずしいフルーツの酸味と甘みが口の中で弾ける!!
まだ水分を吸っていないデニッシュはザクザクとくだけるし、ほんとに美味しかった。
言葉通りの美味しさ、遠慮なく一気に全部食べた。
あぁ、これならガレットデロア当たらなくても我慢できる(笑)。
8.マカダミアナッツのバトン
メニューにかかれていたものを見て、「これはきっと好みに違いない」と直感したもの。
そう、マカダミアはナッツの中でも特に好きなナッツ、
美味しくないわけがない! んでもって実際美味しかった!(笑)
ぼりぼりとスナッキーで、この乾いた口の中に広がるナッツのコクがたまらん。
9.クランベリーと五穀のパン
10.北海道産小麦のもちもちパン〜こだわり根菜〜
ラ・テールと言えば、季節のもちもちパン(リュスティック)が有名。
かくいう私も、だいぶ昔に食べたものだが、にんじんやごぼうの入った
きんぴら的な根菜パンが記憶に残っている。
とにかくしっとりして、つやつやとのびのびとした生地に季節の野菜が埋もれているのだ。
シンプルな塩味だからこそ、粉の甘さが引き立つ。
今日はなんとレンコンが登場!(他にもまだ入っていたかも? まだ未確認)
チビサイズだからクラスト部分が多くてこりゃまた○。
11.シャラント産海塩バター入りシャンピニオン
もう、パンありすぎ、出過ぎ(笑)。
しゃべることに忙しすぎて私にしては食べるのがスローモーだったようだ。
さすがにこのシャンピニオンは、「蓋」くらいしか食べられなかった。
かち割ってみると溶けたバターが中央に染み込んでいて卵割腔(懐かし生物用語)のように
その痕跡がみられる。ここにシャラント産海塩バターが…。帰ってからの楽しみにすべし!
12.パン・ビオロジック"ミッシュ"
出た! 待ってました! ようやくリーンで頑固でハードでがりんがりんなパンがっ!
超かっちょいいパンを前に、「撮影する方は前へどうぞ〜」と。
わらわら集まる撮影隊は、さながら結婚式のケーキ入刀シーン(笑)。
スペルト小麦を中心に、ライ麦やゲランドの塩をつかい、水はコントレックス!
これが実に大きく、たくましく、男前。
しっとりと舌に馴染む、いいパンだった〜。
13.パン・ビオロジック"メランジェ"
さらにこちらはレーズンとローストクルミを入れたメランジェ。
そうよそうよ、こういうのを待っていたのです(笑)。
あぁ、前菜のクリチとリエット、脇によけておくべきだったぁ〜。
14.北ドイツのクラブフェン
デザート直前に出て来た最後の美味しいやつがこれ!!
シュネーバレンのような、雪玉のような揚げ菓子だった。
ねちねちっと粘りのある黄色いシュー生地のような内層。
ドライフルーツも入って揚げているんだもん、ホント美味しいのです!
あぁ、デザートの前なのに全部食べちゃっていいのかしら?!(笑)
*
…そして、この時間が来た。
デザート争奪パンクイズ(団体戦)である!!
ラ・テールさんの6種類のデザートを、好きなものから選ぶ権利が与えられる。
これももう毎年恒例になったけれど、
パンの写真、パン屋の外観、パンのミニ知識などで構成された
40問の「パンドリル」である(笑)。
パンおたく選手権予選問題的な役割も果たしているという噂も(←ないって)。
そう、2005年のパン力(ぢから)総ざらいってことよ!
12月は受験生だって卒論生だって修論生だって、みんな勉強しているんだ。
えぇ、パン好きも、ね(笑)。
はっきりいって、こういうのは得意です、満点狙います(笑)
東京のみならず、関西のパン屋さんも登場している。
私は関西は強いが、致命的に弱いのが神奈川方面(←なんでやん)。
そこをフォローしてくれたのがチームメンバー、
チームワークで取りあえず全部埋めた!!
そして正解発表!
な、なんとわれら39点!! やたーー!!
ぜったいこれはトップだよね? ね?!
……と思ったら、なんと後ろのチームも同率39点?!
なぬーー?! どこのどいつらだっ! 顔貸しなっ!(←スケ番風に読もう)
くるっと振り向けば、納得。
そのチームは"桃娘"やら"大阪hお話会のクイズ勝者"とかツワモノばっか(笑)。
ケーキは、どの説明を聞いてもこだわり満載なので(笑)
逆に決めかねてしまうのだった。
なんといってもラ・テール名物の大地のたまごのとろとろプリンが食べた〜い!
でも持ち帰りだってできるんだから、ここはぐっとがまん。
「いつもは地位が低いバタークリームですが(笑)うちのはひと味違うんですよ〜」と
たぶん一番熱く語っていたのがこのバタークリームのケーキ。
(だったように思うんだけど、実はどれも熱く語っていたのではないか…(笑))
そう、実は私もバタークリームを侮っていた一人(笑)。
(いや、一番侮っているのはうちの母だなー。
コドモの頃クリスマスケーキのオツカイを頼まれて街まで買いに出かけたときのこと。
どこも混んでいてやむを得ずF屋のバタークリームのケーキにして帰ったら、なんと怒られた(笑)。
「なんでバタークリームにしたの!」と(笑)。未だにあのトラウマが消えないのだ…)
バタークリームだけど、くどくなくてするするっといただけた。
私のトラウマはこれで少しは癒されただろうか(笑)。
友達のゲットしたオリジナルのヌガーのようなデザートが個人的にはヒット!
ベリーのソースが鮮烈だった〜。
*
2005年のパンクラブクリパもこうして幕を閉じた。
料理。パン。デザート。
自然へのこだわりのコンセプトそのままを
提供してくれたラ・テールさんに感謝。
美味しい楽しい、そしてエキサイト(笑)な
ひとときを設けてくれたパンクラブに感謝。
…そして、…とーってもプレッシャーになる言葉を最後に。
「2006年も期待してますぜ、お話会!!」(笑)