131.雪ふる栃木路パンの路


*前回の栃木帰省はこちら(Priv.17番)*


2月の三連休、後半の2日間で栃木へ。

ものすごい寒い三連休、東京でも降っていたが、

栃木には白くたっぷりと雪が積もっていた。




それでも苺(とちおとめ)のこの鮮やかな赤さは!

ジャム作りの名人の義父がたっぷりと用意しておいてくれたのだ。




宇都宮の夫の実家に到着後、

義母の昼食をいただいてから夕方までの間、

車でちょりっとドライブへ。


前に行き損ねていた、ベーグル屋さんに行くためだ。

日光街道沿いにあるとのことだが、

似たような景色の道が延々続き、よく場所がわからない…。




素晴らしくそびえた並木。

圧巻の景色である。

そんな街道から一本、平行に走る脇道に進むと




おお! ここだ!

納屋のような感じだが、確かに「TOMOZOベーグル」と書いてある。




すぐ横には母屋があり、そこがご自宅なのだろうか。

理想的な環境…といいつつも、

この場所自体がとんでもなくへんぴな場所の気もするのだが(笑)




お父さんの名前と自分の名前を混ぜて付けたという「TOMOZO」という店名。

とてもかわいいお姉さんがひとりで焼き、売っている。




とにかくお店の雰囲気、センスが素敵で!

本当に、のどかな場所にあるおしゃれなパン屋さんほど

惹かれるものはない。


決して便利な場所ではないところなのに

お客さんがたくさん訪れ、量産できないベーグルたちは

すぐに売り切れてしまうよう。

この日は雪だからそんなに早く出てしまわないだろうと

勝手に読んでいたら、意外と売り切れるのが早く、

もうベーグルは残り1個!

サンドも2種類だけかろうじて残っていたという状態。


やっぱり、愛されるパン屋さんは場所じゃない。

むしろ、不利と思われるような場所にあるパン屋さんの方が

より熱く追い求められるような気がする…。




ニンジンとツナのサンド!

基本的にこういうニンジンがみっしり入ったサンドには弱い(笑)。

汁気が若干ベーグルに染みでてそれすら美味しく感じる。





唯一残っていた豆乳ベーグル。

むっちりと大きめでパンパンに膨れ粉の風味も弾けんばかり。

あー、もっといろいろなフレーバーをいただきたかったな。




車の中で一気に食べ切ったのは、あんことバターをサンドしたごまのベーグル♪


次の機会には、ほかのフレーバーのベーグルに

出会えたらいいな。




続いて、ろまんちっく村という農業と食のテーマパーク。

特に何が目的というのではなくちらっと寄ってみたが

天気が悪かったので閑散としていて

さらーーっと名産品を流し見するにとどまる。

ブルワリーもあったのだが、片方運転中につき断念(笑)

なんもしてない、食べてない(笑)




いや、ひとつだけおつかいものが。

「パソ工房」? パソコン?(笑)

いや、パン工房らしい(笑)




一番人気という「ブルーベリーヨーグルトブレッド」を1本購入。

翌朝家族4人で食べたが、ソフトで甘いヨーグルトの風味。

トーストした方が味がしまって美味しくなるかも?






翌日、佐野のおばあちゃんのおうちに行く途中、

義母も行ってみたいというパン屋さんに寄ってみることに。

こりゃまた相当ローカルな風景が延々と続く

一面銀世界

とても東京と同じ関東とは思えない、

むしろ私のふるさとの北海道の景色の方が近い気がする。




鹿沼市のとてもローカルな地区。

ここにパン屋さんがあるというが

看板からすでに手作り感が。




店の前の風景。

ここ、関東ですから!!




結構あたらしめの家屋で、

わりと広めの販売スペースと、奥に工房が。

年配のご夫婦が焼いているパン屋さんだそうで、

同じ敷地内におしゃれなカフェもあり(こちらは営業時間外だった)





パンはあこ酵母使用でクセのないやさしい風合い。

パンはすべて袋につつまれてしまっていて

正直最初は魅力半減にみえてしまったのだが

(パン好きってそういうとこ、あるじゃない?)

ひとつひとつを見てもとても丁寧にパンがつくられている印象。

とにかく種類が豊富! ハード系からソフト系、総菜系まで

オールジャンルそろえている感じがする。

家族できても、きっと気に入るパンがみつかるはず。

どの世代でも、普段パン食べる食べないに関わらなくても。


個人的にツボだったのはだれかさんにそっくりなウサちゃんのパン(笑)。

なんて上手に顔を描いてあるんだろう。

こんなにかわいくそっくりに作られたキャラパン、初めて(笑)



パンは後日改めて食べてみたが、

どれも素直な美味しさでいいなぁ! と思った。素直に。

クリームパンにしても、アップルパイにしても、クロワッサンにしても、

チョコバナナ(クロワッサン生地)にしても、

総菜パンにしても。ああ、ベーコンエピすごく美味しかったな!

トマトとモッツァレラの薄いピザもおすすめ!

具やフィリングの味が総じて美味!


だからこそ、なおさら袋入ってない状態で

バゲット、クロワッサンやパイ類を食べたかったなぁ(笑)




さて、佐野のおばあちゃんのところでお茶をしたあと、

おばあちゃんも含めて皆で佐野ラーメンへ!

地元民であるおばあちゃんからしたら

「いつも食べてるのに…またラーメン?」

だったかもしれませぬが、ここはひとつ、おつきあいくださいっ(笑)



ところが、近年の佐野ブーム(アウトレットが要因)のせいで

めぼしい人気店はどこも大行列。

最初に候補にあがっていたお店はほとんどどこも

列がずらずらっと並んでいてすぐには入れそうになかった。




そこで、店が広くて回転も早い、

老舗なお店に行くことに。

創業50年以上たつ、こちらの森田屋さん。

私は幸い、佐野ラーメンは初体験!!

むしろこういう、老舗の方がありがたい。

きっとここが基準になってしまう、重要な役どころ(?!)


相当老舗のようで、佇まいは昔ながらの大衆的な雰囲気がいい。

家族連れで座敷にあがり、大広間でテレビを見ながら同じラーメンをすする。

いたずらに店員の数(なんか家族経営的な感じの年齢構成)が多いのも

この手の老舗の特性か。


入り口の横で、手打ち麺の実演をやっている。

台の上に延ばした生地に、大きな1本の「竹」をのせ、

その上にのっかりながらリズムを取りながらのばしていく。

これは職人芸だなあ!





これが普通ラーメン!

値段が500円程度なのにこのボリューム!!

すごい!

醤油のスープは、まさに「いい塩梅」。

しょっぱすぎず薄すぎず、抜く必要も足す必要もないピタリとした味!

これは美味しい。


そして麺がかなり独特だ。

手打ち麺で不揃いなのだが、とにかくやわらかいのである。

茹で過ぎ? というくらい。

ふにょふにょで、まるでワンタンでも食べているかのよう。

こりゃ、かたゆで党のラーメン愛好家には賛否分かれそうな

でも「これが佐野ラーメン」。

そういうもんなんだそうだ。

どこで食べてもこういうもんなんだそうな。

本当に独特ー!


初・佐野ラーメン体験は、私的にはとても大満足だった。




佐野といえばもうひとつ。

「いもフライ」が名物なんだそう。

おばあちゃんの家で大学時代下宿していたこともある

相方さんは、よくおやつに近所のいもフライ屋さんで

食べていたそうで。佐野市民のソウルフード?





近所のいもフライ屋さんがお休みだったので

別のお店で。

義父がひとっ走りして買って来てくれた。




うわーー!

義父ちゃん、ラーメン食べた後にこの量はちょっと無謀ーー!(笑)


まるで串カツにみえるが、カットしたジャガイモを串刺しにしてフライにしたもの。

すごいボリュームである(笑)。


我が地元北海道にも「揚げイモ」なる名物があるが、

あれはホットケーキミックスみたいなものが衣だから全然違う。


おお、ウスターソースみたいなものが染み混んでべちゃっとしてるところが

逆にB級好きの味覚をくすぐる! 結構美味しい!




超満腹状態で佐野を後にし、私たちは東京へと戻っていった。

今回も相当食べましたな

意外とパン屋さん行くことができたし

念願の佐野2大グルメも初体験できたし(笑)

栃木の味覚をまたまた大満喫。


さて、雪が溶け春がきて夏がくるころには

そろそろさすがに私は那須方面へ行きたいのであります!!

栃木県民の嫁として、パン好きとして心からの欲求(笑)



2011.2.12-13