27-1.2泊3日初秋の夕暮れ旅 〜京都パン・近江八幡〜




連休でもない10月中旬の週末。

親友の「ボーカル」が他のバンドの助っ人で名古屋でライブをすることになった。

毎回彼女のライブには皆勤賞並みに観に行っている私。

「名古屋? 行く行くー」

二つ返事で同行することになった。

…もちろん、ライブだけでは名古屋までなんて行けない。

グルメとパンがなきゃ私は名古屋までなんて行けない。

…なんてことは言わなくても十分バレバレらしいのだが(笑)。


日曜日にライブなので、「ボーカル」とは名古屋で合流することに。

せっかくの週末、土曜日から行動しなくては。

せっかくなので、近江八幡の友人宅を訪ねよう。

あのパン屋さんも久々に行かなくちゃ!

あれこれプランニングが膨らみ、

……私はなぜか名古屋を大幅に通り越し、

京都まで行ってしまうのだった(笑)。



土曜日の朝4時起き、早朝のJAL便に乗り込み、大阪→京都へ。

近江八幡の友人は最近赤ちゃんを産んだばかり。

出産祝いを持って、飛行機に乗り込む。





京都の連れとの待ち合わせは京都駅12時。

残された時間は1時間ちょい。

それまでに私がすべきことはただひとつ!

昼パンを食べること!!!


京都駅から地下鉄で今出川まで北上。

そこからてくてく歩いて「ル・プチメック」へ!

このお店は1年以上前に来店し、

その激しくフランスのエスプリが充満したパンと店に惚れ惚れした。

その後2回もParisに行って来た自分としては、

ここまで作り込まれた、ここまで徹底してフランスを意識した店に

少しニヤリとしてしまう。よくぞここまで…と(笑)。

そして以前と同じようにサンドイッチを選んだ。


残念、以前食べて感動した「牛タンのサンドイッチ」がなかったー。





なので画像だけで追憶することにして…。

ちなみに、一緒に食べたニソワーズのサンドも美味しかったなぁ…。

画像は03年夏のもの。左がニソワ、左が牛タン)





まるで色鉛筆を売るかのように、冷蔵ケースに突っ込まれたディスプレイ。

これって「扱いが悪い…」と一見映るんだけど、

この適度な乱暴さが私にはフランスチックに映ってたまらない。

ほら、薄紙にくるまれただけの包装。

「おフランス」そのまんまじゃない?


うぅん、こんなに種類が多いと選べない…!

−グルのプチバゲットのカスクルートも魅力的なんだけど、

なんか豚肉が食べたかった私。

たぶん先週まで食べまくっていた、

Zopfの豚肉系サンドイッチたちのせいかも(10月前半DIARYを参照)。





昼に食べる分だけ買う。

旅はまだ初日。あれもこれも買いたい気持ちをぐぐーーっと押さえて。

全てのパンをきちんと温め直してくれる!

はーん、フーガスがすごぉく美味しい。

黒オリーブが刻まれて、グリーンオリーブは飾りに載せられて。

細身ゆえ、クラムよりは香りと食感を楽しむ。





「自家製塩漬け豚肉のキャベツ添え」。

厚みがあって、脂はたっぷりついている割には、

グリルされている最中に落とされたと見えて、

脂身が少々苦手な私にもこれなら大丈夫!

肉が美味しい…。キャベツは…どこにもなかったのだけど(笑)

ザワークラフトを連想させる酸っぱさがついており、

汁気を切ったシュークルートでも食べているような一品。

牛タンのサンドイッチを思い出すと歩が悪くちょっと切なくなるものの(笑)

これはこれで満足〜。


デザートには瓶入り(!)のブロッコリーのプリンを。

300円しないこのプリン。瓶があまりに可愛くてついお持ち帰りをお願いしたら

なんと洗ってくれた。しかも、退店する時には

気をきかせてドアを開けておいてくれた。

(カートをごろごろ引きずって大荷物だった私)

接客も気が効いているなんて、前回は全然気がつかなかった。

次来る時はあれもこれも買う〜と心に誓って店を後にした。






連れと合流してJRに乗って30分の近江八幡まで。

生まれたての赤ちゃんと対面し、

なぜか結婚式のDVDや新婚旅行の時の映像も見せてもらって(笑)

出産祝いのお人形とZopfのシュトーレンを渡して1時間ちょっとでおいとました。


もちろん、近江八幡にせっかく来たんだから観光、観光!

めんどくさがる連れを無理矢理バスに乗せて観光、観光!


 


駅前は普通の商業地区なんだけど、八幡山のふもとまで行くと

江戸の町並みが広がっている。

近江商人や豊臣のゆかりの史跡なんかがあり。

イイ感じよ、イイ感じよ〜?!





水郷のほとりの茶屋で、名物の赤こんにゃくを食べてひと休み。

合戦の炎をイメージした赤色が毒々しいのだが(笑)

酢みそや味噌のせいなのか、甘くてコクがあって美味しい!


 
 

八幡山のロープウェイも登らなきゃ。琵琶湖を見なきゃ帰れない!

わがまま言ってロープウェイに乗り込む。

それほど標高が高い山ではなく、階段を登り詰めて行きついた展望台。





視界がぱーっと開けてまぶしい夕日が目に刺さる。

思わず「すごいーー!!」と叫ばずにはいられない。

よかった! 連れも同じテンションで叫んでる。

(ちなみに画像は私ではない、赤の他人、あしからず(笑))





大きく横たわる琵琶湖と広がる田園風景。

初秋の、夕焼けの、古き日本の町並み。

大昔からずっと変わらない風景なのだろう。

なんていいところなんだろうとしきりに感動する我々。

こんなところで子どもを育てられる彼女は幸せだね、とうなずきあった。





ご機嫌になってくれた連れを次に引き連れたのは

近江八幡と言ったら「たねや」。

私はここの和菓子はとても好きで、祖父母宅に行く時はよく土産にする。

(もちろん私がほとんど食べちゃう(笑))

洋菓子部門のクラブハリエまではさすがにつきあってもらえなかったが(笑)

大好きな「ふくみ天平」を購入♪

…って、東京でも買えるって? まぁまぁそれは置いといて。





来て良かったね、近江八幡。






京都に戻ったものの、何かの国際的コンベンションがあるようで

飲み屋はどこも満席。入るところがない!

そこで、激空腹の我々が行ったのは、連れの行きつけのラーメン店。

昔からここのラーメンが無性に食べたくなるらしい。


 


市内にいくつか店鋪があるらしいこの店、並んだ後に着席。

真っ黒な醤油スープがいかにも塩っぱそうなのだが見た目ほどではない。

私は醤油ラーメンは「脂」ではなく、小さな「油」の浮いた方が好きだ。

麺が太くて甘めで、スープとよく馴染んでいて美味しい。

連れが食べなかった黄身をもらってスープにまぜてみたらまろやかさが加わってより旨い。

ただの飲み屋で飲むよりも、旨いラーメンを食べる方がずっとインパクトがある。

なんか、ご当地グルメしたって気になるじゃない?(笑)


やはりどこも満席の京都。

やむなく超どうでもいいようなサンドイッチ喫茶店でビールを何杯も飲む(笑)。

でも、やっぱりビールは飲み屋で飲まないと、イイ具合に酔えないんだよね…。






翌日。

この週末の京都はそのコンベンションのせいか、大混雑。

ホテルもめちゃくちゃへんぴな場所しか取れなかった。

しかし、とあるパン屋さんにはアクセスが(やや)しやすい場所だったのだ。


今日、名古屋へ行く新幹線は11時半。

チェックアウト後、最寄りの京阪に乗り込み、目指すは宇治方面!

そう、「たま木亭」で朝パンを食べてから名古屋へ向かおうという計画だ。

前回たま木亭に訪れたのは今年の3月。

(その時の感激レポはこちら


今回は京都では時間がないので、本当に行きたい店だけに絞った。

行って帰って…の「タッチ&ゴー」と言う感じ(笑)。

でも、一日一軒、食べる分だけ買うには都合がいい。

他の大好きなパン屋さんたちへの再訪は次回…。




隠し撮り御免。

焼き立ての面白創作パンが続々登場するたま木亭。

そりゃ今夜帰るならたくさん買えますが

「いつでも来られる!」と、自分のフットワークの軽さを過信して

厳選してパンを選ぼう。…昨日のプチメックに続いて、強固な私(笑)。


そうそう、いつも私は旅行中はカート(以後、ゴロゴロと呼ぶ)を

ゴロゴロと引きずっているのだが、

歩き食い女王の私にはこれは本当にじゃまなわけ。

特に「たま木亭」のようにイートインできる場所がない店で

駅までの道のりが長い店は、いますぐにがっつきたーい!!

でもゴロゴロと荷物で手が塞がって食べられない!

ゴロゴロの手すりにゴムバンドでもつけて、

腰に巻き付けて歩きたいっていつも思う(笑)。

そんなことしちゃますます怪しい女なんだけど(笑)。

あぁ、早く食べたい〜!

 
  

駅で電車を一本見送りながら早速パンを開く…。

どれもこれもが焼き立てのほやほや♪

…といいつつ、さました方が美味しいパン(クリームパンとか)を

選んじゃったのでその恩恵はイマイチ受けられなかったかな?(笑)


朝からはやっぱりがっつり食べたいので梅ジソチキンカツサンド。

梅味がちょーっと塩っぱいかも。

でも、最近どうも肉づいている私(笑)。

全部ぺろりんと平らげちゃうのだ、駅ホームで(笑)。


 


カサブランカ。

ワイン漬けイチゴを乗せたチョコチップアーモンドパン。

アーモンドがしっかりへばりついてハリネズミのよう!

絵的に美しいので大きく掲載してみた(笑)。




そして私がたま木亭で一番好きなのはこのパン、

カンパーニュフリュイ!

京都のパン友に初めて会った時にお土産にくれたのが最初の出会い。


これほどまでにぎっしり詰まったフルーツパンって類い稀!

洋酒の香りをしっかり閉じ込めた…というか、閉じ込めきれずに

放散してクラクラくるほどにリッチな味わい!!

これだけフルーツが入っているのに、塩っぱさはなし。

表皮の力強い焦げ風味が確かにそれがパンであることを思い出させる。

フルーツの甘さと焦げ味が混じりあったとき、

それがただのフルーツ詰め込みパンじゃないってわかるはず。

パン生地がただのつなぎじゃないって思わせるのって

計算づくなのかなぁ…ただでたらめにたくさん投入しているのとは全然違うの。

しかも、ハーフサイズで250円?! こんなに安かったなんて。



 

新幹線の格安プラン、「ぷらっとこだま」はワンドリンク付き。

駅のキオスクでは好きなビールを選び放題なので

別に今飲みたいわけではないのに一番高いビールを選んでしまう貧乏性の私(笑)。

フリュイも切らずにそのままかじりついて…。

眠りにつく間もなくあっという間に名古屋へ着いた。


さぁ、旅の後半は名古屋のグルメ尽くし。

「ボーカル」も今頃名古屋に着いているかしら?

よくばり倒せ、残り1.5日の旅!



★後半 名古屋編へ続く★