99.どちらがついでにパンめぐり〜さいたま浦和エリア〜


浦和エリアには魅力的パン屋が点在。

以前、マブ友の「ボーカル」に連れられて、浦和パンめぐりを

したことがあった。

DIARY2006月10月15日参照)

あの時に訪れたシェルバンメール(きりんのパン屋さん)や

アルカイク(パンがめちゃ旨いケーキ屋さん)などなど

ほんっと「車さえあれば」パンめぐりには事欠かないパンエリアなのである。




とある土曜日。

本当に思い付きで急遽、北浦和にあるとあるパン屋さんに訪れることにした。

週に1回だけの店頭直売、あとは雑貨店などに卸す、少量生産の個人店だ。

難易度が高いけれど、その週1の直売が土曜であることが救い。

お店のHPを見て、いてもたってもいられずに埼京線で埼玉へ北上した。



あ!

浦和っていえば

「ボーカル」は武蔵浦和在住だったっけ(あとになって思い出す)

それじゃパン屋さん行く「ついでに」、会いにいってやるか、

「ついでに」生まれたての赤ちゃんの顔でも拝みに行くか!

パンのついでだなんてなんてひどい友達(笑)

いや、でも案外そんなもんです、きっかけがないとなかなか(笑)






埼玉には「浦和」の名前のつく駅がめちゃくちゃ多い。

浦和、北浦和、東浦和、南浦和、西浦和、中浦和、新浦和、武蔵浦和、浦和美園(笑)。


今日のお目当てのパン屋さんは「北浦和」が最寄り。

めちゃくちゃ風の強い寒い日で、

歩いて行くのはやっぱり無理、バスに揺られること10分、歩くこと10分。


商店すらなにもない住宅街を進んでいく。

周りには畑もちらほらと見え、閑静な住宅街だ。

こんなところにまさかパン屋さんが





黒塗の木造の壁でおおわれた、モダンな工房を1階に構える一軒家。

これが、畑コウボのパン屋さん…!





とても感じのよい、おっとりした雰囲気のかわいいご夫婦の

姿が見えた。このかたがここのパンのお父さん、タローさんなんですね。

こんにちは!


しかし

10時開店のところ、10時半すぎに到着してみたら…





のわ! パン、ない?!

「もうこれだけになってしまったんですよ、すみません!」

とても申し訳なさそうに謝るご夫婦。





普段はこんなことはないらしいのに

今日は開店からどっとお客さんが来て

あっという間になくなってしまったそう。

えええーこの場所でこの時間で!


「ブログとかで口コミの紹介が広がったようで

今日も東京からわざわざ来て頂いたお客さまが」


「私も東京です!」

思わず変なアピールをしてしまった。

同じ東京でも私の方が遠いもん!(なんの自慢だ)





「代わりといってはなんですが、店内の写真でも撮ってくださいね、遠慮なく」

首からカメラをぶらさげた奇怪な私に

優しくコウボの説明をしてくださった。





隣のご実家の庭先でとれる柚子で起こした酵母。

イチゴの酵母。

レモンの酵母。

リンゴの酵母。

季節のフルーツで酵母を起こし、パンをつくるのだ



もうすでに今日は使って、先ほど水を足し直したばかりだそうで

本当はもっと果物の色が出てきれいだったそう。

いやいや…これでも十分素敵すぎて、

ただ「きれい!」としか言葉がでない。



旬の恵みで起こす酵母でつくられるたべものを

広めるプロジェクト、酵母ネットさんの本でも

パンの写真が紹介されているそう(本をみせていただいた)


この春先に出るとあるグルメ雑誌のパン特集の取材もきたそうで

ますます多くの人の口に運ばれて行くのだろう、こちらのパンは





ラストだったユズ酵母と金ゴマ、ユズピールのカンパーニュ。


袋から出した瞬間に、たちまちユズの甘い香りがたちこめる。

香りが逃げてしまう! なんて追い掛けなくていい。

パンから立ちこめる香りは、枯渇することなくあとからあとから湧いてくるよう。


香りのよさ以上に感動するのはその弾力感。

月並みな言い方だけど、テンピュール枕のように、押せば戻る生地の力

この食感、身近なところで例えるなら、やっぱり奥沢のCピド的。

口当たりのぷにぷにばうんばうんとした弾む感覚。





だけど…どこの国にも属さない、「畑」生まれの味。

パンという食べ物が、外国からきたもの…ということを忘れさせるような、

うまくいえないけれど…すごく身近なところから生まれた食べ物、と

そう想わされるようなパンだった。


いちご酵母のカンパーニュもラスト!

こちらはいちごの果肉が入っているわけではないので

ユズほどの強い香りはしないけれども

やさしい赤ちゃんの肌のようなクラムにそっと鼻をちかづけてみると

鼻がぬれてしまうのではないかというくらいにしっとりと

そしてイチゴの甘酸っぱい香り!

口にするとなお感じる、酸味の奥に隠れたイチゴの確かな存在。

イチゴの力でパンが作られたんだなぁ…と

いろんな感覚でそれを理解することができる。




せっかく「ボーカル」のお宅におじゃましたというのに

ガキん坊の写真も撮らずにパンの写真を撮っている私

こんなおばちゃん、やだよね?(笑)






北浦和の畑のパン屋さんから、バスで北浦和まで戻り、

武蔵野線埼京線を経由して武蔵浦和へ。

同じ浦和なのに、駅多すぎ!(笑)



「ボーカル」に会うたびに、必ず買って来てもらっていたベーグル屋さんがある。

DIARY2007年7月24日を参照)


ベーグルショップを併設したベーグル教室で、

最近、武蔵浦和に移転したそう。

そのバラエティ豊富な、センスのある具のとりあわせと

決してハードな外皮じゃないのに、太刀打ちできないほどの激チュウイーな食感!

このベーグルに惚れ込んでしまった私、ようやく初来訪!


ベーグル屋さんは駅から10分くらいの道のり。

あ、そういえばこの道…もう少し先に行くと、

あの兄ちゃんのパン屋がある道だ。

元気かなぁ、兄ちゃん。。。励ましに行きたかったけど今日は寒すぎて断念。





vivant」…あった!

この一戸建てがベーグル教室兼、ショップ!

移転前のとは違って、きちんとショップができている。

すごい品揃え…! うわー、これ、この場に並んでいるだけでも30種類はある!

すべての取り合わせが「女の幸せ」を具現化したようで(笑)

選ぶのに本当に苦労した。選ぶくらいなら全部買いたい






一番大好きでたまらないジェノベーゼベーコン。

ショコラノアマロン、ショコラオランジェ、

よもぎきな粉マロン、ノアレザン、ポワール


「ボーカル」の分も頼まれた数だけ購入していったのだが

買って来たものの名前がさっぱりわからない私。

「あ、それはショコラオランジェね。それは雑穀さつま」

全部すらすら言えてる…あんたすごい(笑)

ほぼ全種類食べてるの? あんたいつのまに!(笑)






vivantさんを出たあと、駅に戻るとボーカルが車で迎えに来てくれていた。

授乳の合間をぬってサクッと出られたみたい。わーん。ままー


「ついでにもう1軒、前回定休日でいけなかったパン屋さん、いっとく?」





それで連れて来てもらったのが、隣駅「中浦和」からすぐの麻凛堂さん。

○○浦和が多すぎて、もう位置関係が全然わからない)

そうそう、ここも来てみたかったんだよね〜


和風の佇まいとは裏腹の、平台に並べられた色とりどりのパンたち。

みんなに愛される系の惣菜パンやクリームパン、あんパンから

かなり本気度の高いバゲットまで。

このバゲットのルックス…すっごく端正。





惣菜系を中心にあれこれピックアップ。

ボーカルんちで食べるんです(笑)。

具がてんこ盛りのカレーパンも美味しかったけど

自家製クリームの入ったドームパンが超ーツボ。

タマゴ度の高さに加え、すごく甘さとコクが輪郭とれてる!





そしてイチオシはなんといってもベーコンエピ♪

くすんだ鈍色の生地自体が旨味あふれ、

ベーコンとチーズがとけて染み込む。

くはー。浦和ってばほんとパンレベル高いし!




ボーカル宅では、ガキん坊そっちのけでパンを食べる

というのは半分ウソで半分ホント(笑)。

それにしてもきれいな顔だちの赤ん坊だよ…かわいい!

「父ちゃんに似ないでよかったねぇ」

ママ似だからあんた、イケメンになるよ!


今からお婿候補になのりをあげた、パン狂mi_waパン、

また、パンに会いに来る「ついで」にキミにも会いに来るからね☆

2008.1.26〜27