2.7月江古田 はんぶんこ




おまけでもらった山胡桃とお手製消しゴム判シール



江古田に朝の開店と同時に人が並び、

30分で売り切れてしまうというパン屋さんがある。

たまたま午前中に時間があったのでちょろりと行ってみた。

思い立ったのがほんの数日前だったのだけど運良く彼女も空いていた。

15分くらい前に並べば絶対大丈夫だよね?」

猛暑の中、駅で9時30分に待ち合わせ。


住宅街をうねうね入って行くと、とても小さな小さなお店を発見。

おぉ、これが噂の…と思いきや、オープンは11時だったなんて!

1時間勘違いしてしまった。それなら…お茶でもしましょうかね!





私たちはこの町の地理にとても明るい。

うねうねお店を探してみたところ、

場所柄不似合いな、良さげなエントランスのパティスリーを発見。

彼女は改装前のこのお店のことは知っていたが、私は思い出せなかった。

入ってみると、これまた場所柄不似合いな、

小奇麗で手の込んだケーキたちが並んでいるではないの!

これからパン屋さんなのに…朝からケーキを食べようというの。


延々迷って、モンブランとクリームチーズのケーキ(名前失念)が最終候補。

これからパンを買うのにひとり一個は多いよね、

ということで、私が「モンブラン」、彼女が「チーズケーキ」、

じゃんけんで買った方を選ぶことにしよう。

やはりここでもはんぶんこ。


 


2階のカフェは、なんというか

どこかの山中のペンションの階段の踊り場みたいな(笑)

1階のケーキたちとはうってかわってのチープさ具合がかえって微笑ましい。


まずはピーチシャーベット入りのアイスティーから。

このピーチシャーベットも自家製で、果汁の濃い風味がすごく美味しい!

アイスティーに浮かべているのはもったいないな、そのままで食べたい。

ケーキの方も当たり当たり!

中にフランボワーズかなにかのソースが入っていて爽やかに仕上がっている。

高級すぎる味ではないからくどくなくてさっぱりしてる。


お店の名前入りのナプキンを改めて見てびっくり!

COLUMBUS」…このお店、私も実は良く良く知っている店だった。

支店の方を知っているのだけど、そこはなんだか昔ながらの、

蛍光の電光ループみたいな、60年代的な喫茶店(?!)だから

全然印象が違った。あなどっていた(笑)。やるじゃん、江古田!





やるじゃん…と言えば(笑)。

江古田の駅前にはかなりシュールなパン屋さんがあって

彼女ともこの店の話題で盛り上がったことがある。


前日のパンを袋に詰め込みまくって大量に「サービス品」として売っちゃう店。

しかもお店の外で叩き売ろうとしちゃう店。 お世辞にも清潔感が…全くない店(笑)。

でも意外に美味しいものがあったりするから憎めない、みたいな。

学生のころ、このお安さが嬉しかったことがあったもの。

あぁ、今日も「バナナの叩き売り」しているよ…。





(こういう「バナナ叩き売り」が店には大量に積まれている…)



***




11時。パン屋さんのオープンの時間!

もうすでに3人くらいの人が列をなして、お店の外で並んでいる。

本当に小さな小さなお店。

お店には本棚をリメイクしたようなパンの棚と

レジのカウンターしか置けていない。

中には人が2人入ればやっと。

前の人がパンを選んでいる時は、パンが見えない!

大丈夫かな? パンはまだあるのかな?!


こちらのお店は、秩父のラパンノワールで働いていた女性(若い)が

(みたところ)お一人でパンを焼き、お一人で売っている。

ラパンノワールは池袋の自然食品店にも卸されているけれど一度は行ってみたいお店!

優しい優しい、ぬくもり溢れるパンは

なにかしらの「つぶつぶ」が使われている感じ。


お客さんはいかにも近所から集まってきている。

なぜなら「きゃー♪」とか「かわいいかわいい」とか

「どれ買うどれ買うー」「困るー」(なにがだ)とか

…他の人たちは私達みたいな浮かれテンションの人は誰もいなかったから(笑)。

「わざわざ来ました」的な人がいなさそうな感じなのも、

そこが江古田っぽくて好きなんだ。



  


はんぶんこになる前の雑穀コロッケパン&玄米パンクロックムッシュ



買い込んだパンたちはすべてはんぶんこ。

はんぶんこするために、駅前のコーヒーチェーン店にしけこむことにした。

(よい子は真似しないように。お店の方が困ります(笑))

いつもデパートのベンチとか、ろくな場所で「はんぶんこ」しないもんだから

テーブルがあるだけましでしょう(そういう問題じゃない)。

ということで今日はこれでお開き〜。



***



はんぶんこのいいところは、「いっぱい買ったなー」と思いつつも

意外と量は少ないということ。

もちろん、翌日冷凍庫をみて「え! もうこれしかない!」と

がっかりすることもしばしばありつつも(笑)。

明日もまた一緒にパン屋さんへ行く私達。

今日買ったパンたちは、お昼と翌朝でほとんど食べ切ってしまった。





手前は山ぶどうとクルミといよかんピールのパン。奥はプルーン&アーモンドなど



フルーツは思いのほか少なめの印象。

素朴さのあまり、最初のインパクトは薄いかも。

だけど、なんだろう…もう少しで「タンパク」と言いそうになるのに

ごくごくほのかに主張する雑穀の「違和感」についつい後をひかれてしまう。





ひよこ豆のカレーパン。野菜の甘みがじっくりでたフィリングが美味



朝からすっごく満たされた気分。

好きな町に、ほんわか温かみのあるパン屋さんができた。

休日にしかいけないけれど、

またお散歩がてらお昼ごパンを買いに行きたいな。

このお店は電車ではなく、てくてく歩いて、

あるいは自転車でちりんちりん〜って

ふらりと行くのが似合ってる。

何週間も前から計画していくのではなくて、ふらり、と。

きっと彼女も同じ気持ちでいまごろ「はんぶんこ」パンを食べているのかも知れない。