62-2.春の3泊4日九州北部パンドライブ 〜その2 福岡→佐賀〜




〜その1 福岡市内編〜はこちら



昨夜は1時間しか寝ていないこともあり、

お寿司を食べたらすぐにホテルに戻り風呂に入って就寝した。

明日はレンタカーを借りて移動するので睡眠は絶対なのだ。

だって私、どうしようもないほど居眠り女なのだ、

仕事中でも映画でもコンサートでも野球場でも会議中でも、…運転中でも。


今回福岡で泊まったホテルは一泊3000円。

究極にシンプルなホテルで、相部屋はないが二段ベッドの部屋、

テレビだけはあるが他にはなにもない。

共同風呂、共同トイレ、ユースホステルのようなホテルだった。

お風呂は鍵をかけて入れるのできっと時間によっては争奪戦?

おかげさまで一番風呂をいただき、さっさと就寝。

寝るだけで3000円ならなんの不満があろうかと!








翌朝。

博多駅前でヴィッツを借りてめざすは福岡は西の前原市。

そう、「即興詩人」さんにようやく来訪できるのだ!

前回は仕事に阻まれ出張ですってば)

敢え無く断念してスーパーに卸されているものを買った。

それでも十分すぎるほどに美味しかったあのスコーン。

今日は日曜日だから、たぶん当日焼きのものはないんじゃないかなと思うのだが

とにかく直接お店に行ってみることが私の「現場主義」。





福岡から前原まで国道202号線でずーーっと進む。

前原のICのすぐ近くに現れる白い地中海風の民家(←あくまでも私のイメージ)。

をを! これがかの…。





周りには田んぼが広がるロケーション。

おそらくもう少し北へ進めば行けば海が見えてくるだろう。





突風の吹く寒い日で、空はねずみ色、店先のヤシの木がゆさゆさ揺れている。

(この写真を撮った時には瞬間的に太陽が出たのだがずっと曇りだった)

穏やかな晴れた日にはきっと南国の休日を思わせるのだろうが

今日はあいにくのこの天気。……いったいここはどこの国ですか!(笑)





ドライブがてら来るお客さんが多いのだろうか、

パンは普段食べないけれど有名だから寄ってみた、みたいな

年輩奥さんたちの集団ががーーっと来ていた。ここはツアーの中継地点か?






予想通り、前日焼きのパンオンリーだった。

すべては袋にあらかじめ入れられて

スーパーで卸されているのと同じ状態で売られている。

だから、ここは工場+直売所という感じも否めない。

でもでも、ここまで来たもの、おなかはぺこぺこ、今すぐ食べたいんです!


おなじみのスコーンがこんなにたくさん陳列されている!

あぁあぁ、でもあれもこれもは買えませんっ。

延々と悩んでいるうちにおばさま御一行は帰って行った。

私ひとりになった。おぉ、チャンス!(って、なんの?)


お店には店主ではなく、とても愛想のよい親切なおかあさんが店番をしていた。

私は「森のパン」をひとつ選んだ。かなり大きく重たいパンだ。

クルマに戻ればmyナイフもあるのが、おばさまに聞いてみた。

「すみません、今ここでちょっと食べたいんですけどカットしてもらってもいいですか?」


「申し訳ないです〜他のものなら使えるんですが、

私だけスライサーが扱えないです、ごめんなさいねぇ、ナイフならいいでしょうか?」


「あぁ、全然構いませんよ〜お借りしてもいいでしょうか?」





そしておばさまが工房から持って来たのはなんと包丁(笑)。

一瞬ひいてしまった私だが(笑)逆にその日常感がとてもほほえましく

包丁でパンを切らせてもらうことに。


ところがどすこい、目がしっかり詰まったこのパンは包丁でもよく切れる!!

まるで島豆腐を切っているかのように。





サービスのコーヒーとともにお店のロッキンチェアに座らせてもらいながら

森のパンをいただいた。

腰のまがったおばあちゃんがひとり、パンを買い求めに店に入って来た。

サンダル履きそのままの出で立ちだった。すぐ近所にお住まいなのだろう。

ミルクロールなど2袋くらいを買い求めていた。

店内でおもむろにパンをぱくついてくつろいでいる私を見て微笑みながら

「おいしいでしょう」とひとことふたこと交わして去って行った。





森のパン! これは本当に美味しい。

ねちねちと目がつまり、嚼み始めのガムのように歯の咀嚼を一瞬阻む弾力感が。

ひとくちひとくち噛みしめるごとに、雑穀と木の実の滋味があふれてくる。

冷やしたわけでもないのにひんやりと冷たいのは

たっぷり貯えられた水分のせいか、

まだ肌寒い初春のせいか。


ほんの厚さ数センチのパンなのに、お弁当をひと箱食べ終えたような満足感。

おばさまにお礼を言ってお店を後にした。

さぁ、次はさらなる西、唐津を目指す!








今回、九州へ行く話を年末頃友達に話していた。

「佐世保バーガーめぐりでもしたいんだよねぇ」

するとその友人は言った。

「唐津バーガーっていう美味しいハンバーガーがありますって!」

なにいー。初めて聞いたぞ、唐津バーガー。

唐津。唐津。

調べてみると、本店は唐津の景勝地、虹の松原にあるんだそうな。

ぉぉ、これはいいドライブになりそう!!!


そのときすでに旅行のストーリーには唐津バーガーが含まれてしまった。

ここに寄るために旅のデザインが始まったのだが…。


しかし、もう少し調べて行くと、どうやら唐津バーガーってやつは

どんどん店を拡大して、今じゃ福岡でもどこでも食べられるようになってしまっている模様(笑)。

れれー。なんだよそれー。それって船橋パンストで佐世保バーガー食べられるのと同じじゃん。


しかし。虹の松原で食べる、そこで食べることにきっと意味があるはず?!

よっしゃ、パンに限らず現場主義!! 行くぜ虹の松原!





佐賀県唐津市、虹の松原は海岸沿いのカーブに沿って続く松の林。

この途中の駐車場にあるのがこの唐津バーガーのバス。

お客さんが常に買い求めに来る人気のハンバーガー屋である。





私もクルマを止めて、スペシャルハンバーガーを注文。

クルマまで届けてくれるのだが、私はそのハンバーガーを手にして

松林の中に入って行った。海岸までは100メートルくらい。

海岸に出て、海を見ながら食べるんだ!





松林の中はひんやりと寒い。

手の中のハンバーガーはぬくい。

がまんならぬ、えぇい、食べ出しちゃえ!





むしゃむしゃ。ぱくぱく。

ひょうー! パテにレタス、オムレツに厚いチーズ、ハム!

思ったよりボリュームは控えめだけど(もっと大口開けて食べるものかと思っていた)

タコ焼きソースのような甘辛ソースが具に絡んで旨い!

けっこう辛いんだけど、この分厚いチーズがまろやかさをプラスしているんだな。

こんな厚いチーズの入ったハンバーガーは食べたこたないかも!

なにより旨いのがこのカリカリと焼かれた薄いバンズ!!

少しトーストしたサンドイッチのように、甘く香ばしい。

これならパン好きさんもきっとお気に召すはず!!





むしゃむしゃ、ぱくぱく。

お、林の向こうに光が…。海岸が見えて来た!!





ぶわっ!!

も、ものすごい突風が…!

この松林は防風林の役目があったのだろうか、

海岸は天気の悪さも手伝ってなんだか荒野と言う感じで(笑)

演歌の似合う浜辺だった。





突風の中でも食べるハンバーガーは旨いなり(笑)

でもでも、ものすごい風が吹き荒れまくっていて

大人しくハンバーガーを食べている場合じゃない(笑)。

ひえーー飛ばされるぅぅ〜! もう限界、玄海灘〜!





クルマに戻り、次に向かうは鏡山という展望台のある山。

うねうね…とヴィッツのお尻を叩きながら山を登り

さぁ、虹の松原を上から見下ろそう!





3つの画像を合成させてみました(笑)。

はぁ〜時間があれば、あの端っこまでクルマを走らせたかったな。

前原から唐津に向かうまでの海岸線も、平行に電車が走っていて

それはそれは風情のあるドライブコースだった。







クルマは唐津を南下し、唐津線に沿って走る。

厳木(きゅうらぎ)という町の山の中にあるパン屋さんを目指すのだ。

(実際は相知町。現在唐津市である)





山あいに囲まれた田園地帯の中に電車が走る。

山と川と橋と列車と菜の花畑。

あぁ、クルマで来たことが惜しまれるくらいに、

ぼんやり眺めていたいような風景だった。

たぶん、今回のドライブで一番いい景色だった。

(けど運転中につき画像は撮れないのだ。とほほ)





その山の中のパン屋さんは、厳木駅の近くにあるそうだ。

本当はクルマじゃなく列車旅にしようと思っていたのだが

どうもこの山というのがかなり難易度高いらしく…直線距離は近いのだが、

歩きじゃちょっと(時間的にも)厳しそう。

結局クルマを借りたのだが、あぁ、列車旅もさぞ楽しかったことだろう。

意味もなく、無人駅の厳木駅舎に入り、カメラを構える。





「我楽房」という石窯のでかいパンを焼く店はこの山の中にあるらしい。

駅からはいくつも道標が出ているので迷うことはない。





山の中をぐるぐる回りながら登って行く。

あー。思うのは、これを歩いて行けたらどんなに面白かったことか(自虐的?)





最後の最後! ぐわーーすごい坂(笑)。

画像では伝わらないと思うけど、めちゃくちゃ急斜面、

がんばれヴィッツ! アクセル全開で坂を登り切る!!





ようやく到着した我楽房さん。

本当は今日、ここで予約制で食べられるというランチコースを

食べたかったのだが、たまたま焼き物の個展をしているので

パン(しかも巨大との噂)しかおいてないという。

なので寄るかどうか迷ったのだが





ぎゃ!!!

ほ、ほんとにものすごいデカさだ…。

画像じゃ対照になるものがないので伝わらないと思うけど

めちゃくちゃでかいのだ!!!

パンはほとんどが1000円均一(スモークのパンは1500円くらいした)。

どれにしようかほんとうに迷った。

一個でも多すぎるのだ(笑)、一個だけ厳選しなくては…。

実は、本当はもっと目の詰まったものを買いたかったのだが

きっとその分食べきるのに1ヶ月くらいかかりそうなので(←おいおい)

ソフト系のものにしてみた。





コーヒーをお願いし、パンも数枚食べる分だけスライスしてもらった。

おぉ、なんて風流な…。

このコーヒーカップもすごくいいもののような気がする。


かぼちゃの味のする「じんぼう」というパン(季節によって野菜が変わるようだ)

少し温めてくださったので少しさくさくっとした食感になっており

ほのかなかぼちゃの香りがする。かぼちゃの香りよりも表皮の甘い香ばしい香りの方が

印象的かも知れない。


パンにばかり意識が向けられていた。

ふと回りを見ると、…置かれているもの、飾られているもの、すべてが

アートを感じさせるものばかりだ。ここは…ただのパン屋さんじゃない!





そこにオーナーさんが登場、この工房のこと、自分のことを語ってくださった。

(まったくプロフィールも知らないまま訪れた私は失礼な客だったりして…恐縮です)

いろいろな経歴を持ち、陶芸家でありながら料理家、パン職人、

音楽も愛し、畑も農場もこの敷地内にあると。

(東京ドーム10個分だって! ひぇぇ)


料理を作るから器にも興味を持ち器を極め、

料理のために作ったパンが評判になったのでパンを焼き、

パンを売ったお金で敷地に木を植える…。

…と、好きなことがすべてつながってこのようなカタチになったそう。

ただ「パン屋さんがある」というだけで来た私には軽いショックを受けた。





アトリエの中庭は吹き抜けており、青い空が見える。

パンを焼くのか、陶器を焼くのか、煙りがもくもくと見え

この中庭自体もとてもいいスモークの匂いがする。





チェロの音色が工房全体に響いているのだが

それはこの中庭にある、オーナー手彫り(!!)のスピーカーから流れているものだった。

アトリエ内にはドラムやギター、ベースなどの一通りの音楽機材が揃っていた。

「仲間が夜集まって、夜中まで大音響でライブをやるんですよ。

ほら、隣近所なんていないでしょう。いくらでも大きな音を出せるんですよ」





このスピーカーの渦巻きの奥から優雅にチェロの音色が響く。


とてもかなわない、誰もここまでできない。

スピーカーの渦の溝を覗き込みながらそう思った。





広大な庭園を出ると…ここが本当に素晴らしいものだった。

森の中にお茶も飲める石組みのテラス席が。

そしてその奥には…。





うわっ…!!!

なんて景色…!

これが個人のものだなんて…。

遠くの山まで一望できるのだ(画像では光が入りすぎて写っていないが)





そこでさっきのパンを取り出してみる。

ほんっとにでかくて重くて、私の手なんかじゃ比較対照にならんわ。

(このソフトさでこの重さなんだ、ハードなパンだったらきっと岩だ(笑))

と、とにかくでかいんです(笑)。





なんてうらやましい暮らしなんだろう。

職業「自由人」みたいな…。

でも、若いころは一ケ所に留まらずにあらゆるところをめぐり

あらゆることを経験し、そして行きついた先がこの故郷の山なんだそう。


まだまだ若い私には、何十年も先の自分の姿は見えていない。

紆余曲折するか、そんなドラマティックな人生が待っているか、

そんなことはわからないけれど

人と比較はしないけど、自分なりにちっぽけではないドラマがあり

きっと私の場合、パンとなにかしら関わっているような気はする。

そうでありたいな、と今はそう思う。





山羊を飼いチーズも作っているんだそうだが

あいにく私が目にした動物さんはこの鴨さんたちだけ。





おぉ〜なんて人慣れした鴨さんたちなんだろう!

こんなに近づいても全然逃げようとしないの。

もうちょっと警戒しなさいってば(笑)。





エサを食べ終え、お勤めを終えた鴨さんたちは一列に並んでとことこ…。





ちゃぷん! ちゃぷん! 入水〜。

かわいい…かわいすぎるぅ!

動物って、いつまで眺めていても飽きないよ。


海だって、山だって、夕焼けだって、朝日だって。

愛しいものはなんだって。

きっとこんな愛しいものに囲まれた山奥の暮らしは、

生きている限り飽きることはないんだろうな。


今日はここに立ち寄って良かった。

もちろん、いつかここのお料理を食べられたらな。

(ちなみにこちらの屋外のおトイレがすごい!!!

ある意味究極。行かれた方はぜひ立ち寄ってほしい。

あ、とても素敵といえばヒジョーに素敵なんですけど

…落ち着いて用を足せるか、と言われればヒジョーに微妙なおトイレです(笑))








さて、最後に目指すのは再び福岡県に入り、水郷の町・柳川。

なぜこの町を目指すかと言えば、レンタカーのせいである。

本当なら長崎までクルマで行っちゃえば楽なのだが

福岡で借りたクルマは福岡で返さないと倍以上の値段がかかってしまう。

(あちこちよって電車やバスで行くくらいなら一気に行く方が安上がり…というツッコミは却下。

だって、制約や不便がなければロマンがないじゃない!(笑))

ショーミでロマンチストな私は矛盾してます)

柳川でクルマを返車し、ついでに観光をちょろっとして

あわよくば柳川名物の鰻のせいろ蒸しを食べるのだ!





水郷の観光地ではお約束、こてこて観光商売、川下り(笑)。

しかしこの川下りは1コース1時間ちかくかかるんだと!

うーん、鰻せいろ蒸しをとるか、川下りをとるか…。


私としてはあり得ない選択肢(?)。食ではなく、観光をとった!!(笑)

1500円も払い、ボートに乗りこむ。

過剰な期待はもちろんしていない。

思ったよりも絵になる風景は少なかった。

けれど、これがあまりにこてこてな観光でそれなりに面白かったのだ。





ボートにはぎゅうぎゅうに詰められ、腰から下は布団の中に足を突っ込む。

真冬だとこれがコタツになるんだそう。

薄手のニットに皮ジャン一枚の私には相当寒かった。

寒さと花粉症で鼻水ノンストップ(笑)。ひーー。





正直言ってこれといった見どころのない1時間のコースなのだが

随所に「いかにも観光地だなぁ…」という商売っ気が垣間見られるのが笑える。

水上売店みたいなものがあり、船が近づくと船上のお客に対し

「ラムネ入りませんか〜アイスもありますよ〜いかがです〜」と売り込みにくる。

私が乗り合わせた乗客たちはそれほどノリの悪くない感じであったのに

水上売店が近づいた時だけ、とことんシカトするのが笑える。

みんな、商売っ気だされると「ひく」んだよね(笑)。

そうそう、「うなぎの供養碑」なんてのもあったのも不謹慎だが笑える。





それでいて飽きさせないでくれたのはベテランの船頭さんのトークのおかげ。

私の中で残っているのは景色もさることながら、

船頭さんの唄う演歌ばかりだ(笑)。

ありがとう、船頭さん。鰻の分まで楽しめました。








さあ! 旅も終盤。

柳川からは西鉄電車に乗り、熊本県大牟田を目指す。

なぜ大牟田か? それは…旅の計画をたてる時に幾日も幾日も地図や時刻表、ガイド本と

にらめっこしている時に、ふと大牟田からちょろりと島原まで伸びている航路を見つけたのだ。

「そうだ! 船で長崎県に入ろう!!」


2日目の夜(つまり今夜)は、島原の温泉宿に泊まり、

明日は島原観光して、雲仙普賢岳を登り、そこを越えて長崎へ辿り着こう!

そういうルートを考えついた。あぁ、初の長崎県入りは船で、なのね〜。

ロマンよ、ロマン〜。





大牟田駅からバスで数分の港に着いたのは19時近く。最終便なのである。

あわよくば船上からサンセットを眺めたい…と思っていたが残念、間に合わず。





朝からずっと運転していたのでようやく体を楽にできた。

イスに座ったらたちまち眠りについた。よだれをたらしながら(いや、マジで)。

目が覚めたらもう、島原港だった。



今夜宿泊するのは、港からほど近い温泉ホテル、小涌園(箱根でお馴染みの)

こういうこてこてな観光ホテルは本来、あまり好きじゃないのだが

露天風呂付きで、かつ超格安というなら話は別。


港に到着後、行き方を聞こうとホテルに電話をしたら、迎えに来てくださった。

おぉ、わざわざ来てくれるなんて…ほんとすみません、ありがとう!


さらに、到着が遅すぎて見事に食いっぱぐれた私、

「この辺でなにか食べる店あります? ラーメンでもなんでもいいんですけど…」

すると向かいのラーメン屋を紹介してくれたのだが

閉店まぎわだからと、わざわざ電話確認をしてくれたりと。

他にもいろいろ感心させられるサービスがあり、

ホテル自体は古いしほんとに典型的な温泉宿なんだが

やっぱりサービスで大事なんだよな〜と、今さらながら感心させられた。





ホテルの向かいにある「泰仙閣」という、一見なんの変哲もないラーメン屋さん。

メニューはほんとにラーメンや餃子やちゃんぽんなどで、

取りあえず特製ちゃんぽんを頼んでみる。

あぁ、ほんとは長崎で食べようと思っていたのだけどなー、

ちょっとフライングだけどまぁいいや。





ところがどすこい!!!

このチャンポン、めちゃくちゃ美味しい!!

麺よりも遥かに具が多くて、どれも味付けよく炒められている。

そしてこのミルキーなスープのまろやかさといったら!

あぁ、めちゃくちゃ旨いですぅぅ〜。


「あら、急いで食べなくてもゆっくりどうぞ、大丈夫よ」

閉店まぎわなのを無理矢理開けてもらったせいか、

逆におかみさんに気を使って頂いたが、

いえいえ違うんです。

すごく美味しいからこんなに早く食べ終えちゃえたんですーー。


後でホテルの人に聞くと、ここのお店は

かなり評判のいいラーメン屋さんらしい。

あぁ、なんだか今日はヒキがいい!!



海と星空を眺めながら露天風呂に浸かり、あがればテレビを見ながらビール。

体が冷めたらまたお風呂に使って、あがってまたビール。

あぁ、なんて極楽。ロクデナシ〜♪




3泊4日の九州北部の旅はあっという間に2日目を終えた。

この後はもうパンは登場しない。

あとはこてこてな観光が待っているのだ。

(ゆえに、この後の模様はPriv.mi_waにて)

でも、今日買った、たった二つのデカいパンたちは、

道中お腹が減った時には取り出され食べ続けられた、旅のいい相棒に。

(といっても一向に減る気配がないデカさ。参った(笑))


そして東京に戻ったら

ほどなく福岡で出会ったパンたちが私のもとに届くだろう。

九州のパンを食べながら、旅のことを思い出そう。

出会った人、出会ったお店、出会った風景を思い出そう。

しばらくは旅の余韻は消えないでいてくれる。


…いや、というかパン、大きすぎるんで(笑)。




*パン抜きの3日目、4日目はPriv.mi_waにて*