124-3.レギュラー? イレギュラー! 2010関西夏の陣【vol.3】

2日目vol.2はこちらから



さて最終日!

今日は午後から恒例のよもぎ一家と夙川で会うので

それまでの時間は昨日行けなかったお店をフォローしよう。



パン屋さんでもなんでも、「月曜祝日」というのは難しい。

もともとパン屋さんで月曜定休日というのは多いが、

「月曜祝日の場合はオープンしています」とか

「月曜が祝日でもやっぱり定休日です」とか

いまいち読めない場合が多い。


平日と土日の営業時間が異なるこちら、

平日なら9時からだが、週末は11時オープンだそう。


じゃあ月曜祝日の場合は???(笑)


10時チェックアウト前に朝パンを食べておきたいと思い、

心斎橋まで行ってみたのだが





ぐは!!!

やられた……

店の前で、店の中に電話をかけてみた。

すると11時オープンだそうな…あちゃー。

11時まではさすがに待てない、なう9時(笑)。


店の前のベンチにちょっと腰掛けると、

排気孔から(想像するに)パイの焼けるものすごく美味しい香りが!!!

こりゃ酷ですよーー! わーん!




…というわけで、淀屋橋の宿に戻る途中に救われるのは、

やっぱりこちら

私は本当に大阪の朝ごパンというと、

ここにのみご縁があるのだろうか(笑)






いつものパンデュースさんで朝ごパン。

イートインするパンは温めてくれるようになったみたい!

これまで散々こちらで朝ごパン食べて来たけれど

いつもそれだけが願いだったからなーーーありがたい!

しかし若干表面が焦げてしまっているのであまり青々してないけど(笑)





ネギとブルーチーズとベーコンのタルティーヌ♪

毎度お約束のテンコ盛り!





こちらは季節野菜を使った緑のクロックムッシュ。

ほんとあいててよかった、月曜祝日、大阪朝のパン事情。






ホテルをチェックアウト後、次に向かったのは扇町の方。

梅田からも徒歩10分くらいのようだが、淀屋橋からだと微妙にアクセスが悪い。

なんせ大きな荷物を引きずっているので階段を何度も昇り降りしたくない。

ナビを見ると、選択肢のひとつに徒歩、がある。約20分。


…そこで…

徒歩で行くことにした。この灼熱地獄の中で!!

(もちろん、数分歩いて激しく後悔するのだが時既に遅し…)





おおよそケーキ屋さんがありそうもないビジネス街の外れに

赤い壁とフレンチテイスト満点なファサード。

パティスリー ラヴィ・ルリエさん。

(ここもシュクレやベロとの縁の深いお店ゆえ気になっている店だった)


恥ずかしいほどに汗だくになりながら転がり込んだプチフランス。

涼しい空調に汗がサ−ッと拭われていく。気持ちいい…(泣)


クロワッサンがちょうど焼き上がるということで

オーナーさんが奥の厨房から「お待たせしてすみません!」と

とても丁寧にお答えくださった。





焼き立てのクロワッサン!

「焼き立てよりも落ち着いたころのほうがより美味しいですよ、

でもやっぱり焼き立ても食べたいですよね(笑)」

そうシェフはアドバイスをくださった。

そうそう、人情としてはやっぱり焼き立てもがっつきたいんです。

そういう心理をちゃんと汲んだひとことをくださるのも

人柄の良さがでているなぁ…と、しみじみ思った。


焼き立てでひとくち。

ふぁさふぁさっと口当たりの優しさはパティスリーならでは。

いや、でも意外とブーランジェリー寄りかもしれないとも思った。

それがなぜかというのはうまいこと言えないのだが

生地の美味しさ、甘さがきちんとベースにある上で

バターの香りがじわじわじわ…と広がる。美味しい…!


クロワッサンに限らず、パンを口に含んで次のひとくちをわざと時間をあけてみる。

それが一番美味しいパンの食べ方。

矢継ぎ早に食べてはわからない香りの奥行き感をはっきりキャッチできる。

バターの香るクロワッサンなんて、それはてきめん。

次のふた口目までなかなか進むことができないのだ。





こちらは爽やかなパッションフルーツの夏向けタルト!

レモンタルトとかそういう、どこかノスタルジックなタルトに弱い私、

これにもコロリとやられてしまう(笑)

クロワッサンと違って、こちらは訳あってがつがつ食べなくてはならない

羽目になってしまったのだけど、とても美味しかった♪






なんだかんだ大阪を出るのがぎりぎりになってしまった。

11時半に兵庫は芦屋でパン友と待ち合わせているのだ。

彼女はよもぎ夫妻とも面識があるので声をかけていた。

夙川でよもぎ一家と合流する前に、彼女がすてきなデリカテッセンに案内してくれるそう。


…芦屋…そういえば、前にも二回ほど来たことがあるなぁ。

いや、車で来た回数を合わせたら結構何度も来ているのだが





アスファルトからの照り返しが尋常じゃない、灼熱の午後。

ほんの徒歩数分でも、過酷!!

そんなところに、なんとも芦屋らしいハイソな店構え

メツゲライクスダさん。その芦屋店。


店に入り、なぜここに案内してくれたのか一目瞭然だった。

ヨーロッパに旅行して何が一番楽しいか、

パン屋よりも楽しいのは、なんといってもデリカテッセン。

家庭的な定番惣菜からお肉惣菜、調味料やお酒のお供まで。

関西にはなかなかないであろう充実したデリカテッセン。

(東京でもそうなかなかパッとは思い付かないほどの)

ちょっとこれは壮観…!


相方さん用にソーセージなどをお土産に買い、

私たちは公園を目の前にしたイートイン席で、

期間限定「プロヴァンスフェア」のメニューをいただいてみた。

(南仏出身のシェフを招いて、店内で実演しながら提供してくれる)





まずはスパークリングで乾杯♪

外が灼熱であればあるほどに、泡のドリンクは最高に美味しいお約束。





これはプロヴァンスメニューとは関係なかったかもしれないが

めちゃくちゃ美味しかったキッシュ!

このキッシュは、チーズで食べさせるタイプのもので

デリカテッセンならではの贅沢さだわ〜




そうそう、こちらのお店の目の前にある公園、

どっかでみたことがあるなぁ…というか、ここに来たことがあるなぁ…

そう思っていたら、なるほど!

同じくこの公園を目の前に、こちらのパン屋さんがあるのだ。

来たことあるわけだ(笑)





ちょっと覗いて、ヌスシュネッケンをテイクアウト。

(帰りバタバタして画像撮れず!)


こちらのドイツパン、いわゆる酸味がないので

一般的には食べやすく、

個人的には物足りなさを

若干否めないところはあったのだが(以前食べた時は)

このヌスシュネッケンはしっかり甘くしっかりシナモン。

大きさもさることながら、かなり規格外なところがいい。

クルミもたっぷり巻き込んでいる。

シナモンロールに例えられそうだけど、生地自体はデニッシュではないので

生地の香ばしさみたいなものも味わえていいなぁ。






夙川に到着、よもぎ一家が待ついつものたまり場(笑)アミーンズさん。

ほんといつもテラスを長時間占有させてもらってすみませーん!





ついたときには、二世のノリさんはすやすやお休み中。

天使は眠っているときこそ天使なのである(笑)

それにしても、またでかくなってないか?

2月に会った時よりもさらに男っぽくなってる

赤ん坊のレベルを通り越している(笑)





ミシマさんからサンプルのオリーブを試すために作ったと言う

試作パンのおすそわけが!

これまたお裾分けで大量にいただいたというギリシャのオリーブオイルも添えて。

美味しいです〜。


って、もうひとことふたこと感想を言ったような気がするけど

ごちゃごちゃ言わずうまけりゃ旨いと言わせてください!(笑)





これは、アミーンズさんところからテイクアウトして

翌日に食べたトマトのパンだけど

ものすごーーーく美味しかったのでつい掲載。

「サクリ」とした切り口と嚼みごたえ、

夏にはハードすぎるパンは応えるのでこの食感はたまらない。

セミドライトマトの酸味と甘さがうまいことバランス取れて

本当に美味しかった…!





今日もお野菜盛りたくさんの野菜プレート♪

ほんとアミーンズさんとこのお野菜料理は美味しい。


そしてアミーンズさんとこのテラスで語る

よもぎ夫婦とのトークはホントに楽しい!

次回夏に関東に遠征にくるのでそのときの計画をあれこれ立てていた。


あー、その店は夏休み中だよ。

あー、その店は時間的に厳しそうだね。

ことごとく私にダメだしをされ悲鳴をあげるよもぎ夫妻であった





おめざにパンを食べるノリさん(笑)。

ほんとにキミは1歳ちょっとなの? 嘘でしょ?

あまりに貫禄がありすぎておねえさんはどきどきします☆





かなり長時間テラスにいたので飲み物をたっぷり飲んだが

このザクロジュースは本当に美味しかった

この絵が、この夏の日の午後の美しさと幸福感を

すべて物語ってくれているような気がする。




言わんこっちゃない、ついつい長居しすぎて、

飛行機に間に合う伊丹発のバスをタッチの差で乗り遅れる(汗)

この旅、何度めの乗り遅れなのか(笑)そういう旅なのだろうな(笑)

イナゾー(夫)よ、荷物持って全速力でバスを追っかけてくれてありがとう。

結局タクシーで空港に向かったけれど、時間がわりと余ってしまったよ。





…そうして、ずーっと本日がまんしていた「もの」を解禁!!!

ぎゅーーーっと濃縮した3日間を思い浮かべながら…


想定外のトラブルが続出しながらも、想定外に美味しい新しい味にも出会う。

もちろん、いつものあの店この顔にも会える、レギュラー満タンの旅。


空港で最後、豚まんのお土産をたっぷり購入し

強烈な臭気を飛行機内に持ち込んだ。




*余談*


地元の駅についたのは夜の9時。

相方さんは出張中につき留守だった。

明日は仕事だし早くパンを冷凍庫にしまって早く寝よう。

そう思っていた矢先、家の前でとんでもないトラブルが起きていることに気付く。


朝、バタバタと出発したせいで、

鍵を持たないで飛び出したんだーーー!!!


そうだ、1人なら鍵を閉めて必ずでるけど、

あの時間はまだオットが家にいて送りだしてくれたので鍵を閉める必要がなかったわけで


オットに連絡しようにも、彼は家から往復3時間の場所にいる。

これから鍵をもらいに行って帰って来ても、

終電に間に合う保証はない、なにより旅の疲れが…。


ここは大人だ、金で解決しよう、

携帯で鍵の110番に連絡、鍵をあけてもらうことにした。。。

その出費額、なんと22000円(大泣)

「もう二度と鍵は忘れるもんか!」…という、

勉強料としては痛いぐらいの金額が必要なのだろう(泣)


この旅は、やっぱりなんかイレギュラーすぎやしないだろうか?!


2010.7.17〜7.19