85.あれも大阪、これも大阪、2DAYS

07年6月第一週。

久々の大阪。(といっても4ヶ月ぶり…前回はこちら


今回もメインはいつもの2店、いつもの癒着パン屋2店(笑)。

いいかげんパン屋の新規開拓編も見たいという声も聞きますが(笑)。

当人は全然その気がないのでいつもと同じです(笑)。


毎年夏に2回、仕事の大阪出張があり、職権濫用していたのに

今年からなんとその定例出張がなくなってしまった。

つまり、大阪来るにも自腹を切らなきゃならないのだ。

かといって回数減らすのはポリシー(?)に反します、

最近ちょいと高すぎる飛行機は減らし、極力夜行バスでがんばります(笑)





色んな夜行バスに乗るけど、4列だろうと3列だろうと、

リクライニングできて足下が広くて、

フットレストがちゃんとついてるものを選ぶと疲れ方が全然違う。


それでもどうせ眠れないので確実に熟睡できるようなコンディションに自分を追い込む。

前日に寝ない、泥酔する、睡眠薬でも飲む(笑) などなど。。。


前日に寝ない、車酔い止めも飲んだ、あとは泥酔しよう…と、

ビールを2缶一気飲みするが、案の定トイレ休憩まで悶々と眠れなかった(笑)

(いつもは1缶なのだが…失敗したよ)


そして結局そのまま大阪は難波に到着…。

ああ、朝日が眩しい、…ていうか、痛い(笑)。






銭湯で身支度後、一発目のパン屋さんは、おなじみのこちら。





私の中ではややバクチ性の高いこちらのお店、

美味しいときはすごく美味しい。

最近、「当たり率」がアップしているので(笑)、

11時頃到着すると、うわー売れまくり、選択肢があまりない。

相変わらずすごいね…でも前回悶絶したショコラバナーヌは確保!





ところが、残念ながら今回のパンは…「当たり」じゃなかったみたい。

たぶん今日たまたまのことだと思うので気にしない。

今日のデニは生地に味と香りがなかったので


あ、わかった…。

この「鬼門」の公園で食べているからだ(笑)。






そして本日、本町2店目は(これまた)おなじみ、パンデュース。


出張がなくなる=つまり平日の来訪ができなくなるので

今後、土日だけしか大阪に来られないとなると

日曜日パン屋全滅の街=大阪は厳しいよ(笑)

土曜日にしか行けない店は土曜日のうちに行かなくては…と

自然に欲張る羽目になる。





ハート形のチョコベーグルに、フェンネルがふぁさふぁさ入ったブリオッシュ。

そしてお約束の、野菜てんこもりパン、本日は





南瓜のフォカッチャに、ほどよい塩とオイルで味付けられた野菜たち!

大阪の朝はやっぱりここの野菜の元気色に限る。





たまたま遭遇した、オニオンスープ!

オーダーしてから器ごと焼きはじめるので少々時間はかかるが

あめ色になったオニオンスープに、

こんがりトーストされたバゲットを浸してハフハフいただく。

なにげにボリューム多いのでキケン★






久々に!(笑)

大阪市内で新しいパン屋さんを新規開拓してみた。

以前、JR難波の方へ徒歩で南下している途中、

たまたま通りかかった時に発見したパン屋さん。

小さな赤いファサードがかわいい店だ。

それにしても…「なんでこんな場所に?!」というくらいに

周りにはなにもない。住所的にはキャッチ−なんだけど…





厨房と売り場が隣接…というか、もろそのまんま厨房直売で(笑)

2人もお客が入ればもういっぱいの小さなお店。


その佇まいは、きっとパンが好きでパン屋さんが好きな人なら

必ずビビビッと走るものがある”かも”知れない。

パンのディスプレイ、雑貨のディスプレイ、すてきなお姉さんに

かなり個性的なお兄さん(パンを焼かれる当人)。

一発で気に入ってしまい、根掘り葉掘りパン話をあれこれ聞く。


ツッコミ所が満載でゆかいすぎてな

ここには書かないけど、私たちはずっと公園で話を思い出し笑いしながらパンを食べてみた。

ほんとに小さなパン屋さんなので、あえてここでは詳細は伏せることをご了承頂きたく★

ああー絶対またくるわ! また来たい!

同行者よ、あのときのツッコミ所を、私の代わりに忘れないでね?(笑)





こちらのバゲットには、評判の「黒いバゲット」なるものがあるそうで

それは今日はなかったかわりに、”ニュートラル”なバゲットがたまたま並んでいた。

某有名な粉を使っているのだが

あああ、ひとこと、おしいっ!

おいしいけど、おしいっ!(笑)


食パンの方はかなりヒット。

バリッとクラストに主張がある食パンだけど、

中はミキシングをほとんどしていないという生地。

それでも結構ヒキが強く甘みが強く、美味しい〜!

ちゃんとこれ、「ぱっつん」とした歯形、つくんだもん!

焼き印がまた…ねぇ!





バゲットについてあーだこーだ、熱くうざく語っていたところで

別のパンも食べてみるが

おお、このクリチ入りブルーベリーベーグル、めっちゃ美味っ。





そして、ダッチブール風の小さなパンに入っているのは

ぎゃはは、黒豆納豆!(笑)

おにいさんもおねえさんも、「これが美味しいんですよ〜ワインとの相性抜群!」と

おすすめしてくれていたものだが、

ぎゃーーー私のモロ、ツボをつく。

大好物の黒豆納豆がそのまんまパンに包まれているんだけど

ちゃんと付属のタレでまぜまぜしてから包んでいると思われ(笑)

あああ、ひとこと、おいしいっ!

おもろいけど、おいしいっ!

白ワインはいいから、ビールくれっ!(笑)





このパパイヤマンゴーのパンのこと、ずっと忘れません(笑)。

あれこれ延々このパンについて話を聞いていたあとに買って、

「ほんとに言葉通り期待しないで」買って(笑)、

切り分けた時のウケ度は…たぶん私たちの間でずっと語り種になりそうな…


ね、忘れないでいてよ、同行者???






癒着パン屋、その1(笑)





前回の”珍事”もあるし、今日は早め早めの11時台に一度取置きに来た。

また午後戻って来て、ホテルチェックインしてから、また戻り…と、

そのたびにパンが増えて行くという有り様(笑)。





前回のESSAYを読んで、ビビった地方の皆様! 朗報です!

今はもうあの「フルーツパン・パニック」は収束し、

hのパンたちは、ちゃんとあなたを午後まで待ってます(笑)。





今回遭いたかったパンたちはこれ!

人名つきホワイトチョコパン3部作、ハナミの夏、マダムの夏、あかりの夏!

なんで夏にホワイトチョコなんだ、というツッコミは無用で!





ハナミちゃんとあかりちゃんは確かにそのまんま「その人」を表していると思う。

ハナミちゃんのマンゴー+ホワイトチョコももちろん、

とくにあかりちゃんは、衝撃的に美味しかった!


白桃とグレープフルーツとホワイトチョコ。

口にした瞬間に「ネクター?!」と笑ってしまうほどに桃! 桃! 桃!!

ネクターのように、あと残りするまろろんとした甘さと、

白桃の香りを助長するグレープフルーツの香り…。

この三位一体が表す「桃」。ひたすら「桃」。

パンでここまで桃の味が出せるものなのか?!

どんだけ…どんだけ入れればという話!

やっぱりシェフしか使えないマジックなんだろうか…真剣に悩む(笑)。



そして、もうひとつのツッコミパンは

真っ黒な「マダムの夏」(笑)

マダムをイメージしたパンを作るということになった際に、

「ホワイトチョコとイチゴのパンを作って欲しい」というオーダーをしたマダム。


しかし…色白美人のマダムをイメージしておきながら

なぜ黒い?!(笑)

なぜ黒くするのか、という話(笑)

すんごく美味しいチョコパンだが心中はフクザツ★

…という談話をいただいた(笑)





そ、そういえばこのパンも相当黒いよね(笑)

あ、もしかしたらこの壁の色をイメージしたのかしら???(笑)

まさか、、私の腹黒っぷりを見抜いての仕業?! んまー。

そして相変わらず、じめじめべとべとむちょむちょ

いや、受け入れます(笑)。こんなにも美味しいパンの存在に平伏(笑)





「木漏れ日の中のミエル」


……

もう、どんな名前になっても驚きません、ミエルシリーズ(笑)。

カシューナッツ、栗、くるみ、ピスタチオ、そしてハチミツ。

なぜか松の実も入っていたような


前回の「存在と非存在の狭間に揺れるミエル」07年3月8日DIARY参照)

確かにその存在に悩むほどにミエルどこ? ミエルどこ? 見える?(見えない)

……そんな感じだったが、


今回は! 確かに、確かに、木の実たちの間に、 確かにミエルが存在してる!

というか、ほこほこの木の実たちは、はちみつによって

「焼きたての焼き芋の皮の裏側の部分」の味を醸し出してしまっている(笑)。

うますぎる…ほんっとに焼き芋を食べているかのようなウマさ!(誉めてます)


しかし、ネーミングとこのパンはやや乖離していない?

私なら「木枯らし(とミエル)に抱かれて」…ですかね(笑)





美味しすぎてついつい笑ってしまうパンに必ず遭遇してしまうh。

今日のワラかせ大賞はOKAKA。

そう、おかか入りのパンなのだが

あまりにおかかがたっぷり入っていてものすごい「出汁」の味!

美味しすぎて笑った、爆笑して腹筋が痛くなる(笑)。

他のパン屋では絶対に出せないのが、

「うっとうしいくらい」に強い出汁と粘る生地(笑)。

カツオの出汁って、ここまで効きまくるとお肉のお出汁と酷似している気が(笑)。

旨味成分って、紙一重なんだなぁ…(←???)




今回はたまたま、ケーク・オ・フィグの製作場面に遭遇する。

私がhのものを初めて口にしたのはこのケーク・オ・フィグだった。

粉よりも遥かにバターが多い生地で、グレープフルーツジュースに漬け込んだイチジクが

すりつぶされながらたっぷり入ったキャラメル風味のバターケーキ…。





型から取り出す時に、生地がハゲると売り物にならないんだそう(!)

ホッ…このケーキは成功みたいデス。


シールを貼る前の、ケーク・オ・フィグ。

誰かの手に渡る前の、ケーク・オ・フィグ。

何度も食べている味だけど、

今宵だけの一期一会な、ケーク・オ・フィグ。






夜はhの近くの沖縄料理店でメニューを片っ端から頼む。

ああ、朝からパン以外食べてないので腹ぺこです(笑)

(意外とそういうもんです)





何を食べても旨かったけど、一番衝撃的に美味しかったのは

なんと締めのおにぎりだった。いや、おにぎりの「お米」だった。

この歯ごたえの少しある固めの炊きあがり…悶絶!

…って、どんだけ炭水化物好きなのって話…(笑)






癒着パン屋、その2(笑)





…ちょっと今日は遠目から撮影してみました(笑)


前々から宣言していたHPをようやく、ようやく、ようやく(しつこい?)

立ち上げてから初の来訪。なにか変わっているかと思えば、いや全然(笑)。


いつものように賑わって、

いつものようにスタッフはいい笑顔で、

いつものように男前なパンたちが手招きしてる。


だから私は、いつものように、

パンを選んでコーヒーを頼んで席に着く。





お昼の少し前に焼き上がることは計算済み。

どうしてこれからランチを食べに行くのに

キッシュをまるまる一個食べ切ってしまうんだ?(笑)





そしてなぜまたじゃがばたを…(笑)

散々、散々食べてるじゃないの(笑)





本日のフォトジェニック一期一会パン!


頂き物の「貯蔵鳴門金時」を姫路の酒造から頂いた大吟醸の酒粕と

「ゆず」とを融合させたパン。

さつまいものほのかな甘さ、そして、ゆずの香りが印象強い。

ゆずとお酒の香りって、どうしてこんなにあうんだろうかな





そして!

4月の周年記念の時に限定で出された「セ・ラ・ヴィ」。

たまたま再登場したのを見のがさなかった★


これ、断面図は相当鳥肌ものですが(なんか、理科の教科書の植物細胞みたいだよ(笑))

これがものすごーーーーーく美味しい…美味しすぎる!

ユーロ高で原価高騰のフランボワーズを惜しみなく「どっさり」使い、

ピスタチオとショコラが入ったパンだが、

このフランボワーズとショコラのバランスは、まさに2月のバレンタイン限定で食べた

コンフィチュールを思い出す。あれをそのままパンにしたような!





春と夏の微妙な季節、水無月の新作パンは

パン・オ・フェーヴ・ア・ラ・パルムザンヌ。

そら豆とパルメザンチーズのむっちりパン。

そら豆をパンに使うって…あまりないよね?

その素材とその素材を連れて来てパンで融合させる

「パンのことばかり考えているからこういうパンがうまれるの?」

そう思っていたけれど、実はその真逆だって。

パン以外の美味しいものとの出会いの中から

少しずつパンを通して私たちにお裾分けしてくれているんだって


今季のトルサドは

枝豆にアンチョビ! それだけで酒飲みにはたまらん組み合わせ。

あまり商品説明を読まないうちに購入、

薄皮でカリッとした生地にかじりついた瞬間に、

「!!!」とびっくりマーク3つ!

この中東方面のニホイは…クミン?!

わはは、匂う匂うーー

わはは、旨い旨いーー

先日フランスで買って来た洋梨とクミンのジャムには閉口したのだが、

カレーやエスニック、そしてシュクレパンのクミンなら旨いはず!





そして絶妙のタイミングで焼き上がったのは

シュクレ来訪の楽しみのひとつ、リュスティック。

今日は、抹茶といちごとグレープフルーツのリュスティックに遭遇!!!

もうもう悶悶!!!

熱々の抹茶生地をむさぼり、時たま遭遇するイチゴのちゅるんとした果肉、

そしてリンゴにも似たようなグレープフルーツピール。

わーん、焼き立てで食べられる果報者、何か罰あたる?(笑)


シュクレの焼き立てのパンを食べる時に思うこと、

それは、私の中でベストの「クラスト」を味わせてくれるのはここだってこと。

薄過ぎず、厚過ぎず、カリッと乾いた音を立てた後に

必ず歯の咀嚼をワンクッションおいて拒んでくれるむっちりクラム




HPが立ち上がったことでますます忙しくなった某シェフ。

なんともカラー出しまくりで冷や汗もかくけれど(笑)

こんなに熱いパン屋のサイト、かつてないよね(笑)

でも、すごく「らしいなー」って思う。

今までだって自分の言葉でお客さんに伝えようとしていた彼だからこそ

違和感ゼロ、偽りない等身大のシュクレがそこにある。


さて。次に来る時は…また真夏のパンレースが始まるのかしら?




* Le sucre coeur official web site * は、 こちら






いつもの連れと合流、車でランチに向かったのだが

かつてないほど「ありえねー」の連続で

スッ転び、ズル剥け、深手負い

そのことについては触れないで置くが、それはあんまりだわよ









アクシデント(笑)を乗り越え、気を取り直して楽しくドライブ。


某カフェ誌で見かけた、茨木のとあるカフェに前から行きたいと思っていた。

なんでも、通称「縄文カフェ」。

竪穴式住居(!)のカフェがあるんだそうな!

ホントはそこの自然食ランチを食べたかったところだが

あいにく(とてもあいにく)お腹はフルフルなので

お茶だけでも行ってみることにしたのだが





ほんとにここは大阪???

こんなところが大阪にあるなんてーー!

まるでワカヤマへ行く途中の道のりに似てるよねと笑う。

あの時のよもぎ風呂の山ほどではないにしろ、、、ね(笑)





畑が広がり、民家もまばらになった山奥に、

その縄文カフェはあった。

駐車場はみごとな竹やぶ…。ふわぁ…。





「まだま村cafe」、ここですな!





ほ、ほんとに竪穴式住居が目の前に…!





中は囲炉裏のある、ゆるりとした雰囲気のカフェだった。

器のギャラリーもあり、意外にも広々としている。

古き良き…というよりは、どこか都会的なセンスの良さも感じる。

ここにオープンして10年たつんだそう。

こんな山の中なのに、人気があるようで、席は常に埋まり、

ランチは予約が必要らしい。





連れの黒胡麻ミルクも美味しかった。

私の「ゆるむミルク」は、クルミ、ピーナッツ、松の実をすりつぶして

ミルクと混ぜたお茶なのだが、これが美味しい!

ミルクとしては薄いのに、ナッツ類がまた別のコクをプラスしてくれ

その香ばしさはお茶としても十分いただける。


しばしゆるくて良い時間を過ごす。

建物を取り囲む林からは、何種類もの鳥の鳴き声が聞こえる。

なにより、「こんなところにこんな場所が!」という驚きが嬉しい。

そう、東京で言うとゼルコバの「日本のカンパーニュ」のような





帰りがけに遭遇したコロッケ屋。

ぐねぐねしたカーブを散々通ったのですっかり車酔いしてしまったので

今食べるにはかなり重たいのだが





なんだかえらくシュールな店だったが(笑)

肉ッ気はあまりないのに鶏の出汁がでまくった

揚げたての地鶏コロッケは美味だった。


連れは冷凍の状態で10個も買い込み

「家で揚げてシュクレの食パンに挟んでコロッケサンドを作る」とな。

ある意味その食べ方はすごく贅沢だと思うよ…(笑)





帰りは珍しく新幹線。

この私が! …とお思いでしょうが、やはりそこは「こだま」です(笑)

ぷらっとこだまプランで大阪から1万円。ただし所要時間4時間…

爆睡できるかと思いきや、なんやかんや一睡も出来ず

雑誌でも読んで時間を潰そうと、久々にファッション雑誌を

買ったがちっとも面白くない(おいおい、OLさんっ)

あーあ、これなら時刻表買えばよかったよ(鉄!(笑))


ここで一句。。。


安くても 眠れぬこだま 拷問だ(笑)









嬉しい「ありえねー!」もありの





嬉しくない「ありえねー!」もありの


あれも大阪、これも大阪。

まだまだ楽しみ尽くせない大阪。

君たちの居る、私の帰る場所…それが大阪。




次はまた真夏に……自腹でね?(大汗たらり)

2007.6.2〜3