104-2.梅雨の関西こなもん3days 〜大阪編〜
104-2.梅雨の関西こなもん3days 〜大阪編〜
さあ、ここはどこだ?
*前編はこちらから*
伊丹のよもぎちゃん(仮名)宅に到着したとき、
お部屋の中は粉ものの焼ける良い香りと、コーヒー豆の香りがした。
彼女は実はパン焼き人であり、ダンナはコーヒー屋さん。
この二人が「パンとコーヒー」のユニットを組んで(夫婦で「組んで」というのも変かな?)
明日はイベントに出品するらしく、パン焼きでてんやわんやだった。
どう考えてもお邪魔虫な私だけど、夜遅くまで話が尽きず、
あまりに居心地がいいので延々のさばってしまった。
ずいぶん遅くまでパン焼きやっていたみたいだけど、私はZZZと夢の中へ…
翌朝!
うわーっ。パンが!
ワタシ用にもずいぶんたくさんパンをくれてしまった。
ベーグル生地のプチパン(夕べ焼き立てを食べて絶品だったよ!)
どこか果実的な酸味のある、ほんのり甘い山型食パン(これもウマーい!)
リンゴとクリームチーズをたっぷりつかった絶品マフィン、
そしてこんなに男前のナツメ入りクルミパン(なつめ…だったよね? 健忘症(汗))
あんた! セミプロ?! いや、プロじゃん!!
そんじょそこらのパン屋さんよりよっぽど美味しいって!
おみそれしましたーーー。
ほんとは、これらのパンとコーヒーをいただくはずだったのだけど、
私が夕べ、伊丹名物の餃子の話を聞き、「そこに行きたい!」と申してしまったので
気づかって今朝は軽めにしてくれてしまった。
…といいつつ、(夕べ、夜遅く食べたらブー子になるのを恐れて辞退した)濃厚チョコレートケーキと(笑)
焼き立てのなつめ入りスパイシースコーン!
まるでチャイを飲んでいるかのようなスパイシーなスコーンに
なつめの甘さ、ピンクペッパーがぴりりと効いてすんごい旨い!
ダンナのコーヒーもうまいし、全然軽い朝食なんかじゃないですーーー(笑)
たっくさんのパンをお土産にもらい、駅へ向かった。
また関西来た時は絶対またお邪魔虫になるからねーー。
*
よもぎちゃん(仮名)宅から駅まではかなーり遠く(バスを逃した)
荷物をごろごろ、異常な蒸し暑さの中、だらだらと歩いた。
ここか!
これが伊丹名物の餃子屋さん!
(大阪市内にも店鋪があり。お取り寄せもできるらしい)
そもそも、「私、王将の餃子好きなんだよねー」と話していたら、
この店をおすすめしてくれた。
メニューが「餃子」「ビール」しかなく、
カウンター10席程度。オープンとほぼ同時に入ったので並ばずに済んだ。
ほ、ほんとだ、周りのオッチャンたちはみんな、一様に「ビールと餃子」を頼んでる!
まけるもんかーー。
「餃子」は二人前からしか注文ができない。
一人で来た私、ひとりで二人前(汗)
しかもビールは大瓶と来たもんだ(滝汗)
しかし、この餃子が超ーうまーい!
皮はパリッパリで、適度に厚みがあり、具もたっぷり。
けっこうニンニクも効いていて、これぞ餃子。
なにより、ゴマ油ベースの特製ラー油がめちゃくちゃ美味しくて
これがなによりポイントだった気がするなぁー。
ほんとうまいわー
…といいつつ、やっぱりひとりで12個食べるのはヘビー(笑)、
最後はやっつけ仕事、餃子は完食、ビールは飲みきれず!
げふげふ言いながら大阪市内へと向かったのだった。
*
大阪に戻り、次なる粉ものは…
当たり前だの大阪皆勤賞、アッシュ!!!
もう、今日はパンはここ一軒限定!
はい、おしまいーー(昨日で精根尽き果てる)
今日も、あれもこれも食べてみたいパンだらけ!
あ! シェフと喋っていたらラスト1のマンゴーフロマージュを奪われたっ(笑)
もう驚かないよ、ワサビチョコパン以来のワサビ系(笑)
ワサビといえば、あの店の夏パンも思い出しますが…(*)
ワビ・サビは、軽めのテクスチャーのチャバッタ生地にゴルゴンゾーラとワサビの組み合わせ。
ワサビの香りがツンとさわやかなのに、どこかゴルゴンゾーラが爽やかさを阻害する(笑)
だけどめちゃ美味なのはさすがシェフのマジカルパワー。
さすが夏にはまだ早いよ、梅雨!(笑)
ちょくちょく大阪出張しているパン友が超ーーーのろけていたキッシュ。
いつものろけられてばかりでいじけていた私にもチャンス到来!
マダムがお気に入りの「タルトゥオニヨン」。
熱々に温め直してもらった。
ちゅるちゅるっとしたたまねぎと卵液のデュエット、
もうもうもう、言葉を失うほどに美味しすぎるーーーー!!!
うわーうわーうわー!
たまねぎがこれでもかーってくらいに甘くて
ゴルゴンゾーラのクサマロな香りがもわーん!
ものすごくものすごく美味し過ぎて、すぐに友達にメールした。
やっと私も追い付いたよーーっ!
ちょうど私が到着したころに焼き上がったガレットセーグル♪
大きくひらべったく焼いた、切り分ける前のガレットは
「い、いったいなに?」とひるむものだけど
この美味しさを知っているひとは本当にお目が高い♪
今日もバターの溶けた甘〜い風味が、
ひとくせふたくせあるセーグルに溶け込むーー。
「パレオマロン」はマロングラッセと焼き栗のダブリング〜。
「重さの中のロム'08」はラム酒、黒糖、ラムレーズンの酔っぱらいなライ麦パン。
「梅雨?」は、「?」を知らないから比較できないけど、
パイナップル、くるみ、ハチミツ、しょうがなど、梅雨と何の関連性があるのか
わからない組み合わせなのだが、食べてみてびっくり、
ゴルゴンゾーラがウマ臭い!(笑) あのなんともいえない
じめじめーっとした臭さが梅雨っぽい!(笑)
ロゼ・ショコラ・カイエンヌ。
ちょっと前にお土産でバラと紅茶のパンをもらったときに
まるでポプリでも食べているかのようなバラのリアルさに驚いた。
今回はホワイトチョコとスイートチョコとバラの組合わせ。
アッシュお得意のチョコ系のパンの濃度の濃さにも負けないバラの香り!
…しかし、後味に「チリ」の辛さが来るという(笑)
味の重なり方がフツーのパンじゃない、フランス菓子的な重なり方っ!
今回のエピは2種類。
レモンのエピと… …カシスとローズマリーと生ハムのエピ(汗)
レモンのエピは、レモンピールの鮮烈さに加えて
なんか表面に生姜汁のような辛味(?)みたいなものも感じて
ただのレモンに終わらせてないところが「さすが」。
それより謎すぎたのはこの紫のエピだろう…
カシスの甘酸っぱさはわかるのだけど、
その甘い香りの余韻をスッパーンと断ち切るような生ハムの臭気(笑)
最初、生ハムが入っているって知らなかったから
「え、なんで? なんで???」と、その味のプッツン気味に理解できず(笑)
なるほど…この正体は生ハムとはねぇ〜。
からくりを知って「なるほど → 美味しいかも?」とようやく思えた
「頭で食べるパン」だったように思うのです(笑)
アッシュのパンをたくさん抱えて、パン友さんの新居に遊びに行く。
前の家にもおじゃましたことがあるけれど
今度の家もなんか居心地がよくてだいぶゆっくりしてしまった。
チビ助は相変わらず、子供とは思えないほどのパン語力を披露(笑)
あなたのパン英才教育は見事に開花してますね…(苦笑)
*
今回関西に来た理由のひとつは
パン友が企画した飲み会だった。
前回、ビールの新年会で使ったドイツ料理のお店GASTHAUS44。
二人して「ここはすごい! ここはまた使いたい!」と話していたが
早速、企画してくれたのだった。
美女ばかり10名ほど集め(パン好きに限らず)
ドレスコードとして浴衣着用を指定(私は遠征中につき、持参せず…というか、忘れてたのだが・汗)
大半が初めまして同士の「女子だけの合コン」(笑)
とにもかくにもここは料理が絶品!
最初の前菜ーーっ。前にも食べたけど、また食べられるなんてっ!
このレバーケーゼにしてもテリーヌにしてもマリネにしても悶絶!!!
ビールに最高に合う料理ばかり。
スモークサーモンのサラダ。キャビア添え?!
ドイツといえばのヴァイスヴルスト&ザワークラウト!
ものすごいこってりしている白ソーセージはヴァイスビアで流し込め!
なんだったか忘れたけど、ものすごく絶品だったパスタ。
パプリカ色のバターソースがめちゃくちゃ美味しくて
「もっと出せ−」とろくでなしないちゃもんをつける(笑)。
これを追加料金払ってでももっと食べたかったわーーー
牛(?)のワイン煮込みか何か。
あいにく脂の固まりが食べられない私はソースだけパンでぬぐっていただく♪
前回感激したアイスバインももちろん登場!
今回お願いしたコース、すごい充実しすぎ…
あーー、ドイツへの期待がふくらむ…
本場のドイツビールへの思慕が…
*
そんなこんなで最終日。
今日も雨予報だというのにあまり傘をささずに済むあたり、
おかげさまで晴れ女です。
今日は朝、岸辺に行くこと以外はまったく予定に入れていなかった。
とりあえず岸辺で様子をみて(なんの?)
それから夕方の新幹線(めずらしく。ただし、こだま)までの時間、どうしよう。
それじゃお得意のケセラセラで…
今朝はもちろん、キッシュからスタート!
昨日も悶絶キッシュを某所で食べましたが、意図せずキッシュ対決(笑)
キッシュ・オ・サーディンは、オイルサーディン入り。
芽キャベツが甘〜い! やわらかくて食感的に「ちょっと新しい」。
ここに芽キャベツをつれてくるところがシュクレたるところだと心底感心。
じゃがいもも入って、そこがまた芽キャベツとの食感の差異を際立たせてる。
オイルサーディンの塩気も効いてほんっとーーーーに絶品っ!
夏色新作パンたちの数々っ。
全部紹介しきれないので(どんだけ買ったのだ)その一部を…
ジャスミンのリュスティックが出ていたのだけど
これで食べるのは二度目だけど、改めて「なんなのこのパン」を痛感(笑)
湯気にほわ〜んと運ばれてくる華やかなジャスミンの芳香…
普通、「粉もん」からジャスミンって香ってこないものだというのにね(笑)
ジャスミンって言ったら、「これがジャスミンってもんだ!」と
パンを媒体に堂々と見せつけてくれてしまう。
パン・オ・フレーズ・エ・ルバーブは、
イチゴとルバーブの組み合わせ。
つい先日、フランスに詳しい女性から手作りのイチゴジャムとルバーブジャムを
頂いたばかりだったので、なんだか奇遇すぎ。
みんなが私にフランスを、フランスを、とこぞって刺激する(笑)。
いやいや、なにより今回のド・変態パンはですねぇ…(汗)
この週の半ばに、韓国で現地職人さんたちに講習してきたそうで、
韓国訪問記念というが…
画像バックの赤いパンは、なんと赤トウガラシ入り!!!
辛いパンと言えばカレーパンが相場でしょうが、
味がそのまんま「コチュジャン」じゃん! …と、オヤジギャグが
不可抗力に口からでてきてしまうような、度を越した個性(笑)
なにこれ、その名も「パン・コレ」(笑)
あのね、これね、すんごい辛いんですからーーっ!
いやもちろんパンとして美味しいんですけどね、 まさに韓国料理をたべたときのよう。
辛いんだけど、ゴマの香ばしさというかどことなくコクがあるというか
(モッツァレラチーズも入っているらしい)
勝手な想像だけど、あまりの辛さにワンクッションおくために
海苔を巻いたら案外美味しそうな気がする!(…怒っちゃだめ)
「あんたほんと好きねぇ〜」と聞こえて来そうですが今日もジャガバタ(笑)
バター不足の中、実際にこの日シュクレに来てみて思ったのは
夏だからというのもあるのかもだけど
クロワッサン系がほとんどなかった。
でも、たとえ他のパンを作りにくくなったとしても
後生、ジャガバタだけは作って、お願い!!!
と、一応アピールしてきましたのでファンのみなさま、御安心を?!
*
当然この後はお隣へ。
ベロります。二回目です★
つい昨日、美女飲み会で「シブーストがすごい美味しかったデス」との
タレコミを受けたので。
(注:青い光りはフラッシュではなくてモンテベロブルーの色である)
タルト・シブースト・ア・ロランジュ
心は決まっているつもりでも、もちろんショーケースの前にたてば
気持ちは揺らぐわけです、だってどれも夏らしい爽やかな彩りの生菓子が…
でもでも、やっぱりこのシブーストにしてよかった!!!
さわやかなクリームの下には、チェリーとオレンジ、さらには
ルヴァーブの三重奏! どれも甘酸っぱい系の素材なのに
どれもがひとつひとつ際立っていて、どれもが主役級。
どれかひとつがはずれてもこれは成り立たなかったかもしれないほど。
わーーーん、美味しい! 久々に美味しい生菓子食べた…
この時、東京の某SSのイベントでお会いしたことのある、
東京から来たスイーツオタクたちの御一行に遭遇した。
この人たちは、スイーツも好きだけどパンも好きです♪って方々で、
京都、神戸のスイーツめぐりにはさんで岸辺まで来ちゃう、
ある意味パン好きよりもすごい人たちである…。
常日頃思うが、パン好きでよかったよ…
ラーメンもスイーツも「生」が命だからねぇ…
もちろんパンも「現場食い」が大事とはいえ…恐るべしっ!
思いがけないシュクレのクロワッサンとの【ワンシーン】。
熱々で、受け止めきれないほどの熱い想いが詰まったクロワッサンに
足元をふらふらさせながら、口の周りをいっぱいカスだらけにしながら
駅までの道のりをゆっくりと歩いた。
*
さて…大阪に戻って来たわけですが…
一軒、ぜひ行きたかった、ミナミ名物の「肉吸い」の店があったのだが
時間的にぎりぎり。調べでは15時半閉店(!)だったはず…
NGKの至近にあるハズだから…きっとここらへん…の…はず…
ぎゃん!
閉店?! 15時まで?!
いやーーっ、なんのために難波まで来たというのか…orz。
たすけて、パン姐さんーっ
昨日教えてくれた人気のうどん屋さんってどこだっけー?!
メールで助けを乞うが…
ぎゃふん。
品切れにつき店じまいとは…
ついてないときはとことんついてない…
新幹線までの時間、完全に気持ちは「粉もんモード」。
道頓堀でさまよってみるが、
やはりこうなったら…
ここに落ち着いてしまったわけです、いつものネギ焼き(笑)
(ただし、ここは十三の本店ではなく新しくできた梅田店。午後4時台だというのにこの行列は一体…)
今回ここに来ることは全然筋書きにはなかったけれど、
やっぱり何度食べても食べたい、最強の関西粉もんで締めくくり。
筋書きないけど、スジはたっぷり入ってるネギ焼きで。
…お後がよろしいようで?!
*おしまい*
2008.6.27〜29