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パンある日記(仮)

2006年10月30日(月)  1階じゃだめなの。 〜パンランチ新富町編〜

昼休みに行ける範囲での恒例パンレッスン(?)も、最近ネタ切れ気味の”えせパン講師”、mi_waです。こんにちは(笑)

今日は、新富町の某フレンチ(谷間に吹く風…という意味の二階建ての…)の優雅なランチを紹介しようと思ったのに、ががん、予約してないと二階は満席?! ふぬー。

ここの二階のランチは、通常は2500円からスタートのコースが中心だけど、平日のみの1800円のメイン+9種類のデセールのセットがある。そのデセールのアシェットがとにかくいいのだ。以前来たときは夏だったのだが、「夏みかん」をテーマに、夏みかんを使って、9種類ものスイーツをワンプレートに盛ってくれる。9種類…! もう、お客さんを喜ばせようという気持ちの現れとしかいいようがないよ、と感激したっけ。パンは自家製だし(味はともかく)、天井は高くて優雅な空間はつかの間の現実逃避を促してくれる(…昼休み…)。ぜひここの二階のランチを紹介したかったのにぃぃ…。

一階は、狭い空間での平凡なカフェランチなのである。メインとサラダとパンで1500円とかする。カフェ席で食べるのは3度目なのだが、うーん、、、やっぱりコスパは二階と比べたら雲泥の差…。同じくらいのお金を出すなら絶対「予約! 二階!」なのである。ごめんよ、今度は抜け目なく二階で…。


とはいいつつ、一階の席で、他のお客が全部はけるまで、時間を忘れておしゃべり。十分私は現実逃避ができたよ。…はぎゃ、昼休みが終わってる!(笑)

2006年10月29日 (日)  2年ぶりのクロワッサン@千葉・おゆみの

2004年11月28日の来訪以来。

前回のときも立ち寄った友人宅が、さらに近い鎌取に引っ越したのは去年の話。「鎌取?! 一大事!! 絶対遊びに行くから!!」と言っても、「どうせパンのついででしょ?」 …あはー。付き合いが長いとお見通しね(笑)

2年ぶりのルクールのクロワッサン。ショコラ。そして画像にはないけれどクロワッサン・マロン(オザマンドのマロンクリーム入り! これは、今年食べたオザマンドの中で一番おいしかった!)。クロワッサン三つ巴…。

もちろん、お約束のリュスも、バゲットも、エピも、バターロールも、たくさん買い込んだけれど、ここのクロワッサンを食べに来たのだ。2年前にも思ったこと、今も変わらずに断言できる。

……間違いなく「一番おいしい」と思う、関東の中で…(あといくつか同率1位があるんだが(笑))。


小さくも完璧な顔立ちに、ガラス細工のように繊細な層の折り重なり。口に含むと、歯を使わずともさらさらさら…っと、もろくも砕けていく…。「板」ではなく「粉」。そう、まさに「粉砕」という言葉がよく合う。しょりしょりとした粉のような食感なのに、バターの香りはなめらかに、味覚をまろやかにとりこんでいく…。ふはぁぁぁ……。苦しいほどにおいしい…。


友人A子は実は第二子出産間近。予定日は来週らしい(なのにその大きなおなかで車を出してくれた…(笑))。よし、今度は出産祝いを抱えておじゃましなくては。…あ、パンだけのためじゃなくてね?(笑)

   1年越しの「2005年秋〜釧路・帯広〜」

去年の11月にそういえば北海道は帯広・釧路に行ったのですが、また1年越しのアップになりました(笑)。パンを食べてないからアップが遅れるんでしょうねぇ…出てくるグルメはラーメンと豚丼です(笑)。しかも、味の記憶があいまいなものばかり。

もうあれから1年たつんだなんて。過去の1地点を切り抜くと、やっぱり時の流れは早すぎる。そう思うモノです。

Priv.mi_waの12bはこちらです。セピア色です。

2006年10月28日 (土) その4  【今夜のSS】この店のパンがお高めの理由?

SSのパンは、びっくりするほどのお値段がついているものがある…が、食べれば納得、プレートセットで食べたらむしろお得すぎて申し訳なく感じてしまう。それでも「遠慮無くどんどん食べてくださいね」とおっしゃるスタッフさんやシェフ。じーん…。

「素材はほんとに厳選してますからね」とシェフ。パンとしてはちょっと高くなってしまうけれど、以前の店とかでやれなかったことをやると、こんなことになってしまうらしい(笑)。これまでは、一応原価やつける値段を天秤にかけて「この範囲で」できるパンを作っていたという。(…そのわりにはあまりに美味しすぎましたけど? 当時のパンたちも…)

今は、とことんやりたいことをマニアックにやっているんだそう。…ある意味、それはパン屋さんの理想かもしれない…(もちろん、ちゃんと売れればの話だけど(笑))。
だ か ら ここのパンは「突き抜けている」。…いや、たぶん高い材料を使っているとかだけじゃない、シェフの「ホンキモード」を出せる店だからこそ、これほどまでに美味しい…。

そんな「やりたいことをやっちゃう」パン屋さんを私は他に知っているけれど(西の方角に…(笑))、ついに東京にもできましたね、一軒(笑)。


パン代は、交通費を削減して確保しましょう…ということで、今日は家まで歩いて帰りました、とさ(←注:全然近所じゃないです(笑))。

2006年10月28日 (土) その3  【今夜のSS】クロワッサン・オ・ショコラ・エ・ダマンド

昼間に会うはずだった友達たちに詫びを入れつつ、突発的に三宿へ行くことに…4度目のSSである(笑)。自分でもちょっと呆れるハマり方。もう、SSなくては生きていけないカラダ…。。。

夕方に来店すると…クロワッサンがもったいないほどにたくさん残っている。ちょうど焼き上がったばかりだったのだが、今もう18時近くですけど?(*19時閉店) いっぱい作りすぎですよぉぉ。その横に、おぉ…初めてのSSのダマンド! しかもショコラザマンドじゃないか。当然、ものすごく美味しい! さすがは絶対に期待を裏切らない、シェフの味。

それはおいてといて…気になるのは、やはりカウンターの上に並ぶクロワッサンたち…。意外と、お店をのぞき込んでいく人は多いけど、中まで入ってこない人が多い。確かに…パン屋には見えないからなぁ(笑)。あぁ、だれかこのクロワッサンたちをさらっていってくれー。

2006年10月28日 (土) その2  阿佐ヶ谷ジャズフェス

今朝になって突然、学生時代のマブ友が阿佐ヶ谷でコーラスに参加すると聞いて、予定を変更して阿佐ヶ谷へ出向いた。阿佐ヶ谷の街中が路上ステージになり音楽があちらこちらで鳴り響く、こんなに粋なイベントが毎年あっただなんて知らなかった…高円寺の阿波踊りくらいしか知らなかった(笑)。

歌が聴きたかったというよりも、彼女に会いたいから向かったのがホンネ。彼女に会ったのは…そうか、今年の春、歌舞伎町のANRAKU亭以来か(笑)。半年ぶりになる。もう、阿佐ヶ谷だからどこそこのパン屋に寄ろうとか、そういうことはすっかり忘れていた。久々に会った友の顔。うん、いい顔してる! やっぱり、音楽をやっているときの彼女が一番いい顔してる。

一軒だけ寄り道してみたパン屋、GOODモーニングのマンゴーベーグル。店の外のアーケードでは、生演奏が通りの人の足を止めアーケード中に音色を響き渡らせていた。

2006年10月28日 (土) その1  非_日常_パン

8月にリニューアルしたことも、もうあのワインバーがないことも、ごく最近知った、近い場所にありながら遠い存在のパン屋。「パンを魅せる」パン屋さんの走りのような存在のパン屋さん…


久々に訪れた。バーはなくなった代わりに、パティシエの作るガトー類が花の絵から飛び出したかのように鮮やかに並んでいる。うぅ、お値段はやっぱりひるむものがあるので「もらったら嬉しい(めちゃめちゃ)」ものではあるけれど…(笑) 噂の「ポルチーニ」は、…やっぱり庶民には「高嶺の花」といえようか(笑)


でも、パンの方は「憧れの先輩」程度であり(笑)、十分に声を掛けられる存在。注文してから注入してくれるカンヌは、バター110%の折り込み生地に、きび砂糖のカスタードクリーム。リニューアルをたびたび繰り返すこの店であっても、このきび砂糖のカスタードは、昔からある。以前はブリオッシュにサンドしていた(それも十分に美味しかった)記憶があるが…

連れと声にならない嗚咽を漏らす。「…バタ? バター!」「…きび? きび!」 絞ったらバターが垂れてきそうなほどにじゅわじゅわっとバターが溢れる「バリバリ」の矛盾した丸型の生地に、ぷるんっと、どこか粘着質のあるねっとりしたキビクリーム…。キャラメルほど甘苦くないのに、カスタードほど淡泊ではなく……この、何とも例えられないクリームの美味しさは何?! あぁ…なんて美味しさなんだろう???

もし、他の店でこういうものが出たとしても、「ここが最初」と記憶にとどめておかねばならない、そう思わせる筒状のクロワッサン”シリンドル・ショコラ”、キューブ型のブリオッシュ”キュブ・ベー”。ショコラのクロワッサンは、見事なまでの薄い折り込み生地で、「サクサクハラハラ…」と想像していたのに、ハラハラホロロ…なのは一番表面だけ。中はショコラクリームのせいか、しっとりむちっとした食感。意外にも、この「ソフト」な裏切りが逆に口馴染みよく美味しく感じさせられる!

セイグル・カカオ・アメールは、ここまでカカオ色であるのに、甘さはほとんどない。甘さがなくてもカカオの苦みと香りは十分に伝わるのだと言うことを諭される。


……決して、「身近」とは言えないこのパン屋さん。でもひとつくらいはこういう店があってもいい気がしてきた。…ビックリする値段のパン屋さんが増えた昨今では、さほどこのお店の値段が非常識じゃない気がしているのだ…時代の変化とともに(笑)

2006年10月26日 (木)  この脳みそは誰のもの?!

*パン好きさんには、「女性」が多いけれど、一見お嬢に見せておきながら意外と食に対してアグレッシブな人が多いように思う。だから、こんな画像を載せることを許してください(笑)。食に対して保守的なアナタ、ごめんなさーい。


新宿にある焼肉屋。ニューウェーブながら、昭和初期のレトロ看板、レトログッズ、植木ヒトシソングがかかる、今はやりのオールウェイズチックな内装。ここでは七輪でホルモン焼きが食べられるのだが、臓物の刺身もあれこれ食べられる。

あらゆる「ホルモン」「臓物」を食べたのだが(12種類くらいは食べたと思う…)、その中でも印象に残っているのは、「ぶれんず」。画像を見ての通り、血の巡りのよさそうな(笑)、リアル脳みそ<生>。脳みそを食べるのはワタシは初めてじゃないんだけど、みたまんま「白子」のようなとろりんとしたミルキーなお味。

連れの1人が「脳みそって、なんの栄養があるんでしょうかね」と疑問をもらした。ふぬ、そういやたしかに…。「食べたら頭よくなるんだろうかね(笑)」そんな話で盛り上がりながら脳みそを食べる私たち。「これ、牛の脳みそですか?」と店員の兄ちゃんに聞くと「豚の脳みそ」なんだそう。

「豚の脳みそ食べてもアタマよくなんてならなそう、かえって逆効果かも(笑)」 …いや、牛でも鶏でも同じことだろうと思いますが…

…人間って、怖いです(笑)

2006年10月23日 (月)  文字はラーメン、絵はパンで。

近所に住む友達からの突発的なお誘い。わーいわーい。急なことだったのでデジカメを忘れてしまった渋谷の夕ご飯。携帯で撮影したはずなのに保存してなかった…とほほ。まぁ、今夜食べたのは、つい2日前に行ったラーメン屋と同じなので(笑)ドンマイとしますか。

土曜日と同じ味噌野菜なのだが、今度はつけ麺をセレクト。普段、あまりつけ麺は好んで食べる方じゃないが(熱々のスープが冷たい麺のせいでのるくなっていくのがイヤなので)、ここのは、普通のラーメンよりもつけ麺の方がうまい! 麺の美味しさがわかりやすい。スープが濃く感じる。味噌が辛くてうまーい。今日は土曜日よりは若干細い、ひもかわ麺。お連れさんは太麺(←太麺、といいながら、3種類の麺の中で一番細い…)。これくらい細くないとずずーっとラーメンらしくすすれません(笑)。やっぱ平打ち麺はパスタでしょう(↓画像は土曜日のものを参照w)

画像は久々のドゥマゴのパン・オ・ジュモー。パンはカメラ忘れても家で撮影できるのが強みであろうか(笑)。

2006年10月21日 (土) その2  パスタとラーメンを一皿で食べる方法

渋谷に勤める友達たちが、普段ラーメンなんて食べないくせに、ここだけは通い詰めているという店。休日だからか、行列がたまたま切れていたのですんなり来店。実は前々からすごーく行きたい店だったのだ。

曜日限定とか期間限定とか、いろんなバリエーションがある店なのだが、基本は味噌なんだろうか、つけ麺か普通の熱い麺か選べる。「味噌野菜麺」にし、さらに麺は「平打ち麺」。そう、この店は3種類の麺から選べるのだが、この「平打ち麺」はまるでパスタかのような太い麺なのである。


てんこ盛りの野菜は、もやしにキャベツ! さらに豚カスやチャーシューも紛れていて、…まさに道産子の味噌ラーメン的♪(使っている黒豚は鹿児島産)


麺にたどり着く前に野菜の山を切り崩す。スープとともにずずりずずり。おぉ…複雑に絡んだ出汁ではあってもストレートに飛び込んでくるのは味噌のコクのある風味…。少し喉にぴりっとする辛さ…。油にまみれた炒め野菜…。ここまで複雑な味じゃないけど、子供の頃に食べて育ったラーメンスープにもどこか似ている! 私が人生でラーメンをもっとも好きだった頃の味噌ラーメン!(←のわりには、レールを外れパン人生に足を踏み外した不良娘) 塩気もきつくないからとても食べやすい。けれど、後味にキレがあるというかさっぱりしているというか…。もう少しまろやかさがあれば、もう完全に好みかも。道産子的なあの味噌ラーメンの…。

究極に道産子ラーメンと違うのは麺であった(笑)。いくらふるさとを懐古させる味噌スープであっても、麺が違えば味も違う(笑)、…コシが強くてもちもち。まさにパスタなんだけど、ラーメンスープが絡むと、なんだか餃子の皮がたくさん入っているというイメージにすり替わる(笑)。ウマイはウマイ。なのにとても変わったもんを食べている気がしてならない(笑)。

パスタとラーメンを同時に食べたい人におすすめである!(←そんな奴いるか?)

2006年10月21日 (土) その1  今週4度目、今週2度目…

水曜日に有休を取ってまでして行ったばかりなんだから、なにも混雑している土曜日に行く必要はなかった。水曜日にもう堪能しまくったのだから心残りはなかった。…ところが、昨晩。友達が「明日行くつもりー」なんてメールをよこさなかったならば(笑)。

私は行けない「と思う」よー、、、起きられない「と思う」よー、、、



…なのにいつも通りの時間に目を醒ましてしまった爽やかな土曜日の朝であった(笑)。

あー、しゃーないなぁ、行くかぁ…(←酷)。


案の定の大行列(10時過ぎの時点で30人ぐらい待っていたらしい、、、)。みんな酔狂だよ…。でも、午前中に来る人たちは「並ぶことを前提」として、覚悟して来ている人たちとも言えるから、絶対引かない。ほいじゃ、私たちも引かないぞ!(笑)


…というわけで、今週4度目のスイーツ、今週2度目のトシ様(笑)。絶対なにかおかしい…(笑)


私はショコラ・エ・ショコラ。ガトーショコラを割ると、中からチョコレートの溶岩が…♪ さらにチョコレートとキャラメル風味のアイス添え。このフォンダンショコラの濃厚かつ繊細な甘さに加えて、フランボワーズの風味までもが加わってめまい…!!! 美味しすぎるー!!! これで1000円ってどういうことよ?! あぁ、そういや以前、北海道の山のてっぺんのホテルで4500円もするフォンダンショコラを食べたが(笑)、今日のアシェットの方が遙かにうまい…!(比べるのもヘンだけど)


そして、連れが迷わず選んだモンブラン。これは私も水曜日に食べたばかりだけど、やはり…これ以上のモンブラン、ありえない!! テイクアウト用のピスタチオプリンも同時に食べたけど、こんなにピスタチオ風味をきっちり出しているものって比類ない〜。青臭さもひっくるめてありのままピスタチオ! うわーん、美味じゃー。


私は、あまりケーキ屋のケーキが好きではない。いや、美味しいと思うところもあるんだけれども、レストランで食べる、最後のデセールの方が美味しいと思うし記憶に残るからだ。なぜそれが専門のケーキ屋ではだめなのか…。それはやっぱり、「できたて」のその温度感、質感をそのままにその場で食べられるからなんだろう…。どうしてもっと、こういうサロンを持つパティスリーが出来ないんだろう?(私が知らないだけ?) 不思議でならない。だからこそ、この店のサロンに強烈に惹かれていたんだろうなぁ…。

子供の頃からずっと通い詰めていた帯広の六花亭の喫茶室を思い出す。テイクアウトのお菓子ではない、あのサロンで、クラシック音楽を聞きながら食べるあのデザートたち…。今でこそ、もうメニューはだいぶ変わってしまったけれど、あの頃味わった感動を、私はここで重ね合わせていたのかもしれない。


あー。友よ…。巻き込んでくれてありがとう。恵比寿での有終の美を「もう一度」飾れた〜。

*恵比寿のサロンは、22日でクローズになるそうです(すみません、事後報告的になってしまって)。サロンは来春、別の場所で復活するそうです。ソッコー行ってやるぅ!*

2006年10月18日 (水) その2  【Xdayのその前に】三度目のSS

明日、グランドオープンするSS。別に何が変わるわけではない(とおっしゃっていた)けれど、やはり、なにか変わる気がする。静かに始動した何かは、きっと大きなうねりになる。

さすがに3度も通うと、もう顔なじみになってしまったとうぬぼれてしまう。シェフのお釈迦様のような(笑)まろろんトークにも、種類は少なくとも精鋭パン布陣とチーズには、めずらしく私に白だけでなく赤ワインまでお代わりさせた。

パン屋らしくない高級ショコラティエのような、「パン屋さんのイメージのない店」のイメージという、次世代につながるパン屋。パンの常識を次々とぶちやぶってきたシェフらしい店かもしれない。田舎でのんびり、というのもいいけれど、都会の看板も見えない半地下の蔵も「らしさ」なのかもしれない。大きすぎる名前の元に集まるのではなく、「パンを楽しむために」人が集まるパン屋に。マイペースに。人との対話を大切に…というのもそれはそれでカラーなのかもしれない。

気付いたときにはもう、私はそのカラーに染まっている。

2006年10月18日 (水) その1  【Xdayのその前に】できてたのこころ。

思うところあり、突発的な恵比寿来訪。(前回来訪は2006年7月9日)

休日は3時間待ちとも言われるイートインサロンだが(実際それは本当である。なんせ6席、一人当たりの滞在時間も長いのでやむを得ないのである)、さすがは平日、開店前のほんの十数分前の到着でも十分「先着6名様」に入ることができた。はぅぅ〜。今朝もえびす顔のスマイルがまぶしい…。

連れの食べた洋梨のミルフィーユは、洋梨のコンポートや、紅茶のアイスクリームに挟まれてもなお、ざっくざくのほろほろ…美味しさのあまりに一気に血糖値はライジング! やっぱりミルフィーユはできたてに限る…。ミルフィーユは湿気を吸っては本来の姿を失ってしまう…。ここのデザートは、イートインに限る。いや、テイクアウトのデザートをそれほど多く食べたわけではないけれど、それだけはわかる。「できたてのおいしさは違う」ということを教えてくれる。

私が頼んだかぼちゃとさつまいもの(巨大)スフレは、別添のアングレーズソースをかけて食べるのだけど、かけずに食べても美味しいが、かけたらなおさら美味しさが倍速! まるで泡のようなしゅるしゅるした口溶けのスフレ、そして底部にはサツマイモとカボチャの甘露煮…(←この表現が正しいのかわからんが、そういう印象、、、)。ものすごく美味しかった。…のは半分くらいまでで、後半はその「パンではあり得ない」ほどの甘さ、砂糖甘味爆弾にちょっとボムボム気味(笑)。美味しいが、なんせ「巨大」なんだよ(笑)。

所詮、デザートはパンではない。だから、パンでならした私たちの胃袋はデザートで埋められるはずはなかった。「もう一皿、いっとく?」「いっとく?」「いっとくか!!!」

こうして、追加オーダーしたアシェット・モンブラン……実は最初はこれが当初の目的だったのである(なのにすんなり頼まない天の邪鬼)。テイクアウトのモンブランなら食べたことがある。うまかった。あれもうまかった。

…しかし…
断言しよう。このサロンでのモンブランほど、「モンブランに感動した」ことはなかった…!!! 私はモンブランが大好物で、いろんなところでモンブランを食べてきた(つもり)。…なのに…これほとまでに、はっきりとした和栗の風味に、つぶつぶの栗が混ざり込んだチョコレートムースのような柔らかい層と、土台のメレンゲ…そして上に載せられたアイスクリームの「マイナス温感」のマリアージュ…!!! 「できたて」でなければとうてい味わえないモンブランだった。…これがモンブランなのか…。

私が敬愛する人が、かつて出来たてのミルフィーユを振る舞ってくれたことががある。「ミルフィーユはできたてでないといけない。だから愛する人にはできたてのミルフィーユを食べてもらいたい」(注:包括的な愛です、私だけに向けられた言葉ではないです(笑))その言葉を、ずっとずっと胸に刻んでいた。私にとって、「ミルフィーユ」はあのときのあのものだ。

でも…この日のミルフィーユ、そしてモンブラン(そして熱々スフレも)。そこにも、それに類する「こころ」があったように思う。「できたてのこころ」を大事にするシェフの、「できたての味」ならば、私は何度だって足を運ぼう。たとえそれが来春になったとしても…。

(*といいながら、これを書いている数日後の土曜日の「朝ご飯」になるとは想いもよらなかった水曜午前半休の朝(笑))


はっ! 気づくと私、今週ケーキばかり食べてる…。怖…。何が起こっているんだろう?!(笑)

2006年10月16日 (月)  洋菓子店よ、永遠に。

…こんなタイトルを付けちゃうと、まるでここが閉店しちゃうみたいだけどそうではないです(笑)。文明開化のエスプリをそのまま残した「ハイカラ」な神田淡路町の大好きな洋菓子店。この店が今でも変わらぬスタイルで現存していること自体、奇蹟としかいいようがない。

近江屋さんには学生のころからほんとによく通い詰めていた。昔に比べあまり行けなくなってしまったものの、仕事をしている今は、会社の側の「オフィス街のパン屋」がその役割を果たしてくれている気がする。昔ながら…のベタなスタイルは、時にユーモラスに斬新に写る。私にはこういうベタな店が必要なんだ。

かつてはお店中のケーキ、パン、アイス、ドリンク、すべて食べ放題なんて出血多量サービスをしていたときに、「これでスイーツ食べ放題は卒業しよう」と決めたのもこの店。野菜ジュース断食ダイエットなんてことを試みたときに、ここのドリンクバーでしこたまジュースを飲んでまるで成果なし、なんてことも。へんてこな絞りたてジュースは、たまに思いっきり冒険作があったりもして。ひとりで行くときもあったし、友達を連れて行くこともあったし…思い出が詰まりすぎていて、行くことをやめざるを得なかったこともあったり…。お店の歴史にはかなわないけれど、私なりのこの店との歴史があったりするんだ。

ここのパンが実はすごく好き。なにはなくともここのポテトサラダが大好物で、これだけは絶対に欠かさない。なんてことはない、家で作るような正当派なのだけど、やっぱりこれが私が知る、唯一無二の昭和の味。ボルシチは採算度外視の上等な牛肉使っちゃうし野菜は大胆な大ぶりカット。こっちが心配してしまうほどの大盤振る舞い。大好きだったかぼちゃスープは今はもうないのかしら? 

生クリーム嫌いだった過去を払拭してくれたのはここのショートケーキ。…いや、たぶん今でもショートケーキはここのしか美味しいと思えない気がする。決して高級な凝った味わいじゃないのに…懐かしさというのは、それだけで美味しさの条件なのかもしれない。

久々に訪れた近江屋さんのドリンクバーとケーキとパン。たぶん、今後またずーっとご無沙汰してしまっても、きっとこの店の味は変わらない。世の中の変化にも我関せず…なクールな顔をして。歴史があるって、そう言うことなんだと思う。

2006年10月15日 (日) その5  【さいたまパンぱんパン】ケーキ反省会

さいたまのパン屋さんを4件回り(自分でもこんなにハシゴするのは珍しいことである、、、)「ボーカル」の新婚家庭におじゃまして、「あるか行く」のケーキで反省会。といっても、反省会っていいながら反省する人はほとんどいないものである(笑)。反省するとしたら、兄ちゃんになんの救いの言葉もかけられなかったことか(とほほ)。

ケーキ三種はどれもしっかり甘くて少し古典的。とくにチョコレートのケーキは通常のケーキの3倍くらいはねっとり甘くてお酒も強くて一瞬舌がびくんと引っ込んだ(笑)。強い! 甘さに慣れていないパン好きにはおどおどしてしまうくらい甘い!(美味しいんだが) チョコレート風味の(!)モンブランには回りにスライスされたマカダミアが刺さっている。ポンムカネルはキャラメリゼの確かな甘さとしゃくっとした食感のシナモンリンゴがウマ〜。くるみ入りのアーモンドタルト生地がそれをしっかり受け止める。ウマ〜。

ぽかぽか陽気の満腹まったり午後…。ものすごい睡魔(スイマー)がクロール…ばたばたばた…。このままお寝んねしていきたいところだけど、新婚家庭にそんな野暮なこたいいません(→やっかみ9割構成?!) ボーカルよ、行き残した日曜定休のさいたまパン屋さんは次、よろしくたのんますー。

2006年10月15日 (日) その4  【さいたまパンぱんパン】パン屋をやるって難しい

そもそも…今回のさいたまパン巡りの発端は…。

このお店への陣中見舞いのようなものである。武蔵浦和のブロートツァイト。「ボーカル」の職場の近くゆえ、彼女はすっかり常連さんで、オーナーシェフの兄ちゃんとすっかり親しくなり、「パン屋の悩み相談」まで受けるまでに(笑)。

オープンしたてのころに訪れて以来のごぶさた。(*最初の来訪は05年5月15日DIARY参照…)その後の兄ちゃんのパン屋生活は、それはそれは大変だったようである…。なんせ立地が悪い。駅から遠くて近くの団地のニーズはどうやら近くにある「昔ながらの町パン屋」さんに向かっている。近くに会社も特にない。そりゃ兄ちゃん、大変だろうよ…。

客層に合わせてソフトな総菜パンなんてのも作るけど、兄ちゃんはやっぱりこういうハード系が焼きたいんだろうにな。本人が焼きたいと思って焼くようなパンは、やっぱり旨いものだなぁと思わされるのだ。兄ちゃんの焼く本場系のパンは、はっきりいって「うまい」。うまいんである。

この長時間熟成バゲットなんて、ヘタしたらJUとかPとかに並ぶくらいに、噛めば噛むほどかき餅のような甘みの余韻が長〜い、するめ系のバゲット。ちょいと焼き過ぎの感もあるけど、はっきりいって味は「ウマイ」。クロワッサンもちょっと空気を吸い込んだけでバターのこんがりした香ばしさが広がり相当秀逸。食べるなら調理パンじゃない。バゲットがおすすめなのだ(JUとかPとかのバゲットが好きな方には特に)。

ただし! この近くの団地は老人率と子供率がかなり高いそうである…バゲットの客層ではないのか(汗)。1年半ぶりに訪れた遠方のパンバカの私がいくら「美味しい」と言ってもなぁ、難しいなぁ…あぁ、難しいっ! 私までなんだか悩み始めてしまった…パン屋ってやつの難しさ。

2006年10月15日 (日) その3  【さいたまパンぱんパン】きりんのパン屋さん

難しい名前のついた与野本町のパン屋さんは、きっとだれからも「きりんのパン屋さん」と呼ばれているに違いない。看板もきりんさん、店内にもきりんさん。きりんだらけのパン屋さん。

3人も入ればたちまち身動きできないほどに小さなお店には、心拍数が数段アップしてしまうようなパンと「空気」。このお店はもう、最初から「空気」が違う。パン好きはもちろん、少しでも感動に敏感な人なら、たちまちこの店のファンになってしまうだろう。閉塞感を感じ得ないほどに窮屈なスペースなのに、ほわわんとしたやさしい空気が広がっている…なんとも不思議な不思議なパン屋さん。

案の定、パンもほんわか優しくて「素直」な味わい。画像はごく一部だけれども、天然酵母のあんパンは、ツブツブの全粒粉生地の歯切れの良さとあんこのフルーティーな甘み(←あんこにフルーティって違和感あるいい方だけど、なぜかそう感じた)が美味しい! つなパンは、マヨネーズとたまねぎで和えられたツナ入り。熱々のパンから染み出た油が紙袋に染みこんで一瞬ひるむけれど、これは美味しさのサイン。まろやか〜なツナサラダに3人とも車内で美味しさの大合唱♪ 天然酵母のぎしぎしクロワッサンも、包帯臭いまでにオレガノたっぷりなフーガスも。

素直な味わい…というのは、見た目どおりの味わい…という意味。「このパン、美味しそうだな」って期待に、ちゃんと答えてくれるという意味。こういう小さな癒し系のパン屋さんこそ、常連さんになりたい。たぶん、パン好きさんならきっと誰もが思うこと。

2006年10月15日 (日) その2  【さいたまパンぱんパン】一般家庭の週末パン行楽絵図

川口から浦和方面に戻る途中に通りかかる、パン屋K○○ヤマさん。いわゆる郊外型のベーカリーなのだけど、店内もテラスも家族客でいっぱいである。少しメルヘンちっくな(?)内装はパンのテーマパークを思い出させるし、スタッフの数はまるでデパ地下のチェーン店を思わせ、コーヒーサービスなんかもあったり。なかなかの繁盛店のようである。

うーむ、パン屋って、最近は週末の家族の娯楽のひとつになっているんじゃないんだろうか。普段パン食べないようなお父さんとかも、休日だけはパン食に付き合わされたり? 圧倒的にカレーパンあたりが人気なのだろうか。

もう長いこと「一般の人」の暮らしをしていない私としては(笑)、今、一般の家庭のパン食のあり方に興味があるわけで。少なくとも大人になる前までは私もフツーの家庭でフツーに食生活だった記憶がある(笑)。週末には母親が買ってきたデパ地下のパンか、近所のパン屋のパンで、手軽な昼ごはん…がお決まりだったなぁ…。あのころはあのころでパンが好きだった。もちろん今が尋常じゃないんだが(笑)…とまぁ、そういう家族の風景を想像させるパン屋さんでのひとこま。

画像はらせん状にパン生地(全粒粉&ジャガイモ入り)がまきついた、チョリソーが主役なパン。ピリ辛がビールに合いそうな。これもパパ向け?

2006年10月15日 (日) その1  【さいたまパンぱんパン】ケーキ屋だけどパン…あるか、行く!!!

6月に嫁入りしたマブ友の「ボーカル」は生粋の埼玉県民。彼女はいわゆる「パン好き」ではなく「一般のパン好き」(←そのカテゴライズも「パン好き」じゃなきゃわからんよね(笑))。私のキチガイじみたパン好きっぷりに、染まりきらないまでも、シミくらいはぽつぽつ現れ始めている新妻である。前々からの「さいたまパン、食べに来てぇ〜」がついに実現。彼女の職場の後輩のパン好きな子(←うちのサイトの読者なんだってっ! ひえー)を加えた3人でさいたまをパンドライブ。日曜日定休日のお店に未練を残しつつも、めちゃくちゃに充実した「さいたまパンめぐり」の模様を5部作(!)にて報告しようかと。



まず一店目は、川口のパティスリー、「あるか行く」からスタート。ここは、スイーツマニアにも評判のお店。それもそのはず、こちらのシェフの出身は尾山台のあの老舗パティスリー、甘いモンは甘い! こってり甘い! 泣く子も黙る日本のスイーツ界の重鎮の店である。パン好きとしてでなくとも私にとって大好きな店である…。

こちらのは、以前から「パン」に注目していたのだ。ここはパン好きも唸らせるパンがあるらしいのだ。といってもすべてヴィエノワズリー。ハード系とか食事パンの類は無い。…というか…一体この安さはなんなんだ?! ケーキ屋のヴィエノワズリーって、クロワッサンは200円とか、パイ系は300円台が相場だと思うのに、100円台のデニッシュがざらにある。画像のパンのほとんどが100円台。ありえない! …これってさいたまの特徴なの?! とりあえず、3人で買ったパンをすべてイートインでいただくことにした…。

せっかく画像があるから、名前(一部補足のため変えてます)だけ羅列すると…
・バナナのデニッシュ
・マロンとカシスのパイ
・ポンム・カンパーニュ
・クロワッサン
・パン・ア・ラ・クレーム
・トマトのデニッシュ
・ボストック
・パンオレザン
・ショーソン・ナポリタン(画像なし)

一個一個書き出すと、他の店のこと書けなくなっちゃうから割愛するけれど、買った物全てがほんとに美味しい!! 9個買って9個ともはずれなく美味しいってことはすなわち、この店のパンは全部「ウマイ」ってことだ(笑)。

モノの見事にバターたっぷりのヴィエノワズリーばかりだが、パイにしても、クロワッサンにしても、素材は似たようなものだろうに、…ひとつひとつの味わいが全然違う。きちんと味をきっちり描き分けられているのだ。9個買えば、きっちり9通りの味が楽しめる。全体的に思ったよりも生地自体はバターリッチというわけではないのだが、具材やクリームの「主役」を確実に引き立てている。そのいぶし銀な旨さには拍手を送りたい。

中でも悶絶モノはバナナのデニッシュ(歯ごたえ残るハードめなバナナはうっすら表面キャラメリゼ、カスタードの下に仕込んだチョコが私を堕とす!)、ボストック(シロップを吸わせてしっとりした生地とダマンド。「ニッキ」風味の粉糖が反則!)、ポンムカンパーニュ!

もちろん、ケーキも3個購入。これは後のお楽しみ……って、最初からこんなに飛ばして大丈夫?! ケーキまでありつけるのかどうか一抹の不安がよぎる。