161-2.金沢能登 パンと美味の3days【後編〜能登篇】


*前編(金沢篇)はこちらから*


2日目。ホテルで朝食のあと、昨日のランチに続いてひらみぱんに再訪。

パンのテイクアウトを。

午後に別のパン屋さんでガッツリ予約済みなのでここではライトに♪

金沢来たらまた来なくては!




今回の金沢旅行は、1年近く前から決まっており、

母が「能登のあの名旅館に泊まってみたいから予約お願い!!」と。

以前から泊まってみたかったそうな。


というわけで、2日目は1泊で和倉温泉へ向かうことに。

その有名温泉旅館についてはまた後ほど語るとして…





レンタカーを借りるために金沢駅へ。

うぁーなにこの金沢駅ってば!!

まるでシャルルドゴール空港みたいではないか…

かっちょいい…


往路は飛行機だったが、復路は父のたっての希望で北陸新幹線に乗る予定。

(わざわざ東京に寄ってその日のうちに札幌行きの飛行機に乗るという

恐ろしいハードスケジュール)


さてさて、レンタカーに乗り込みいざ、北上!

レンタカーを借りた最大の理由は、このあと出てくる「パン」なのだが

もうひとつのお目当ては、千里浜なぎさドライブウェイ!

ここは、なんと日本で唯一の砂浜を走れる国道だという。






うわ! ほんとに砂浜だ!!

ほんとにここ、入っていっていいの??? あってる???





細かい砂が水分を含んで固くなっているため

車でも通ることができるのだという。

砂浜だからもちろん、車線などなく(笑)

どのへんを走って良いのか

めちゃくちゃ徐行しながら進む(笑)






もちろん、車を止めて波打ち際へ。

風が強いと通行止めになるそうで、

これだけ天気がよくて風も穏やかな日は珍しいと

さっき金沢駅に向かうタクシーの中で運転手さんが言っていた。

久々に晴れ女の実力を見せる時(笑)





あー、車と波打ち際をいっしょに撮るべきだったな-。

イマイチ臨場感に欠ける画像しか撮っていなかったのが惜しまれる。




貝焼き小屋でハマグリや白貝などを焼いてもらう。

(けっこう高いので、1人2個くらいでセーブした(笑))

雰囲気だけでも楽しみたかったのである。


千里浜なぎさドライブウェイ、

これだけのためでもレンタカー借りる価値あり!




さて、本来はこの日のお昼に回転寿司を食べるもくろみだったのだが、

昨晩急遽回転寿司を堪能できたので

この日のお昼はまったくのノープラン。


そんな折にタイムリーに友達からもらったアドバイスをまんま採用(笑)、

石川県民のソウルフードと言われる「8番らーめん」へ。


すでに金沢に3泊しており、連日美食を楽しんでいた両親には

ちょうどラーメンとかそういう軽いものを食べたいタイミングだったようで。




赤子から老人までファミリーで来るような、ラーメンのファミレスみたいなお店。

行く先々の道路沿いに見かけるチェーン店で、

くるまやラーメンとか幸楽苑みたいな感じだろうか?(笑)





ここの野菜味噌ラーメンが、何とも札幌の昔ながらの味噌ラーメンの味で笑ってしまう!

そう、野菜炒めて味噌汁と炒め合わせた感じのラーメン。

おぉー懐かしさ溢れる!(道産子ゆえ)

そう、実に口に合うわけです(笑)

いわゆる本気のラーメン店の美味しさとは違うベクトルで旨い!

家族みんなで満足、支払いは四人でたったの2200円(笑)ありがたし!!




さらに、ローカルな道を延々進み、とあるパン屋さんへ……


今回、母のたって希望で和倉温泉に泊まるため、

このパン屋さんに行くチャンスが巡ってきた!!


そう、シュクレで修行された方がご夫婦で中能登町で「パンの研究小屋」を開かれたのは昨年のこと。

金沢から車で約1時間。

金沢から和倉温泉にいく導線上なので、無理なくルートを組むことができた。




とにかく、ローカルもローカルな、

地元の人だって驚くような民家の奥の奥に隠れているこちらのパン小屋。

国道から1本脇道に入って、細い小径を突き当たりまで登り詰めると

立派な母屋の奥にある、納屋がどうやら工房兼売り場のようだ。

そう、まさにパン小屋。




カーナビで確実に住所を入力すればたどり着けるけど、

初めて来る人はまぁ面食らうでしょうな!(笑)


でも、ホント素敵なロケーション。

こういう場所にふるさとがあったら素敵だよなーなんて。

うち、あいにく札幌だからちっともふるさと感ない…



が、スゴイ人気の模様。

14時頃到着するのでしっかり事前に予約をしておいたけれどこれは絶対必須。

とにかく人気の模様で、たくさんの人が手ぶらで引き返すのを目の当たりに…



パンは宿について一通り試食したけど、いやほんとうに…感動にうち震えた。

真摯にパンと向かい合うその姿勢がそのまんまパンに投影されているかのような。





クロワッサンのザクザク食感は悲鳴スイッチ連打!!

フォルムはシュクレ的ではあるけれど、

さらにもう一歩、酸味と甘みがあり美味しさ加速!




バゲットのどこか蕎麦粉にも似たくすんだ風味がたまらない。

そういや、1日たってから冷凍保存したというのに

そういうことも忘れてしまうほどの味の強さ。

久々にこれはというバゲットを食べた気がする。


フリュイの粗野な美味しさにも瞠目。


さらに手前の紫イモ色した、栗とくるみとオレンジピールのやつが絶品(名前失念!)

しっとりねっとりとレア感のある生地はベースもオレンジピールも栗もほどよく甘く、

いつまでも口の中にとどめておきたくなる、

のみこんでバイバイするのがせつなーくなる、おいしいやつ。。。





じゃがいものキッシュはまさにシュクレゆずり。

もちろん、クグロフも。

確かにシュクレの名残は感じられるのだけど

パンというのは本当に不思議なもの。

場所と人が変わると、本当に別の個性が生まれてくる。

そしてきっと、この時期にこの日にこのタイミングで出会ったパンは

また別のときに訪れたものとは違うはず。

パンって、本当に面白い。


余談だがその翌日、入れ違いで大阪のパン友が来訪(笑)

彼女はイートインカフェの方でもひといきついて行けたみたいなので

私も次回はもう少しゆとりもってカフェも堪能したいな。




パンドミのぴとぴとぴっちゃんぶりも、

すべてに震えてしまうのだった。


旅館でパンの写真撮っていたら(かなり変な客)、

仲居さんが「あのお店のパンですね?!」と食いついてきた(笑)

仲居さんも、ここのパンに出会いすっかりパンなしではいられない体になったそうな(笑)

罪な店~!!




さて、和倉温泉に到着!

和倉温泉街の一番奥にある、3棟の高層ホテル。

宿泊料金によって泊まる棟が違い、うちは真ん中の棟。





かの有名な…こちらの老舗旅館。

部屋からは期待通りの絶景。

あ、隣の建物邪魔だな…と思ったら、

あっちがさらに高級なお部屋の別棟だった(笑)

まぁそうなりますよね〜(笑)




能登に詳しい友達が「良くも悪くもあの世界観を楽しんで来て」

という意味深な言葉をくれていたのだがその発言の意図はすぐにわかった(笑)


泊まってみての感想は…なんというか…

「ザ★昭和の竜宮城」


高層階の景色は良いし、部屋食の料理は申し分なく、

仲居さんも親切だったので部屋にいる分にはいいのだけど、

(※部屋はめちゃくちゃ広いがなんというかとても平凡)

ひとたび部屋を出ると……


なんかラスベガスのホテルを思い出してしまった。

微妙な趣味の豪華絢爛な内装に、

宝塚のような劇団ショーやらナイトクラブやら団体さんの宴会やらの

団体様向けエンターテイメントの充実っぷり、

やや老朽化した大浴場……

(地下の女性用内風呂は…アリエルの世界観???)


三十年くらい前、幼い頃に祖母の仕事の都合で毎年過ごした

十勝川温泉の大規模旅館を思い出す。

センスもおもてなしもなんとも昭和……!


「良くも悪くも…の意味がよくわかった(笑)」と、

能登に詳しい友人にその旨もらすと

「ハトヤの高級版だよね」とな(笑) 

それに「新宿コマ劇場にも通づる」とww

ああ、まさにそれ!(笑) 




部屋食のお料理はかなり美味しかった。

これはごくごく一部、前菜から。

残念、牡蠣はまだシーズン前とのこと。

窓からは牡蠣の養殖場がみえるというのに…





最後に強調するけど、部屋で過ごす分には満足できました、と。

(それにしても宿泊費が高すぎる気がするのだが…)

母は長年の宿題が済んで一応満足みたい(笑)

今回の旅はそれで十分!(笑)



最終日は、朝食を食べて(やはり朝食も美味しかった)

車で金沢まで戻り、駅で駅弁を購入して

じいじのたっての希望だった「チビ子と一緒に新幹線にのる」が実現!

(両親はそのあと、羽田から最終便で札幌に帰ったという…なんともハードスケジュール!)


両親が満足してこその今回の金沢旅行だけど

私もパンと金沢を堪能できたので心残りなし。

特に、あの能登のパン屋さんのパンは、

今年一番のパンハイライトだったかもしれない。


でも、次回はお留守番だったパパと3人で行って

もっともっとパンを欲張りたい…と野望が芽生えた。

来年あたり…どう?!


2016.11.11