145-2.第2章開幕!アッシュ再スタート記念☆ 大阪訪問

〜後篇〜

前編はこちらから。





3日目最終日の朝は、もちろん

この旅のメインテーマ!

Paris-h(パリ-アッシュ)へ行くこと♪


これまでのアッシュ@本町は比較的便利な場所にあったので

その付近のホテルをとったり、徒歩で心斎橋に出たりできたのだが

今回は、中之島という、やや陸の孤島的な場所…。

梅田から歩けなくもないが灼熱や雨ではかなり遠い。

地下鉄の新駅(中之島線の渡辺橋駅)から徒歩1分だけど、

あまり便利な路線とはいえず、

京橋まで行って乗り換えなければならない。


今回宿を取ったのは北浜。

値段の割には非常に良いホテルだったのだけど

(チビと一緒に3人で泊まるにはとても良いベッドの配置!

2台のセミダブルベッドが隙間無くくっつき、

窓際ぴったりにベッドがついているのでチビが落ちないで済む)

いかんせん北浜自体がちょっと不便だった。

独身のときも何度か泊まった事があるエリアだけど

身軽だったしなぁ、当時は(笑)



ホテルのチェックアウトは11時、アッシュのオープンは10時。

話によると、なんと初日(先週末)は4時間待ちのお客さんもいたとか!!

(オベレーションの問題も含め)

さすがに翌週ならそこまで並ばないだろうけど

開店30分前には並んでおきたいな。

チビとパパはホテルでチェックアウトぎりぎりまで

滞在していてもらい、私は友達とアッシュ前で待ち合わせ。


歩いて行こうと思ったけれど、

チビと遊んでいたら、うわー時間ない。

タクシー!

(結局、タクシー三昧なのである

しかし北浜から歩くのはやっぱりきつかったかも)







中之島の「ダイビル本館」。

(すぐ隣が「中之島ダイビル」。そこと間違わないように!)

オレンジのブタさんマークが跳ねてる!


もともとあるオフィスビルで、

このたび商業テナントの入った低層階のみ改装したらしい。

すっごく重厚な石造り!!

(低層階のみが石造りで、上の方は普通のオフィスビル)


この看板が見えたら、見えても、まだまっすぐ西に進んで。

ぐるっとビルを回り込んで




ここが入り口!

ここだけを切り取ると、なんか本当にフランスにでも来たみたい。

素敵な外装・内装に仕上がっている〜!

(これはオープン後の風景。オープン前は看板すら出てないので

ぐるっと回り込んで入り口を探す必要がある)


幸い、この日は曇りで雨が降ったりやんだり。

「猛暑日よりは、雨降って涼しいほうがまだマシだよね〜」

そう言いながら、パン友3人で店の前に並んだ。

私たちは2番目。

そんなに早く来る必要もなかったかな、と思いつつも

後ろに少しまた列が増えてきた。

比較的今日は涼しいし、運がいいと思う。

都合の良いときだけ晴れ女は封印。



並んでいると、中で開店準備してるマダムと目が合った。

一瞬手を休ませて出て来てくれた。

mi_waさん、何度もお電話したんだけど…番号間違っていたのかも;」

と、お礼とお詫びを言うマダム。


お花を贈ったお礼の電話をうちにくれていたらしいのだが

あちゃーー!

自宅電話に一切出ない(持っている意味ない(笑))ので

全く気づかなかったのかも…。


たっくさんのお花が届いているのに、

その一軒一軒にご丁寧に電話をしているそうなのだ。

なかなか出来る事じゃないよね

メールでもよかったのに、頭が下がる想い。


このシェフにこのマダムあり。

10ヶ月近い、休業中のアッシュを支えて来たのは

シェフの熱い想いであり、マダムの静かなる内助の功…!

再オープン、本当におめでとうございます!!





さぁ、10時になった!

Paris-h、本日もオープン!

(もちろん、店内カメラ許可得てます☆)




わぁ! アッシュのあのパンもこのパンも!

健在!

…というのはちょっと変だけど、

ちゃんと健在だったよ!!


懐かしいパンばかり。

初めて見るパンはほとんどなく、

9割以上は食べた事があるものたち。

むしろ、以前の店の精鋭たちが

厳選されて、数を絞って並べられている感じ。


フリュイセックに、

花美ちゃんのフリュイセックも!




オレンジエピ!!

カシス・エ・フロマージュブラン!!

マンフロ!!=マンゴーフロマージュ)


みんな、いる!!

みんな、元気だった?!

(みんな、というのも変な感じだけど(笑))





そして…!

ミワパンが…!!

ミワパンまでちゃんと残っていてくれた

なんか泣けるなぁ。

いや、あるだろうとは思ったけど

名前は変えられちゃってる覚悟はあったもん(笑)




マダム曰く、バゲットを始めとして、

どのパンも以前と少しアレンジが加わっているそう。

はっきりどれがどのように…というのは

わからないのだけど(案外シェフしか知らないのかも)

以前とは、変わっていないように見えても

Parisの軌跡が何かしら残されているのかもしれない。




本町の時と違って、完全対面式。

なので、後ろで待っている人たちの手前、

さくさくっと選んで一度外に出る事に。

また空いたころに、ゆっくり挨拶に戻ろう。





ダイビルのある中之島は、

東京でいうところの大手町のようなところ。

完全なオフィス街なので、

平日はサラリーマンが多いだろうけれど

休日はまるで静か。

そうそう、うちもオフィス街だから

休日出勤した際にはほんと、コンビニや牛丼くらいしか

やってないんだよなぁ…。


なので、平日ではちょっとムリだけど、

静かなオフィス街の一角でちょこっとパン、

つまませてもらっちゃえ(笑)

(ちなみに、このときは雨が強かったのでそうしたけれど、

晴れていたなら、川沿いのベンチなどで食べるという手もあり)




アッシュのクロワッサーーーン!!

スペショー!!

今回、スペショーの名前がついていたかどうか

覚えていないのだけど、

やっぱり非常に美味しい〜。

甘めでネッチリ(生地が)。






超・定番、マイナーチェンジの鬼!

マンゴーフロマージュ’13?

特に変貌はしておらず、

「よかったーーまた会えたーーー

相変わらずおいすぃ〜ねぇ!!」と

再会を喜ぶ。一気に食べ切ってしまえ。




そういや、これがもしかしたら

「食べた事がないパン、1割」のうちのひとつかも。

西洋ゴボウ入りのフォカッチャ。

アッシュでは唯一かも?ふわっふわ。

やや異色。




これも「再会!」を喜ぶのワンシーン。

オレンジのエピ!

これだって、私が初めてアッシュに来た

9年前から食べているパン。

なくしちゃだめなパンの筆頭!

もしかしたら何かしら変化つけてるのかもだけど

わかりません(笑)




これだって、定番!

カマンベール・ポンム。

名前合っていたっけ?(笑)

これは実は自分で選んで買った事はあまり無かった気がするけれど

意外と良い! カマンベールを外して

リンゴ生地とチーズを交互に口の中でブレンドするのが

おすすめだと思う。

…って、もしかしてみんな知ってた?(笑)




そして

ミワパンとの再会…(泣)

ミワパンの開発秘話は2006年、こちらのESSAY



ミワパン、確実に変化してた。

なんていうか、じめじめべたべた

無くなって、もう少しドライになっていた。

じめっと感なら、お隣のコンプレの方が

ずっと粘り気がある感じだ。


ミワパンからじめじめべたべたを引いた?!

ああ、なんかさらに自分と重ねあわせちゃう(笑)

確かにあの頃はウェットだった自分……

今はカラッと陽気なオカン





…いやいや、そうじゃなくて(笑)


確実にクラムの印象は変わったのだけど、

その分、クラストの激しさが際立つ形となっていた。

すんごいこのクラストの存在感。

焦げ味の気迫がハンパない。


もしかしたら、たまたまなのかもしれないけど

これからも変化し続けるのかもしれないけれど

このクラストに込められた「気迫」は

まぎれも無かった。





なにげなーく買ったこれ。

そう、プラリネがたっぷり入った

ブリオッシュなのだけど




こ、これは…!!!

しばし言葉を飲んでしまった。

今回、なにげにこれが一番、美味しいと思った。


プラリネといえばParis。

そういえば、プラリネについてシェフがParisで語っていたことを思い出す。

シェフの軌道修正はこのプラリネには反映されていたのだろうか。

でもそれはシェフにしかわからない。

いずれにしても、きっと私には

「美味しすぎる!!」

としか映らないのだ。

幸か不幸か




花美ちゃんのフリュイセックも

相変わらず可憐で愛くるしい。

甘酸っぱいイチゴベースに

マカダミア(だったかな?)のショリショリが

時折口の中で軽快に響く。


よその子の成長は本当に早いと思うが

私が知っている花美ちゃんはまだ保育園児だったよ〜

まだ2歳にもなっていないうちの子の成長も、

あっという間なんだろうな、

よそからみたら





シェフとマダムに帰り際に挨拶。


「郷土のお菓子を毎日出したいんです」

この日はファーブルトン。

お酒がたっぷり効いて、申し訳ないくらいに

贅沢なファーブルトンだった。

相変わらずこの人の作るパンとお菓子は

容赦ない。容赦なく私たちに挑み続ける。




オープンまでも大変だったけれど

オープン後も大変みたい

スタッフが育たないことにはどうにもこうにも。

それ、前の本町のときもそうでしたよね。。。

ほんと、その悩みからはいつまでたっても解放されないね(泣)



シェフが何よりも今度こそやりたいと思っている、

生菓子(ケーキ)とパンの両立。

パンの種類を絞ってでも、

なお作りたいと切望しているシェフ。

初日は頼もしい助っ人が駆けつけたため

(岸辺のおっちゃんや、アシッド…の橋本シェフら)

シェフが生菓子に力を注げたらしいのだが

残念ながら、ばたばたでケーキは初日のみだったそう。

幻のケーキたち。。。



もう少し、諸々が整って来たら

そのときはケーキを再び、と…。

そのときが、本当の意味でのParis-hの再スタートなのかもしれない。




「すぐにどうせお客さんこなくなるんで(笑)」

またシェフそんなこといってーー!!!

そのマイナス志向も

相変わらずで笑ってしまった私たち。


次くるときはもしかしたらまた1年後、

とかになるかもしれないけれど

その頃にはきっとショーケースには







ちょうどパパとチビがホテルをチェックアウトするタイミングで

私も北浜に戻った(ヘイ、タクシー!)




夕方の便で東京に戻るけれど

今日の目的(h)は達成されたのであとはフリー!

パパも特になにもないので、

気ままに食べたいものを食べる散策を開始した。



とりあえず、天神橋筋商店街を南下しながら

めぼしいところに入って食べ歩くってのはどう?


そんなノープラン状態で昨日と同様、天神橋筋六丁目駅から

日本一長いアーケード商店街を

ベビーカーを押しながら散策開始♪

これなら雨も気にしないで楽しく歩けるね。



まずは「串カツ」が食べたかったのだが、

序盤で適当な店に入っておくべきだったか

南下するにつれてめぼしい店が全然出て来なくなった。

とはいえ、ベビーカーで入れそうな店はなかなか





たまたま遭遇した串カツ屋さんに吸い込まれる様に入店。

お店もカツも、可も無く…という感じだったので

一通り食べて退店。


もう一軒ハシゴしよっかということで

再度、商店街を南下☆





ふと、一軒のお店に目が留まる。

ベーグル屋さんだ!

全然知らなかったお店

「ハッピーキャンパーベーグル」


ログハウス調の小さなお店。

ベーグルの種類はそれほど多くないけれど

スタンダードなフレーバーに加えて

少しひねりのあるフレーバーに惹かれる!





大きすぎず小振りすぎず、ほどよいサイズ。

ぴんっと張ったクラストはまさに天然酵母ベーグル。

この手のベーグル、非常に好み。

にちにちっとした噛みごたえとこの焼き色♪

見た目だけで味が占えちゃう。


焼き立てのホワイトチョコ&ブルーベリーベーグルは

ちょっとびっくりするほど美味しかった!

ブルーベリーに加えて溶けたホワイトチョコの甘さが

無敵だったのかもしれない。


チビがほとんど食べてしまったプレーンベーグルも、

伸びやかでヒキのある生地に

旨味をうまく引き出すいい塩梅の塩加減☆

秀逸! 


和栗と宇治抹茶のベーグルは、それほど栗栗してなかったので

栗であることを忘れてしまっていたけれど

またぜひ他のベーグルも食べてみたいっ!





チビ連れでも入りやすそうなお好み焼き屋さんを

発見したので迷わず入店。


ホルモン焼きや、スジこん+温玉+ネギのボリューミーなお好み焼きは

どれも美味しくてようやく先ほどの不完全燃焼が解消された☆


その後、パパさんは商店街の終盤でみつけた

たこ焼き屋さんでひとり、たこ焼きを買い食い

よくそんなに粉モンばかり食べられるねぇ!

↑ 私が言える立場じゃないけど(笑))






気づけば、いつもと同じ店、いつもと同じ人、

特に目新しいことをしたわけではない。

それでも…なんだろう、この充足感。達成感。


もちろん、かつてのような

あちこち飛び回ってあれもこれも…な

貪欲で奔放な旅も楽しかったけれど、

いつからか定着したこのスタイル。

会いたい人に会う。

会いたい人のいる店に行く。


家族が一緒の旅であっても

それぞれが最低限満たされるべきものを

満たされれば、お互いを譲り合える。


きっと次の関西も

いつもと同じ店、いつもと同じ人。

ただし、次はさらに中之島にアクセスしやすい

場所…いっそのこと中之島に泊まっちゃえば、という

作戦もありかも、と思うのだが(笑)




余談。

散々タクった今回の旅。

締めくくりもやはりタクシーでした(笑)。


空港からの帰りに、定額タクシーを手配した。

渋谷区まで5000円(+高速運賃)。

これを「安い!」と思えるくらいに、

本当にチビを乗り物に乗せるのは大変!!


羽田近くの事故渋滞のために30分以上時間かかってしまったのだけど、

定額タクシーで大正解!

ありえないくらいに大ハッスル&大発狂ではしゃ ぎまくるチビ(泣)

これが電車だと思うと泣けてくる(笑) 

しかも、運転手さんが毎回いい人。

あまりに大騒ぎするチビ子を制止しながら「すみません、うるさくて…」と

運転手さんに詫びると、

「お客様にはこの空間と時間を買っていただいているのです。

ご自由にお過ごしください。どうぞご遠慮なく」

と、なんとも嬉しい言葉。

なんか、この言葉を残しておきたいな、と思った。


来月あたまには母子2人で札幌帰省。

あーー、楽しみながらも若干気が重い。

札幌までタクシーでいけたらなぁ(笑)



2013.7.13〜15