1.バゲットカンパーニュ



バゲットの形をしたカンパーニュ。

この深い甘みを持つパンを作る店は、十中八九美味しい店って断言できる。


カンパーニュだと目立ちがちの酸味も、

細く硬く焼かれることで香ばしさが主役の座につく。


とりわけハードなクラストに、一息吸い込んでから

えいやぁっと歯をたてる。気合い一発、歯を食い込ませる。

みしみしっと音を立て、歯がクラストにめりこんでいく。

それでもむちむちと弾力感のあるクラムがめいっぱい抵抗する。


乾いているのか、湿っているのか、中間的な湿度を持って

気泡をたっぷり身につけた褐色のクラムが露わになる。

じっくり噛みしめると、はちみつにも似たような

それはそれは甘い風味が口一杯に広がる。


奥歯に少し張り付いたかけらを舌で取り除きながら

次のひと口を向けるタイミングを図ってみたりする。


プレーンなバゲットももちろん好きだけど

ただそれだけで一本ぺろりといけちゃうのは

このバゲットカンパーニュ。

湿気ていようと、塗り物がなかろうと、合わせるものがなかろうと、

このバゲカンがあれば、他にはなんにもいらない。

ちょっと丈夫な顎さえあれば!!





お気に入りバゲットカンパーニュたち

* こちらの更新は2005年で終了しております *



ペルティエ@銀座三越

画像のもの。私が一番最初に食べて衝撃を受けた一品。

サイズが豊富なのでたいてい迷ったときは

これに決めているマイ定番。

甘みと香ばしさは随一。


ユーハイム@丸の内

こちらもペルティエと同じレシピ。

より細くて食べているほとんどは皮部分。

それでもクラムあってのお味。よく夜食に購入。


ムッシュソレイユ@西荻窪

皮は比較的薄い。

じゃりじゃりとした食感がくせになる。


ナイーフ@代官山

やや酸味が強め。

噛みしめるとじわじわ味が深まってくる。

ルックスの美しさは随一!


タイユバンロブション@恵比寿

皮は薄目でパリパリ。

なにかと合わせて食べるタイプ。


ユイズィーヌラビラント@白金高輪

食感はペルティエとかと同じタイプ。

後味は比較的あっさりしている。


ラ・フーガス@世田谷梅ヶ丘

むちむちっとしたクラムと

ハードなクラストの絶妙コンビ。

焼きたて必食!


アンシャンテ@札幌澄川

がっつり焼き込まれたクラスト。

フルーティーな甘みと少し粘りもある食感。

むちむちしたクラムの旨みは気泡にも現れる。


バーニャのパン@仙台

泣く子もだまる迫力のあるルックス。

なんともいえない独特の焦げた香りがクセになる。

クラストは乾いていて軽いのだが、実が重たい。

とにかく…「異国のバゲット」。