16.TOKYO深夜の徘徊ツアー


9月1日、防災の日。

首都圏で大地震が起きたら帰宅難民が何十万人と溢れるという

あなたは家まで歩いて帰れますか?



そんな防災の日にちなんで、友人がオモシロい企画を立てた。

東京の中心地を深夜歩き倒して、築地の朝ご飯でゴール、

という、なんともモノ好きな(ていうか私なら飛びつく!)企画。

去年の同じ日にも決行されたんだそうな。


というわけで、浜松町に22時集合、総勢11名のモノ好きたちが、

東京の名所をぐるぐる周りながら、翌朝の5時に築地を到着する、

というスケジュールで歩いた。時間にして約7時間…。

ほんっとに疲れたけど、ものすごい強烈な、思い出になったとさ。






浜松町22時集合、最初のチェックポイントは、竹芝桟橋。

24時の東京タワー消灯までに、東京タワーへ到着するために、

ちょこちょこと寄り道していく。

ある意味、これははとバスツアーよりこてこてな、東京名所観光ツアーだったのだ!




(1)竹芝桟橋からレインボーブリッジ






おお…レインボーブリッジが一望…。

そしてカップリングだらけ…。

ピクニックスタイルの出で立ちでカメラを構える我々はどう見ても浮きまくり。

騒ぎまくり。テンション高すぎる。

カップル横目に叫ぶ、おまえらみんな大嫌いだー(???)





今度は東京タワーを目指して、直線的に歩く。

ガード下を通ると、なにか不思議な灯りが…。

すごい不思議! なんか、ジブリ映画の回想シーンとか思い出すんだけど、この黄色い色味?!





浜松町から芝大門を目指すルートには、

屋形船の詰所なんかもあって、面白い。

JRの高架には電車がクロス。


途中、変な教材楽器の店をみつけたり。

なつかしーいおもちゃのような楽器がディスプレイされてるけど

こんな風に、ひとつ発見してはみんなで立ち止まる、ということを繰り返すので、

全長10キロ程度の道のりが、7時間もたっぷりかかってしまうのである。




(2)芝公園から東京タワーを眺める



東京タワーのお膝元、芝公園に突入。

そうそう、東京タワーをみながら入ることができる公共のプールがあるってしってた?

私は今日初めて知ったのだが…。残念ながら8/31でナイター営業は終わった

(東京タワーのライトアップをみながらプールに入れる、、、)けど、

絶対来年行くぞ! ていうか、水着、持ってないぞ!(笑)






初めて入る、東照宮。バックにビルがそびえているのが実にお江戸らしい図である。






11人もいながら、ひとりもこの広大な芝生の存在をしらなかった!(もちろん私も!)

増上寺の隣に、こんな素敵な「グリーンだょ」なスペースがあったなんて…。

ここ、東京タワーのベストスポットじゃないだろうか。

私は、東京タワーよりもparisのエッフェル塔の方が愛着があるのだが、

エッフェル塔の麓には、シャン・ド・マルス公園という広い公園があるのだけど、

そんな感じで、芝生に横になりながら東京タワーが眺められる。





まさか友達が盗撮してたことに気付かずに(笑)あとでもらった画像。

芝公園で東京タワーを眺め、しばしフランスを思うアンニュイなmi_wa、緑の子。




(3)東京タワーの消灯カウントダウン!





そして、どっかのホテルの素敵な庭園(ここも初めてしった!)を通り抜けて、

東京タワー麓にたどり着いたのは23時半ごろ。

節電なのか、あるいはメンテナンス中なのか、

下半分の灯りが消灯していて迫力にイマイチ欠けていたけれど、やっぱり東京タワーは美しい♪

東京タワーは24時ジャストに消灯するのだそう。

それを、少し離れたところから、時報でカウントダウンしながら24時ジャストを待つ!


3、2、1、ゼロ!!!


うわーーー!!!

ほんとに東京タワーが消えた!!!

うわーうわーー!!!

夜中に、大の大人たち11人が一斉にシャウト!!

すごいテンションで大騒ぎしてしまった。

あーー、今年もいいことありますように!(笑)




(4)麻布十番経由、六本木ヒルズでひとやすみ




麻布十番を経て(タイヤキ屋も温泉も閉まってるーー当たり前)、

トイレ休憩兼ねて、スーパーでおのおの物品調達。私はビールを買ったのだが…これが失敗のもとだった。

そういえば私、ここに来る前に、飲み会に参加していたのだ。

ジョッキ4杯グビグビ飲んで、当然トイレにも行きたくなりますわな…。

ちょくちょくトイレ休憩を余儀なくされて(笑)、

ここでもビールを買ってしまって飲みきってしまったものだから、

六本木〜青山ルートでは大変に苦しむことに…(笑)


ヒルズのツタヤ+スタバで約30分の休憩。

このツタヤ+スタバ…すごい!!

もう25時すぎているのに、なんで「まるで21時の風景」なんだろう?

こんなに人がいるんだろう? この人達、なんでこんな深夜にフツーに遊んでるんだろう?

あ、わかった! これ、おしゃれなネット難民だ(笑)。

終電逃したから、ここで始発まで時間を潰すんだ…。これ、使える!!(←あなたそんなに若くない)




(5)東京ミッドタウン



眠らない街、六本木。ここを通り抜けると、ほんとに「ここは日本か」と違和感を感じる。

外人も多いけど、いかがわしさがハンパじゃないねー(笑)。

我々があまりに健康的なファッション(スニーカーに首からタオルの人も(笑))なので、浮きまくり。

チチバンドだけで歩いているギャルもいたし(ありえん)、

ほんっとに悪そ〜な風貌の黒光りした兄ちゃんと、

絶対金目当てだとしか思えないお姉ちゃんたちとすれ違いながら、

私は六本木は似合わなくていいや、願い下げって思っていた(笑)




つい先日、初めて訪れたミッドタウン。

ここの庭園はNYのセントラルパークを思い出させるような、都会のオアシス。

遠くにビル街、だけどここはつかの間の緑のジュータン。




(6)青山墓地、そぞろ歩き



次のポイントは、青山墓地。当然、歩くのは車道ではなく、霊園の中

しかしその前にトイレ! トイレ!(笑)

青山墓地の入り口の横にある(かおたんラーメンの横)公衆トイレにダッシュ。

当然、この手のトイレの付近には、おうちレスなおじさんも寝ているので、起こさないように

こっそり。こっそり(笑)





青山墓地…。

お偉いさんや著名人が眠る墓地だけど、桜の季節はいい花見ルートになるが、深夜ならただの肝だめし(笑)。

女性メンバーの中からは「怖いーー」との声もちらほら、でも悲しいかな、私はこういうのは全く怖くないので

先頭きって歩き出した私、あ、でも後ろ振り返ったら誰もいない、というのだけはやめてね???


車道は街灯があるけれど、墓地の中はまったく灯りがない。

でも、東京の空は、微妙に明るく、田舎と違って真っ暗にはなりえないようなのである。

それでも、十分に肝試し要素は満点…。

墓石が密集しているよなところならいいけど、少しスペースのあいた「さみしーい」ところは

やっぱちょっと肝が冷えるね…。




(7)神宮外苑でひとやすみ





この時点で朝の3時半ごろ。さすがにほんっとに疲れた…。

ていうか、めちゃくちゃ眠い

外苑前で一休み。ライトアップしてないので、なにがなんだかよくわからないけど(笑)。

ここで霧雨が強くなってきた。休むとカラダが冷えて寒い! それに、おなかすいてたまらなーい!




(8)日枝神社





神宮外苑から赤坂見附に出て(ここのルートはよく会社帰りにもひとりで歩くことがあるけど、

ほんっとになにもなくてキツイのよね…)日枝神社の中を通り抜ける。


日枝神社といえば、参拝用のエスカレーターをついつい利用してしまうのだけど、

夜中ならそんなもんはない。夜に通るには究極に不気味な稲荷参道の階段を延々上る!

ここも先頭を切らせて頂いたが…蝉の死骸だけは勘弁して欲しかった…ひぃー




(9)国会議事堂






ついにここまでキタ! 職務質問も一度もされないままに、無事に国会議事堂前まで。

主催者Rちゃんのエセはとバスガイドが冴える。

チェックポイント全部をちゃんと下調べして「19××年に建てられましたこちらは…」って(笑)






日比谷公園とお堀の間をぐぐっと通り

もうこの辺は5時の築地到着にぎりぎりなので休憩なしでピッチをあげて歩く。きつかったーーー!

空腹と疲れと猛烈な睡魔でもうなんだかあんたさぁ。




(10)ゴールの築地市場でまぐろのセリと朝ご飯!!!





ついにゴール!!!

朝の5時ほぼジャスト!!!

わぁん、これで朝ご飯食べられるーー!

もう、すんごい疲れと眠さでフラフラ。すごい形相だったろうな、、、自分。

(帰宅して鏡見て、「いつ化粧落としたんだろう?」という顔だった(笑))







初めてみる、マグロの競り!!! 一面に並べられたマグロたち、

うーーわーー、こんな風に並べられると、なんだかボーリングのピンにしか見えませんけど(笑)

しかもこの倉庫の中はものすごく寒く、競りのスタートまであと5分少々。

眠くて眠くて、立ったまま私は寝ていた。は! 凍死するところでした…(?)


朝ご飯は、私は寿司の気分ではなかったし、とくに「これが食べたい!」という店はなく、

とにかくどこでもいいからすぐに食べられるところがよかった。

寿司大とかやまととかの超人気寿司店は、20人くらいの大行列をなしていて

(この人達、いったいどうやってこの時間にやってきたんだ???)、絶対ムリ。






そして、主催者Rちゃんが以前来たことがあるという、海老フライの旨い店に案内してもらう






値段は少々高い(築地市場ってどこもこういう感じ?)けど、出てきたのはなかなかのボリューム!


私自身は車エビ1本+ハス+小柱(激ウマ!)のセットにしたけれど、

絵的に美しい車エビ3本の定食を激写! うわーーん、ほんっとに美味しいですぅーーー

しかもご飯はプラス100円でカレーがけにできるんだって。

なんか妙に乳臭いビーフカレーだったが、東北出身のRちゃんいわく

「これは…東北のカレーだ」だそうな。東北ってカレーに牛乳いれんの????(笑)


ボリュームがハンパじゃなくて胃袋がびっくりしたのか、

ちょっともたれたかも…築地朝ご飯、恐るべし!(笑)

ここで各自解散となり、Rちゃんらに別れを告げて、ひとり帰路についた




最後はほんっとにきつかったけれど、あの海老フライ(もとい小柱のフライ)は美味しかったー。

あれを食べるために延々歩いていたのね??? とすら思えた。

でも、一番の収穫は、東京の夜中を徘徊することがこんなに面白いってこと!!!

東京という眠らない街を、眠らずに歩くことで、新しい発見がたくさんあった。

実に7時間のウォーク…

少しは痩せたかな???(海老フライでチャラだって(笑))


2007.8.31〜9.1