8-2.秋の北海道横断帰省 〜帯広編〜


* 前編:札幌編はこちら *




*注*

このPRIV.mi_waは、2004年秋の出来事ですが、

今は2005年秋、そう、一年経ってから書きました。

かなりうろ覚え状態で書いてます。



今回は、札幌in、帯広outのツアーで申し込んだのでホテルが一泊付いてくる。

北海道に帰る時はもっぱらツアーで帰る方が格安なので

たとえ実家であっても祖父母の家があっても、ホテルに泊まっちゃう私。

今回は帯広で一番に名前のあがる「北海道ホテル」に2泊。


到着した夜は、母と母の高校時代からの親友とその娘の4人でディナー。

私も赤ちゃんの頃からの付き合いだ。




帯広はふくいホテルの2階のビストロを予約してくれていた。

店の名は忘れたが、ここが帯広とは思えない粋なビストロだった。

プロシュートが一本、どーんと構えていたり、

シャンパンはヴーヴ・クリコだったり。

(店内の照明が暗かったので画像は汚いのをご了承頂きたく)




母、太っ腹にもクリコを一本オーダー。

冷たく冷えていてなんとも言えず美味〜。


 


プロシュートも我々の面前でスライスしてくれる。

脂がのりのりで、とろけるような脂肪。

こうきたら、当然欲しくなるのはパンなのだが。




そしていただいたパンが…画像はぼけているが、

ペルリーナラントブロートのようなライ麦パンだった。

これは緑が丘にあるツイストさんのパンということなのだが

酸味とコクのバランスが良くてめちゃ美味しい!!

これにはびっくり。帯広でこういうドイツパンが食べられるとは思ってなかったのだ。

(翌日こちらのお店に行ってみたが日替わりのためドイツパンはおいてなかった…)

 

 
 


エスカルゴやお肉の赤ワイン煮、ピザなど料理もおおむね美味しく、

パンとお酒を美味しくいただけるものばかり。


 


チーズも種類がそろっており、共働学舎などの地元のチーズブランドのものや、フランスチーズなど




デザートも人数分それぞれ違うものを頼んでしまったが

クレームブリュレとタルトタタンが美味しかったことだけを覚えてる。

(なんせ1年以上前のことなので記憶曖昧(笑))


とてもいいお店に連れてってくださっておばさまたちには感謝。

私がパンが好きでしょうがないという話をしたところ、

明日の朝、車を出して帯広のパン屋さんめぐりをしてくださるって! うわーん!





私がその夜宿泊したのは北海道ホテルなのだが、

ここでは自家製のパンがわりと売りらしい。

朝食はどんなものか楽しみにしていた。


 


朝からパンを焼く姿を眺めながら朝食会場へ。

あれ? バイキングじゃないのね、和食と朝食からしか選べない…。




焼き立てのクロワッサンと食パン。

申し訳ないが、ごくごく普通のクロワッサンだった。

でも、窯に近いパンはそれだけで嬉しいものがあるからね。


 


紅葉を眺めながらホテルの庭を散策。

北海道の紅葉を見るのは久しぶりだ。

実家に帰るのはせいぜい夏と正月くらい。

でも、パン旅が増えてから北海道に帰るきっかけが昔に比べて俄然増えた。

パンのおかげだろうか、秋の北海道に帰って来られるのは。





おばさまがホテルまで車で迎えに来てくださった。

帯広市内にもパン屋さんはいくつかあるけれど、隣町の音更とかまで足を伸ばすには

やっぱり車が必要。せっかくの日曜日なのにこんな私の趣味につきあってくださって恐縮です。




一軒、最初におとずれたのは、夕べのお店で出た絶品ドイツパンのお店。

おばさま曰く「あのお店、全然そういうパン出すような店じゃないのよー?」

緑が丘に面したそのツイストさんというお店は…。

なるほど、ほんっとに昔ながらの古い「町パン屋さん」だった。

ライ麦パンなど、週に1回しか焼かれないのだそう。

あとはほんっとに食パンや菓子パンの並ぶお店。

そのギャップに驚かされてしまった。

「また今度きますー」といって出て来てしまったものの(笑)、

あのライ麦パンはもう一度食べたいなぁ。


緑が丘公園は、世界一長いギネスにも載っている「ベンチ」がある公園。

雨も降っていたので車窓から撮ったものの…わからん(笑)。




二軒目は「はるこまベーカリー」。

帯広のリテールベーカリーの中で一番有名なお店かと思う。

ハード系はまだあまり揃ってない時間帯だったのだけど

やっぱりここも北海道、パンが大きいのに安い!

あんパンなんて、薄皮まんじゅうかってくらいにたっぷり入っていそう。




ちょうどオーブンから出たばかりのハード系がひとつ。

う、うあ!! 大好物のベーコンエピじゃないですかっ。

それくださーい。




車の中でおばさまと一緒に齧る。

これがもうもう、絶品だったの!!

とにかく生地がものすごーーく甘くて、余韻が長い。延々と口の中でまろやかな甘みが続く。

焼き立ての美味しさだけじゃないな、これは…。ほんっと美味しかった…!!



車は音更町へと走る。

帯広の隣町、十勝川温泉の町。

走れど走れどなんにもない荒野が続く、

寂しげなロードサイドに天然酵母のパン屋さんが点在しているのだ。




三軒目は「あさねぼうのベッカライ」さん。

ものすごいへんぴな場所にあるのに、客足が絶えないのだそう。

あさねぼうのパン屋さん…というだけあってか(笑)

オープンは10時だけど「あさねぼう」。それはきっと謙遜の現れでは。

普通の人よりずっと早起きしているはずだと思う(笑)。




意外にも調理パンやソフトな菓子パンなどがほとんど。

がっつりハードな天然酵母パンは、数量種類ともに限定されていた。

でも、その限られたパンたちは、なかなかイイ顔してる。




レーズン練り込み系と、玄米の天然酵母パンをひとつずつ購入。

酸味があり、中はむちっと弾力がある。こういう酸味、じいちゃん食べられるかなぁ(笑)。




四軒目。

これまたヒジョー−に寂しい場所にある天然酵母パン屋さん、

その名も「のんびり屋」さん。

あさねぼうといいのんびりといい、

なんか朝に弱いパン屋さんが多いのだろうか(笑)。


実はこちらのパン屋さんはかのルヴァンで修行経験がある方のお店と言うことで

かなり楽しみにしていたのに本日休業日…。ううう、残念…。

おばさま、また連れて来てくれますか?(笑)



この後も、もう1軒帯広のパン屋さんに連れて行ってくださった。

(しかし、覚えていないのである、店名も、場所も(笑)ちょっとおしゃれめ、パンは普通…)

これらのパンを持ち帰って、さぁ、みんなでお昼ご飯としましょう!!




もりつけがなんともかんとも…(笑)。

とにかくパンを切って皿に盛り付けただけ(笑)。

個人的にはなんといってもベーコンエピだったのだけど

意外に食べやすくて単純に人気があったのは最後のお店で買ったオニオンピザパン。

うちのじいちゃん、パンは好きなので(あんパンとかミルクパンとか…)

喜んでくれた。よかったよかった。




ちなみにこれは別の日に買った「ますや」のパン。

クランベリーやピスタチオが入った、ハイカラな具を入れたもの(笑)。

この土地柄にしては高く、このサイズで300円くらいした覚えが。




夜の飛行機で帰るので、ちょっと早めに夕御飯を食べて空港まで送ってもらうことに。

うちの近所にめちゃくちゃ旨いラーメン屋があって

じいちゃんもうちの母上もよく食べに来るという。

そんなラーメン屋、どこにあったっけ? …と思ったら、あぁ、この店だったの!

ほんっとに歩いてすぐのところにある、ラーメン屋である。




けっこう前からあるのだけどこのところ評判がみるみるアップして、

夕方はスープがなくなり次第閉店。

もう終わっているメニューもちらほら…。

6時くらいに閉めてしまうこともあるみたい。




この味噌ラーメンが、本当に絶品だった!!!

ここ最近でここまで美味しかったラーメンはなかった。

とんこつでこってり引き出された旨味に、味噌がブレンドされている。

そして…なんといってもこの味噌ラーメンは、王道のサッポロラーメンの味わいだった。

ちょい辛めな味噌味で、野菜(ポイントはもやしと玉ねぎ!!)を油で炒めること。

そう、コドモの頃からラーメンを愛していた私が、一番愛していた味付けだったのだ。




スープを飲み干しそうになる。途中でれんげをおいてはまたすすり、おいてはすすり…。

あぁ、こんなラーメンがこんな近くにあったなんて!!!

どうしよう、また帯広に来て選択肢が増えてしまった…。

恐るべしグルメの町ーー!



 


記憶に新しいと思うが2004年夏は冷夏で野菜が高騰した年だった。

きゃべつやレタスが尋常じゃない値段がつき、全然野菜を買うことができなかったあの時期。

ところがじいちゃんの自家栽培野菜たちは元気だったのだ。

ほら、このとおり! あれもこれも全部送ってもらおう。


ありがとう、じいちゃん。

あまり無理しないで。働き過ぎないで。

おじいちゃんにまで倒れられたらほんとに…ほんとに…。


結局グルメ三昧して帰るのが帯広での私のデフォルト。

美味しいものを淡々と羅列することでしか2004年の帯広は語れない。

そして、たぶん来年の帯広も、同じように私は"美味しいもの"で語るのだろう。