110.秋の三連休、関西パン紀行

2008年最後の関西訪問は、11月の3連休に決定。

大阪出張が多かった以前に比べると関西ペースがダウンしているけど、

今年はそれでもなんとか年3回はキープ…。

もっともっと関西通いたいんですがね★



今回のメインは、新しいパンカフェへの訪問!

それに個人的にちょっとした異色の出来事があったり、

なんだかんだと面白い3日間となりました。

ところが、ESSAYに書くことは意外とそんなにボリュームないかもと

画像編集しながら気付く。

いや…、これは、ESSAYが楽に書けるということでポジティブにとらえましょう(笑)。






初日の朝!

毎度毎度の高速バス、早朝に梅田について、いつもの心斎橋の銭湯で身支度整えて、

さぁて、朝はどこパンにしようかしらー。

まずは開店前の本町の某店に突撃して「おはようございます」。

シェフのびっくりした顔がおもしろく(笑)。

「午後、改めて来ますね〜」と御挨拶。





大阪の朝は、やっぱりパンデュース♪

今日の朝パンは、「農薬不使用 白菜とロースハムのタルティーヌ」から!

白菜とパンって、新しすぎる!

味付けは、ショウガが効いているので、どことなく中華の白菜とハムのミルク炒めのような。

熱々て食べたいなぁと、ここに来るといつも思うけど、

結局そのままで全部食べ切ってしまうのであり。





「平地飼い有精卵と季節の野菜のタルティーヌ」

ふわふわのスクランブルエッグを載せた、紫芋のパン!

ハムもしっかり敷いて。

パンデュースの野菜パンのいいところは、野菜だけでなく、

ちゃんとそれに合うお肉も添えているパターンが多いこと。

やっぱりパンには、動物性の脂が一番合うような気がするんだ。





ベーグルはお持ち帰り用(さすがに)。

農薬不使用ほうれん草と黒ゴマのベーグルは、

ほうれん草がなんともリアルな「葉っぱ」な風味で、

茹でたほうれん草とはまた違う味わいが新鮮。








昼まで相当時間があるので(笑)、それじゃ新規開拓でもしてみましょう。

地下鉄1日券を使って次に下車したのは、御堂筋線の昭和町。

ここから、歩くこと約15分。

実に渋〜いあべの商店街を行くと


おお、これがムシパンの専門店!

なんだか、パン屋の風貌とは違う。

スタッフの人たちが身にまとう白衣がどうも実験室的で(笑)。

オーブンじゃなくて蒸し器があるのがこれまた違和感たっぷり。

どこか仮設バザー会場のようなシンプルさで(笑)、

これがこの商店街には似合っている気すらする。





…って、え??

なんかお店の名前が変わってますが…(笑)。

なんと、本日11月1日から、屋号が変わったらしいのである。

「ムッシュ」が「ミスター」に変わったらしいのだが(笑)。





というわけで、熱々の蒸しパンをいくつかセレクト。

どれもちいさな可愛いサイズで、すべて100円台。


そのうちのひとつ、「ブルーべりークリーム」を、

商店街を歩きながらパクり。

歩き食いが似合う商店街だ、と勝手に解釈しつつ(笑)。


おおおーーー。この熱々のムシパン、しっかり甘めで口どけがマッハ!

ブルーベリーとクリームチーズが濃厚に甘い!

トッピングに乗っていたのがまさかドライトマトだったとは、

後で調べなくては全然わからなかった(笑)。

美味しかった〜。


「キコリのムシパン」は、イチジクとレーズンに、クルミをプラス。

黒糖とメープルシロップのダブルな甘さがこれまたメリハリ効いていている。


とにかくどれもしっかり甘くて、「甘さ控えめ」な現代の風潮に

「喝」を入れるかのような(笑)。

蒸しパンってこんなに美味しくて可能性あるもんなんだなぁ。

このムシパンにこだわり続ける頑なさもいいなぁ〜。

HP見ていても、なんかほんとに「ムシパン」を「パン」に

カテゴライズしてもいいのかと思うくらいにユニーク(笑)。






さて、まだ西宮に向かうには時間的に早いだろうか

新しいパン屋さん開拓してみないか? mi_waさんよ。

最近、パンよりもビールやらラーメンやらにうつつを抜かしつつある

自分への「喝」を、と、再び地下鉄に乗り込み、

上本町〜谷町のエリアの新しいパン屋さんを何軒か回ってみようと思ったのだ。


しかし

高速バスでほとんど眠れなかったせいもあり、

地下鉄で爆睡!! 目が覚めたらもう谷町4丁目を過ぎていた…。

もう、ここは割り切って地下鉄は睡眠の場として割り切ろう。

そして、そのまま地下鉄で北上…守口市の大日まで爆睡…。


ここには、一軒の行ってみたいベーグルカフェがあるのだ。

怪我の巧妙(笑)、もう今日の午前中はこれで締めましょう★





駅のジャスコの裏側あたりの路地を少し行くと見えてくる看板。

ここが、美味しいベーグルのあるカフェ…!


木のぬくもりのある喫茶室でありながら、家具はミッドセンチュリー調。

本棚があり、ゆっくり読書をしながら珈琲を楽しむ時間が約束された場所。

ゆるくも、どこかリンとした空気感がある。そんな喫茶室。

天然酵母ベーグルやパンも少量ながら並べられていて、

ここでチョコチェリーやかぼちゃのベーグルもお持ち帰り用に購入。

(かぼちゃのベーグルは、中にほくほくかぼちゃがぼこぼこ入っていてびっくり!!! すごい)


いよかんピールのベーグルと、アイスコーヒーがきた。




…。光っている。

日の光りがベーグルとアイスコーヒーをセピア色に魅せてくれる。

熱々にトーストされたベーグルには、バターをサンドしてくれている。

コーヒー用のシロップを、なにを間違えてかベーグルにかけてしまったが(笑)

甘さが控えめなシロップだったのでむしろ味を損なわずに済んだ。





カリッ。むにににに…。むぎゅむぎゅ、ごっくん。


…うわぁ…。

嗚咽が漏れる。

ものすごく美味しい…。

外がバリッと堅めに、中は均一に熱が通りながらも柔らかさはそのままで。

理想的な焼き戻し方のベーグル…。

いよかんの甘い香りが立ち込め、生地のうまみに飲み込まれてる。

私も一緒に飲み込まれそうだった。

ほんっとに美味しいベーグル…!


あまりに美味しかったので、お店の奥様(身重!)に

「ものすごく美味しかったです、、、感動です」

そう思わず告げてしまった。

それがすっごく嬉しそうにしてくれたので、逆にこちらも嬉しくなった。


思いがけず足を運ぶことになった一軒のゆるいカフェ。

眠りも時には幸いをもたらしてくれるんだな。






またまた爆睡することしばし…。

今回の一大イベント?! 兵庫西宮は夙川の、新しいパンカフェへと足を運ぶ。

今年の夏にカフェの話を聞いた時に、オープンしたら速攻行くから!と誓った。

少しオープンから時間たったけれど、まだまだ模索中のカフェだ。

だって、昨日だか今日だかから、オープンテラスのテーブルが完成したというのだから♪





ameem'sさんが移転し、カフェ&パン屋さんをオープン!

通販や週に1度の直売でしか買えなかったミシマさんのパンが

もっとぐっと近くなる。もっとぐっと楽しくなる。





古いアパートの1階を2戸分利用して、カフェとパン売り場、

それと同じくらいのスペースのパン工房がある。





パン友とここで会い、ずーっと長居させてもらってしまった。

だって、このテラス席があまりに気持ちがよくて!

気持ちがよいのは蚊も同じだったのだろうか(笑)、

まさか秋になってもこんなにいっぱいさされるとは思わなかったぞ(笑)。





ワインはビオ。かなーり飲んでしまった。

このプレートは、「季節の野菜料理」800円。パンつき。

まるでブーケのような彩りの野菜プレートは、

ameem'sさんの人気パンのスライスがいろいろとついている。

カルダモンの甘い香りがするニンジンサラダが気に入った♪


こんなプレートを目の前にしてしまったら、パンもワインも止まる訳がない





これは吉田牧場@岡山のチーズ!

そう、私もかつて行ったことがある、あの吉田牧場さん。




なにせ古いアパート。なにせ手作り。

だからまだまだ手を加えなきゃならないこととかありそうだけど

(トイレの一件、ほんとーに申し訳ない(笑))

このテラスの居心地の良さは例えようがないなぁ…。

ほら、ワインなんてほとんどあけてしまった(笑)





こちらはバックヤードに潜入させてもらった。

これから全国に発送されるミシマブランドのパンたちは、

よりもっと新しい可能性を秘めていくんだろうな。このカフェとともに。






こうして、ずいぶんのんびりと夙川で過ごしてしまったせいで

本町に戻ったのは17時頃になってしまった!

…案の定、16時にはパンは売り切れてしまい店じまいしてしまったそうな。

でも大丈夫っ。

ちゃんと取置きしてもらっていたのだから。

(なんかこのパターン多いなぁ、、、hでパンが溢れている時間帯になかなか来られないっ!)


さて、パンをさっそくいただこう…と思ったら、あらま!

今日は隣のマルシェが貸しきりなんだそう。うわーん。


そこで考えたのが

そこで移動したのが





じゃーん。某デパートの屋上!

はじめて上ってみたけど、こんなに素敵な場所だったとは。

夜景もきれい、人も(ほとんど)いない。

こりゃパンチャンス!(新語)





しかし…ここでパンを広げてナイフふりかざしてラップ巻いて…

それを繰り替えしているうちに、なんか一抹の寂しさを覚えた(笑)。

時折訪れるのは夜景を見に来たカップル。

暗闇の中でも、視線が痛いくらいささるようである。

私は一体ここで何をしているのだろう(笑)


なんか久々に、「ヤバい人」をやってしまいました、パンがらみで





もう名札もない状態で受取ったので、名前はさっぱり不明だけど

これが今回のhパンたち!!!

ひとくちずつだけど全部食べて、悶絶しながら、

やっぱり天野ちゃんはすごすぎる…と再確認。。。


手前の目玉焼きみたいなパンは(笑)、

金柑にダマンドを敷き、生地自体はオレンジピールを混ぜたアールグレイ風味。

ジャガイモのタルティーヌは、ゴルゴンゾーラを容赦なく。

黒豆の入ったパンは、正直、もうおせちの季節かと勘違いするほど(笑)





超ーーー久々に食べた、セーグルマロン!!!

かつて、「栗パン屋、アッシュ」の称号を得ていたそのパンが

久々にお目見えした。あいっかわらず、ねっとりしつこいクセが特徴の

セーグル生地に、ごっつごつ栗が入っている、恐ろしく贅沢な逸品。

これで悶絶しない人がいるだろうか?!

あー、やっぱりhのセーグルは一番だわ。

よく、「クセのないライ麦パン」っていう褒め方があるのかもしれないけど

ここではむしろ逆。「すごいクセのあるライ麦味」って賞賛するから!





グロ・カンパーニュとミワパンは1/4ずつ、たっぷりと。

さぁ、誰とどうやって食べようか。一人占めなんか出来ないから





さぁて夜はといいますと

地下鉄一日乗車券を遺憾なく発揮、

今度は地下鉄長堀鶴見緑地線に乗りまして、今福鶴見駅。

ここには、超有名なラーメン屋があるのだが、

そっちは行列ができているので私はもうひとつのお目当てに





それが、どて焼きをラーメンにしたという「どてそば」のお店。

なんと! どて焼きを和えた、和え麺なのである。

甘塩っぱく煮込んだスジに、卵黄、メンマ、そしてトウガラシ。

どてやき、牛すじ煮込みが好きな人間にはたまりませ〜ん。

麺はしこしこでまるでうどん。

どて自体は甘くてまろやかだが、唐辛子が結構辛口でビールとの相性がよかった♪





この後、訳あって閉店後のこちらのお店をチェキ。

うわーーん、いつかは絶対行きたい店の筆頭です



ここからは余談だが、私はこの夜、「カレー」を深夜に食べた。

時計を見ればもう1時近かった(笑)。

ものすごく美味しいカレーであったのだが

これはこれで奇妙な思い出のひとつなわけで






翌朝! というか、翌昼!





ヨモギちゃん(仮名)とランチに向かうのは、

シュクレのパンを使っているブラッセリー。最寄りは南森町。





ランチの前菜は、たっぷりサイズのパテドカンパーニュにサラダ。

パン好き、酒好き、フランス好きにはこれしかないでしょう(笑)





ランチのパンはスライスしたものが出てくる。

シュクレのパンを活かす…という意味では、

もしかしたら夜の方が期待できるのかな?





チキンに生ハムを巻いた料理なのだが、もうねー、とにかくボリューミー(笑)。

お野菜もたっぷりなのだが、肉もたっぷりなので

「あ、まだひとかけら残ってる…」と。


きっと、気軽にお腹いっぱい食べてくださいね! というこちらのお店の心意気…。

そういうものが伝わるようなボリューム満点のひと皿だった。





デザートもたっぷり。

クレームブリュレにパウンドケーキ、コンポートなど。

オーナーご夫婦がとても感じのいい方々で、

温かくお見送りしていただいた。


場所柄的にも、私がもし大阪出張があの頃のまま定期的にあれば

たまにランチにも利用させてもらえたのになぁ




ヨモギちゃん(仮名)とは、それから次の予定までずーーっと歩いたりしゃべったり

その繰り返し。もう、笑いジワが刻まれちゃってしょうがないなぁもう!

そういえば、淀屋橋のアドパンデュースも行ってみたのだが、

休憩時間なのかお店がやっていない時間だった。とほほ。






夜は、大阪のビア仲間さんたちと飲み会。

東京からも別件でビア軍団がくるらしく、団体で合流だ!

…という話だったのだが、待ち合わせ場所には東京からの軍団の姿はない。

なんと、メンバーのひとりが大阪についたとたんに急病で倒れ、

緊急入院したのだという! えええー! なんという





人数は減ったものの、最終的には大阪メンバー(東京からは私だけ)6名で

大阪のビール屋のハシゴがスタート!

最初のQbrickでは、地産の山椒を使った箕面ビール山椒ペールエール!





こちらは料理もなかなか美味しかったのだが、

追加オーダーするほどにハマったのはやはり牛すじのどて煮!

これをパンに載せて食べるのがあまりに美味し過ぎてめーちゃウマ!!!





ニ軒目と三軒目はドルフィンズの支店ハシゴ。

まだまだ飲みますよー食べますよー





三軒目では、パンがらみのメニューをたくさん頼んでいただいた(笑)。

これはパンサラダ。


大阪のみんなに負けない関東マシンガントークを炸裂させていただきました(笑)

あー、飲んだ飲んだ。…だいじょぶ、記憶はちゃんとありますて!










最後の朝は、Pain des amiから…

Parisで、いや、世界で一番好きなパンかもしれない、

あのPain des amiの岸辺版。

同じように見えて、完全に岸辺の味。

本来、ハチミツの甘さと引き出された粉の甘さのプレーンなパンだが、

そこに胡桃とヘーゼルナッツを加えてさらなるコクと香ばしさが加味された。

そこには、Pain des amiへの敬意が痛いほどに溢れている。





きゃあああ

芋栗かぼちゃは女のシアワセ?!

いや、栗こそ入っていないけど、

芋とかぼちゃが岸辺のキッシュに入ってしまった。

大好きなジャンボンフロマージュのカスクルートとともに

これは、なんと贅沢な前菜。はじまり。





いつも食べているものたちなのでここはさくさくと(笑)。

造詣深きエピを自宅に持ち帰ったら、母が「なんて美しい!」と驚嘆していた。





真っ黒くろすけコンビ(笑)。

キャフェ・ノワール(画像奥)はコーヒーベースに、胡桃とピーカンナッツ、

ホワイトチョコでミルキーさをプラス。

やらしーいくらいにうまいっすよ(笑)





リニューアルしたパン・クールは、小豆の粉を混ぜた生地にビターチョコ入り。

あれ? バレンタインにはまだ早い?(笑)





長々と食べていればぷぅ〜んと覚えありの香りが漂う

えーい、キッシュをまたまた追加でお願いしまっす!

基本形であるキッシュロレーヌを。

もう、感無量(笑)

何度も書いているのでここはあっさりと引き下がります(笑)


実は昨日の午前中もシュクレに来ていたのだが

友達にここで落ち合う目的だったので自分用には食べていなかったのだ。

大量のビール、本当にありがとう(笑)。

大阪に来てまでビール2ケースも持ち帰るなんて…私っていったい。






本当は、いきたいパン屋さん、いきたいコナモンの店、

たくさんあったものの、急遽予定を変更して、

昨日入院した友達の見舞いへ行くことに。

夕べ一緒に飲んだビア仲間たちと合流して、とある病院へ





地元のビア仲間さんが連れていってくれたのは

茨木郊外にある博多とんこつラーメンの店。

ドライバーさんに気づかうことなくビールを飲む私だったのだ(笑)。





「茨木にもなんか人気のパン屋ありますよ〜いきます?」

「え? どこだろどこだろ?」

「名前忘れちゃったんですけどね〜」


到着したのは、こちらだった!

おおお、こんなカタチで初来訪とは。

もちろん、名前は知ってますよ〜。

大阪の店の方は、あの界隈徘徊している割には一度もいってませんが(汗)





もう品揃えがパッとしない時間帯だったので

明太フランスとクリームパンだけゲット。

画像も地味で申し訳ない(笑)。





関西編にしては、ESSAY1本で済ませられるくらいにあっさりしていますが(笑)

個人的にはあれもこれも、イレギュラーな出来事ばかりで

書き惜しみしているのが自分でも憎らしいくらいに濃厚だったのだ。

お世話になった方々、本当にありがとう。


そういや来春のモバックは大阪だし…?(笑)

来阪計画には、いつものあの店、いきたいあの店。

もれなくあますところなく、貪欲に。貪欲に…。

それが私のエナジーなんだから。

2008.11.1〜3