2004年10月14日 (木)
「得しているパン」と「損しているパン」。〜有楽町催事ナイーフ〜
「祭りの後」…。
そういう放心状態だった昨日の私。Zの有楽町催事が終わってしまって、もうすっかり脱力してしまった。毎日有楽町に通うというのはわりとパワーがいるもんで(三越に行くのは非常に楽なんだが)、さすがに昨日は休息を取る。持参パンはたまたまだがベーグル3種類。10穀ベーグル、NYCのBAGEL STOREのプンパニッケル(NYCレポブルックリン編に登場)。この2つはレンチンでも十分美味。こういうのが持参パンには向いている。…まだまだ冷凍庫はにぎやかだ(笑)。週末出かけるのになぁ〜ははは。
*
といいつつ、やはり催事には足を向けよう。昨日からは、中目黒のナイーフが入っている。正直言うと、昔はすっごく好きだったのだが、ここのところヒットには出会ってない。前回中目のお店に行ったのは半年くらい前。さて、今日はどんなパンを連れてきているのだろう。
んんん…。比べては申し訳ないが、Zの催事の力の入れ方は、ハンパじゃなかったことが一目瞭然だ。お客は私だけだった…というのを抜きにしても、パンの飾り方、並べ方、パンの種類、全てを比較してしまった…。あの夢のような7日間が、本当に夢だったんだなぁ…と…。催事を他でもやることがある店だから、そこまで力を入れていないのかも知れない。お昼に会社で食べるには、不向きなパン(大型サイズの食事パン系)ばかりだったのだ。昼に会社にバゲットはきついし、小振りなルヴァンとかは大きさの割にかなり高い。小ぶりパンと言えば、限定とかかげられたコロネとメロンパンとスコーンとマロンパイ…くらいか。選ぶのに別の意味で難航した。
いや、私がナイーフで好きなパンが来ていた。「パン・ド・ナイーフ」だ。天然酵母のむちむちっとした生地はクリームチーズが含まれており、キャラメリゼされたアーモンドと、チェリーが入っている。小ぶりではあるけれどボリュームはある。食べるのは本当に久々だ。ほんの少しレンジチンしてから頂こう。
このパンは、試食とかでちょこっと食べるだけでは絶対その魅力はわからない。なぜなら、食べ続けてようやく旨さがわかってくるのだ。 外皮に近い部分にチェリーとアーモンドが集まっているので、中央部分は生地部分が多い。例え、クリームチーズによるまろやかな甘みがする生地であっても、間延びした状態がやや続く。「…あー、食べるの疲れるな」「あー、もう夜食用に残そうかなぁ…」と思う瞬間が確かにある。しかし、しゃっきりチェリーの甘酸っぱさと、しゅくしゅくっとした食感の素揚げアーモンドの美味しさにぶち当たったとき、全ては相殺される。具に当たって初めて、クリームチーズのまろやかなもちもち生地が生きてくる。目を覚ますかのように。結局「美味しかったね」で終われる、要領の良さがある(笑)。ドラマ性があるのだ。
もう一つはシュペックブレートヒェン。クラストはややヒキが出ていて見た目ほどカラッとはしていない。ライ麦20%の生地は、軽いわりにはもちもちしており、ベーコンの旨みと塩気のバランスがいい。引くも足すもない塩梅なので、そのまま食べても十分。ただ…食べていて楽しくなるタイプのパンではないのだ。そこだ。それが足りないんだ。言葉が生まれないパンというか…。「ベーコン味のライ麦パンです」という一言レビューで済んでしまう、美味しいくせにちょっと損しちゃうパン。
今回催事で来ているパンは、「美味しい笑い」が足りない。…まぁ、今日はひとり寂しく食べたパンなので仕方がないのかも?
…ということで、明日は持参パンです(笑)。 |
|